ドバイターフ

アラブ首長国連邦のメイダン競馬場で行われる競馬の競走

ドバイターフDubai Turfアラビア語: دبي تيرف‎)は、アラブ首長国連邦メイダン競馬場で行われる競馬の競走である。

ドバイターフ
Dubai Turf
開催国 アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦
主催者 ドバイレーシングクラブ
競馬場 メイダン競馬場
第1回施行日 1996年3月27日
2021年の情報
距離 芝1800m(約8.95ハロン[1]
格付け G1[1]
賞金 1着賞金290万米ドル
賞金総額500万米ドル[1]
出走条件 サラブレッド北半球産4歳以上
南半球産3歳以上
負担重量 北半球産馬、南半球産4歳以上馬57kg
南半球産3歳馬54.5kg、牝馬2kg減
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ドバイワールドカップミーティングの一環として、ドバイワールドカップドバイシーマクラシックなどと共に開催されるG1競走。

概要 編集

1996年に「ドバイデューティフリー (Dubai Duty Free)」の名称で創設[2]。2015年より現名称に改められた[2]

1999年まではドバイワールドカップと同様にナド・アルシバ競馬場のダート2000mで行われていた[2]が、2000年より芝1800mに変更[2]。これにより、世界各国から中距離の精鋭馬が集うレースへと様相が一変した[2]。その後、2002年に距離を1777mに短縮した[2]が、施行場がメイダン競馬場に変更された2010年から再び1800mとなった[2]

国際競馬統括機関連盟 (IFHA) が公表した2012年から2014年の年間レースレーティング[注 1]の平均値に基づく「世界のトップ100GIレース」によると、ドバイターフは全体の43位にランキングされた。ドンカスターマイル (Star Doncaster Mile) とは同順位で、TJスミスステークスダイヤモンドジュビリーステークス(ともに41位)に次ぐ評価となっている[3]

2015年から2019年までは賞金総額600万米ドルだったが、2021年は賞金総額が400万米ドルに減額されている。2022年は賞金総額500万米ドル。[4]

歴史 編集

  • 1996年 - ナド・アルシバ競馬場にてダート2000mで創設。
  • 1999年 - 国際リステッドから国際G3に認定。
  • 2001年 - 国際G2に昇格。
  • 2002年 - 国際G1に昇格。
  • 2010年 - 施行場をメイダン競馬場に変更。
  • 2015年 - 名称を「ドバイターフ」に変更。
  • 2020年 - covid-19の世界的な感染の拡がりに伴い、参加者の健康を守るため中止。
  • 2022年 - Lord Northパンサラッサが本競走初の同着。Lord Northが本競走初の連覇。
  • 2023年 - Lord Northが本競走初の3連覇。

歴代優勝馬 編集

回数 施行日 調教国・優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師
第1回 1996年3月27日  Key Of Luck 牡5 2:03.77 G.スティーヴンス K.マクローリン
第2回 1997年4月3日  Tamayaz 牡5 2:02.20 L.デットーリ S.ビン・スルール
第3回 1998年3月28日  Annus Mirabilis 牡6 2:04.32 G.スティーヴンス S.ビン・スルール
第4回 1999年3月28日  Altibr 牡4 2:00.79 R.ヒルズ S.ビン・スルール
第5回 2000年3月25日  Rhythm Band 騸4 1:48.60 T.ダーカン S.ビン・スルール
第6回 2001年3月24日  Jim and Tonic 騸7 1:47.83 G.モッセ F.ドゥーメン
第7回 2002年3月23日  Terre a Terre 牝5 1:48.75 C.スミヨン E.リボー
第8回 2003年3月29日  Ipi Tombe 牝4 1:47.61 K.シーア M.デ・コック
第9回 2004年3月27日  Paolini 牡7 1:49.36 E.ペドロザ A.ヴェーラー
 Right Approach 牡5 W.マーウィング M.デ・コック
第10回 2005年3月26日  Elvstroem 牡5 1:50.54 N.ローウィラー T.ヴァジル
第11回 2006年3月25日  David Junior 牡4 1:49.65 J.スペンサー B.ミーハン
第12回 2007年3月31日  Admire Moon 牡4 1:47.94 武豊 松田博資
第13回 2008年3月29日  Jay Peg 牡4 1:46.20 A.マーカス H.ブラウン
第14回 2009年3月28日  Gladiatorus 牡4 1:46.91 A.アジテビ M.ビン・シャフヤ
第15回 2010年3月27日  Al Shemali 牡6 1:50.84 R.フレンチ A.アル・ライヒ
第16回 2011年3月26日  Presvis 騸7 1:50.21 R.ムーア L.クマーニ
第17回 2012年3月31日  Cityscape 牡6 1:48.65 J.ドイル R.チャールトン
第18回 2013年3月30日  Sajjhaa 牝6 1:47.93 S.デソウサ S.ビン・スルール
第19回 2014年3月29日  Just a Way 牡5 R1:45.52 福永祐一 須貝尚介
第20回[5] 2015年3月28日  Solow 騸5 1:47.76 M.ギュイヨン F.ヘッド
第21回[6] 2016年3月26日  Real Steel 牡4 1:47.17 R.ムーア 矢作芳人
第22回[7] 2017年3月25日  Vivlos 牝4 1:50.20 J.モレイラ 友道康夫
第23回[8] 2018年3月31日  Benbatl 牡4 1:46.02 O.マーフィー S.ビン・スルール
第24回[9] 2019年3月30日  Almond Eye 牝4 1:46.78 C.ルメール 国枝栄
第25回[10] 2021年3月27日  Lord North 騸5 1:46.46 L.デットーリ J.ゴスデン
第26回[11] 2022年3月26日  Lord North 騸6 1:45.77 L.デットーリ J.ゴスデン
 Panthalassa 牡5 吉田豊 矢作芳人
第27回[12] 2023年3月25日  Lord North 騸7 1:47.40 L.デットーリ J.ゴスデン
第28回[13] 2024年3月30日  Facteur Cheval 騸5 1:45.91 M.ギュイヨン J.レニエ

日本調教馬の成績 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 年間レースレーティングは、個々のレースにおける上位4頭のレーティングを年度末のランキング会議で決定した数値に置き換え算出した平均値。なお、牝馬限定競走以外のレースで、対象馬が牝馬の場合はアローワンスが加算される(日本の場合+4ポンド)。

出典 編集

  1. ^ a b c 2022 ドバイ・ワールドカップ・デイ施行競走 登録要綱(簡易版) - ジャパン・スタッドブック・インターナショナル、2021年2月26日閲覧
  2. ^ a b c d e f g ドバイワールドカップデー特集 - netkeiba.com、2015年3月28日閲覧
  3. ^ THE WORLD'S TOP 100 G1 RACES for 3yo's and upwards (PDF) - 日本中央競馬会、2015年3月7日閲覧
  4. ^ 2021 ドバイ・ワールドカップ・デイ施行競走 登録要綱(簡易版) - 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (JAIRS)”. www.jairs.jp. 2021年2月26日閲覧。
  5. ^ 2015年レース結果 - レーシングポスト 2015年3月29日閲覧
  6. ^ Results From The 3.45 Race At Meydan (UAE)” (英語). Racing Post (2016年3月26日). 2016年3月26日閲覧。
  7. ^ 2017年ドバイターフ日本中央競馬会、2017年3月26日閲覧
  8. ^ 2018年レース結果日本中央競馬会、2018年4月1日閲覧
  9. ^ 【ドバイターフ】アーモンドアイ、初挑戦で世界V!(1/2ページ) - サンケイスポーツ、2019年3月31日配信、同日閲覧
  10. ^ 2021年レース結果”. レーシングポスト (2021年3月27日). 2021年3月28日閲覧。
  11. ^ 2022年レース結果”. レーシングポスト (2022年3月26日). 2022年3月28日閲覧。
  12. ^ 2023年レース結果”. レーシングポスト (2023年3月25日). 2023年3月26日閲覧。
  13. ^ 2024年レース結果”. レーシングポスト (2024年3月30日). 2024年3月31日閲覧。

外部リンク 編集