トスバレーボールにおいて、味方の攻撃を目的としてアタッカーに送られたボールのこと。

オーバーハンドによるトス

「トスを上げる動作そのもの」を指す場合もあるが、それは正確にはセットと呼ばれる。トスは主にレシーブに続くボールへの2番目のコンタクトであり、ゲーム中の多くのトスはセッターによって上げられる。

オーバーハンドパスで行うことが一般的だが、レシーブが崩れた場合などアンダーハンドパスの送球もある。

なお、トスに関わる反則行為には、ダブル・コンタクト(ドリブル)やキャッチボール(ホールディング)がある。

種類 編集

トスの方向、高さ、あるいは上げ方によっていくつかに分類することができる。

オープントス 編集

アタッカーがタイミングをとるのに十分な高さで上げられたトス。オープントスによる攻撃はコンビミスも生じにくく、バレーボールにおける攻撃の基本といえる。

クイックトス 編集

クイック攻撃を目的として、アタッカーの打点とほぼ同じ高さに上げられた低いトス。クイック攻撃の種類に合わせて、主にA, B, C, Dの4種類ある。

セミクイックトス 編集

オープントスとクイックトスの中間くらいの高さで上げられたトス。時間差攻撃等に使用される。

並行トス 編集

両サイドのアンテナ付近へ、オープントスとクイックトスの中間くらいの高さで上げられたトス。オープントスと比べて、より速い攻撃が期待できる。

バックトス 編集

トスを上げるプレイヤーの後方へ上げられたトス[1]。通常セッターは味方のレフト方向を向いてトスを上げるため、ライト方向へ上げるときにバックトスが使用されることが多い。

ジャンプトス 編集

ジャンプして高い位置でボールをとらえ上げられたトス。トスの種類を相手に読ませにくくするためや、味方のレシーブが乱れたことによりやむを得ず使用される場合もある。

ワンハンドトス 編集

両手を使わず片手だけで上げられたトス。プレイヤーの体勢やボールの高さにより両手でのトスが困難な場合に使用される。

二段トス 編集

レシーブが乱れセッターがトスを上げられない場合に、セッター以外のプレイヤーにより上げられたトス。

脚注 編集

  1. ^ 「観戦必携/すぐわかる スポーツ用語辞典」1998年1月20日発行、発行人・中山俊介、333頁。