ツノナス(角茄子、Solanum mammosum)は、ブラジル原産のナス科の独特な形の果実をつける植物である。一年生植物との表記が多いが日本などの高緯度の国々でのことであり、原産地の低緯度地域では実際はを越す。

ツノナス
ツノナス
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ナス目 Solanales
: ナス科 Solanaceae
: ナス属 Solanum
: ツノナス S. mammosum
学名
Solanum mammosum
L.
シノニム
本文参照
和名
ツノナス(角茄子)
キツネナス(狐茄子)
英名
Nipplefruit
Apple of Sodom
Titty Fruit
Cow's Udder

特徴 編集

茎と葉脈に鋭いとげがある。心臓形で、星形で紫色。果実黄色形に状の突起がある。開花時期は夏季。主に観賞用として栽培されている[1]。他のナス科の植物と同様に毒性がある。全草に有毒なソラニンが多く含まれるため食用できない。

分布 編集

南アメリカ原産だが、大アンティル諸島中央アメリカ、及びカリブ海で帰化した。

利用 編集

主に観賞用として栽培されている。稀に洗剤としても利用される。中国では、黄金色縁起が良いため、黄金色をしている果実の本種が正月飾りとして用いられる。

名称 編集

果実がキツネの顔に似ていることからフォックスフェイス[1]キツネナス(狐茄子)とよばれる。また、カナリアがとまっているように見えることからカナリアナス(金糸雀茄子)とも呼ばれる。

英語では果実の形から、"nipplefruit"(乳首状の果実)や"Cow's Udder"(乳房)、"Apple of Sodom"(ソドムのリンゴ)などと呼ばれる。

 
ツノナスの葉と花
 
果実

シノニム 編集

  • Solanum corniculatum E.André
  • S. cornigerum E.André
  • S. globiferum Dunal
  • S. mammosum var. corniculum Ridl.
  • S. mamosissimum Ram.Goyena
  • S. platanifolium Sims
  • S. villosissimum Zuccagni

脚注 編集

  1. ^ a b 日本放送協会. “きつねの顔に似た「フォックスフェイス」出荷開始 岡山 高梁”. NHKニュース. 2021年9月29日閲覧。