チェロ協奏曲第9番 (ボッケリーニ)
チェロ協奏曲第9番 変ロ長調 G.482は、ルイジ・ボッケリーニが作曲したチェロ協奏曲。ボッケリーニのチェロ協奏曲の中でも広く知られている作品である。
概要 編集
ボッケリーニはチェロ協奏曲を13曲残している(番号付きは12曲、そのうち1曲は番号なしで偽作)。チェロ協奏曲第9番は1770年頃か1785年頃に作曲されたとみられているが、未だに不明である。また第9番は1895年にドイツのチェリストフリードリヒ・W・グリュッツマッハーが校訂・編曲し、校訂版が出てから広く知られるようになった。最も20世紀に半ばに行なわれたボッケリーニの自筆譜検証によって、第9番は異なる作品の楽章や断片を用いた「グリュッツマッハーの編曲作品」と認定された。編曲が巧みなため、特に「グリュッツマッハー編」と併記され、ボッケリーニの作品の中で最も演奏頻度の多い作品となっている。またチェロ協奏曲第7番もグリュッツマッハーが編曲し、第9番とともに広く知られている。
また第9番は2種類の版があり、従来の版では第2楽章が他の協奏曲の転用だったが、1948年に原譜が発見されて以来、今日では原譜に従って演奏されることが多い。
構成 編集
全3楽章の構成で演奏時間は約20分。