ティコ星表[1](ティコせいひょう、Tycho Catalogue[1])は、ヒッパルコス衛星によって得られた1989年から1993年にかけての観測データを使用して作られた星表である。チホ星表とも翻訳される。Hipparcos-Messergebnisseによって、1997年に出版された。ヒッパルコス星表を作る作業と同時に並行して製作され、ヒッパルコス星表の拡張版として発行されている[2]

ヒッパルコス衛星の姿勢確認・制御用の補助観測装置による観測データを用いた星表であるため、 ヒッパルコス星表に比べ星の位置精度は悪く、全体の平均で25mas(milli-arc-second)であり9等級よりも明るい星に対しては7masである。 ただし、この星表では11.5等級までの星を収録しており(10.5等級より明るい星の約90%を含む)、掲載された星の数は100万個以上とヒッパルコス星表と比べても非常に多い。

後に再解析によって多くの星(250万個以上)のデータをより高い精度で掲載しているティコ第二星表も製作された[3]

ティコカタログは一般にも公開されており、インターネットで閲覧が可能である。

脚注 編集

  1. ^ a b 『天文学大事典』(初版第1版)地人書館、469頁頁。ISBN 978-4-8052-0787-1 
  2. ^ Høg, E.; et al. (1997). “The Tycho Catalogue”. Astronomy & Astrophysics 323: L57–L60. Bibcode1997A&A...323L..57H. 
  3. ^ Høg, E.; et al. (2000). “The Tycho-2 Catalogue of the 2.5 million brightest stars”. Astronomy & Astrophysics 355: L27–L30. Bibcode2000A&A...355L..27H. 

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