ダニエル・シーマン(Daniel Seaman 1961年- )は、イスラエルの高官。

経歴 編集

1961年、ドイツアメリカ空軍基地で生まれた。1971年、両親はアメリカからイスラエルへ移民アシュケロンに定住することとなった[1]

1979年、イスラエル国防軍に入隊した彼は、エリート落下傘部隊に所属し、1982年のレバノン内戦に従軍した[1]

1983年から1989年までニューヨーク総領事館で勤務したが、その間ニューヨーク市立大学ハンター校学位を取得した[1]

その後、イツハク・シャミルイツハク・ラビンシモン・ペレスベンヤミン・ネタニヤフエフード・バラックアリエル・シャロン歴代内閣でスポークスマンなどを務めた。

また、アメリカ合衆国大統領・ビル・クリントン、イギリス首相・トニー・ブレア、カナダ首相・ジャン・クレティエン、オーストラリア首相・ジョン・ハワードヨルダンフセイン国王、中国国家主席・江沢民のイスラエル訪問時のマスコミ報道責任者を務めた。2000年3月にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世聖地を訪問した際にも外国メディア担当を務め、同年のIsrael Outstanding Civil Service Awardを受賞した。

外国メディア担当時に、イスラエルに批判的な記事を書いた記者を、事実上の国外追放にしたことがある[2]

2000年12月から2010年まで、イスラエル政府の海外メディア担当の責任者を務めた。2008年11月、リクードから国会議員選挙への出馬を表明したが、後に撤回した。

2013年8月6日、日本の広島市で行われた原爆追悼式典について、「日本による侵略行為の報いだ。独り善がりの追悼式典はうんざりだ」とフェイスブックに書き込んだことについて、日本大使館からイスラエル外務省へ抗議がなされた。イスラエル首相府は、彼の書き込みは政府の立場を代表するものではないと陳謝、シーマンは停職処分を受けた[2]。同年8月、イスラエルの新聞社ハアレツに、シーマンはレイシストであるなどの批判記事が掲載された[3]。同紙によると、ラマダーンの断食について、「イスラム教徒が日中、共食いするのをやめることを意味しているのか」と、イスラム教徒を侮辱する書き込みを2013年7月にフェイスブックに投稿していたという[4]

脚注 編集

  1. ^ a b c Daniel Seaman, דניאל סימן , דני סימן”. kawther.info. 2013年8月15日閲覧。
  2. ^ a b 原爆追悼式典「うんざりだ」”. NHK (2013年8月15日). 2021年6月6日閲覧。
  3. ^ Is an abusive racist the best Israeli PR can produce?”. ハアレツ (2013年8月13日). 2013年8月15日閲覧。
  4. ^ “元高官がイスラム教徒侮辱も 原爆について問題発言”. 47NEWS. (2013年8月16日). http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013081601002009.html 2013年8月17日閲覧。 

外部リンク 編集