トガリハシ (尖嘴、学名:Oxyruncus cristatus)は、スズメ目トガリハシ科に分類される鳥類の一種である。本種のみでトガリハシ科トガリハシ属を形成する。

トガリハシ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
: トガリハシ科 Oxyruncidae
: トガリハシ属 Oxyruncus
: トガリハシ O. cristatus
学名
Oxyruncus cristatus
Swainson1821
和名
トガリハシ
英名
Sharpbill

分布 編集

コスタリカからブラジル南部にかけて不連続的に分布する。

形態 編集

体長約17cm[2]。鋭くとがったクチバシが特徴で、英名や和名の由来となっている。頭上は黄色または赤色で、から下の体の丈夫は黄緑色である。体の下面は白色で、灰褐色の斑が散らばっている。

生態 編集

標高400-1800mの熱帯雨林に生息する。群れは作らず、つがいもしくは単独で生活する。[3]

樹上の小動物や植物の種子を食べる[2]シジュウカラと同じく採餌のために逆さにぶら下がる姿が確認されている[3]

繁殖についてはほとんど記録がないが、樹上に皿状の巣を作っているところが観察されている。

分類 編集

タイランチョウ科カザリドリ科に分類されることもあるが、近縁グループはよくわかっていない。生態も不明点が多く、現在のところトガリハシ科として独立させていることが多い。


注釈 編集

  1. ^ BirdLife International (2004). "Oxyruncus cristatus". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2006. International Union for Conservation of Nature. 2006年5月10日閲覧 Database entry includes justification for why this species is of least concern
  2. ^ a b バードライフ・インターナショナル総監修, 山岸哲日本語版総監修 『世界鳥類大図鑑』ネコ・パブリッシング,2009年,467頁, ISBN 978-4-7770-5242-4
  3. ^ a b クリストファー・M・ペリンズ監修・山岸哲日本語版監修『世界鳥類事典』同朋舎,1996年,240頁, ISBN 4-8104-1153-2

参考文献 編集