ディアコニコン(Diaconicon)は、初期キリスト教、およびビザンティン時代の教会堂、および正教会の聖堂において、内陣の脇、もしくはイコノスタシスの裏側・至聖所の南側に設けられた、聖具や祭服を保管する部屋、もしくは一角[1]。ただし南側ではない場合もある[2]

ビザンティン時代の一部の聖堂にも現れているが、現代の正教会においては「ディアコニコン」という用語自体が使われなかったり、あるいは場所そのものを区別しなかったり[3]、区別する場合であっても小部屋では無い事も多い[4]

脚注 編集

  1. ^ ただし【"The Blackwell Dictionary of Eastern Christianity" Wiley-Blackwell; New edition (2001/12/5)】においては"Area behind the south door of iconostasis"のように"area"と記されており、部屋に限定されていない。
  2. ^ Μονή Αγίας Τριάδας Τζαγκαρόλων - Ταξιδιωτικός Οδηγός Κρήτης
  3. ^ かたち-聖堂:日本正教会 The Orthodox Church in Japanにもディアコニコンの説明は無く、【主教ニコライ 閲、中井木菟麻呂 序、松本高太郎 編『公祈祷講話』正教会出版、明治34年10月】にも、【ミハイル・ソコロフ著、木村伊薩阿克訳『正教奉神礼』日本正教会(明治24年3月)】にも、ディアコニコンを説明する記述は無い。また、Православная энциклопедия Азбука веры | православный сайтには、至聖所を詳述する項目はあるが(Алтарь)、ディアコニコンの項目は無い。
  4. ^ A guide to the interior of a Russian Orthodox church | LOCAL | The Moscow News では、"Vestry"が書かれているが、これも小部屋では無い。

参考文献 編集

関連項目 編集