ドロップ・タワー: drop tower)もしくはビッグドロップ: big drop)は中央構造またはタワーを組み入れたアトラクションの一種。高さ、乗客定員、リフトのタイプ、ブレーキのタイプはものにより異なる。大量生産される設計もいくつかあるが、多くは特注である。乗客は最初に自由落下を経て、その後急激に重い減速を経験する。

ドリームワールドにあるThe Giant Drop
Movie Park GermanyにあるThe High Fall
Santa Cruz Beach Boardwalkにある"Double Shot"という名前のドロップ・タワー

ほとんどのドロップ・タワーでは、乗客が乗るゴンドラは巨大な垂直構造の天辺に上がり、その後解放されて自由落下する。ゴンドラが地面に近づくにつれブレーキが作動し、減速する。これに加え、止まる前に跳ねるものやゴンドラが回転するといったものもある。

タワーの性質により大きく異なるものの、ほとんどのドロップ・タワーで子供の身長制限があり、たとえば9 mのタワーでは95 cm[1]、35 mのタワーでは130 cmである[2]

落ちるにしたがってゴンドラを推進させ、乗客よりも速いスピードに加速することで、乗客は席から持ち上がる感覚を楽しむことができる。

設計 編集

大量生産のものは以下の通り

  • FlightLine Free Fall Ride[3]
  • ダブルショット(air-powered blast up twice)
  • スペースショット(air-powered blast up)
  • スーパーショット
  • ターボドロップ(air-powered blast down)
  • インタミンドロップタワー
  • Flash Tower(Zamperla shot'n'drop tower)
  • Z-Force(Zamperla shot'n'drop tower)
  • Hurakan Condor(multi-ride with variants)

主なドロップ・タワー 編集

高い垂直ドロップ・タワー 編集

順位 名前 遊園地 場所 落下高さ 建物の高さ 製造元 記録保持期間
1. Zumanjaro: Drop of Doom シックスフラッグス・グレート・アドベンチャー アメリカ合衆国ニュージャージー州ジャクソン・タウンシップ英語版 415フィート (126 m) 456フィート (139 m) インタミン 2014年7月 – 現在
2. Lex Luthor: Drop of Doom シックス・フラッグス・マジック・マウンテン アメリカ合衆国、カリフォルニア州バレンシア英語版 400フィート (120 m) 415フィート (126 m) インタミン 2012年7月 - 2014年7月
3. The Giant Drop ドリームワールド オーストラリアクイーンズランド州クーメラ英語版 377フィート (115 m) 390フィート (120 m) インタミン 1998年12月 - 2012年7月
4. ブルーフォール 八景島シーパラダイス 日本神奈川県横浜 328フィート (100 m) 351フィート (107 m) インタミン N/A
Le Donjon de l'extrême ニグロランド英語版 フランスドランクールフランス語版 328フィート (100 m) 300フィート (91 m) ファンタイム英語版 N/A
La Venganza del Enigma パルケ・ワーナー・マドリード英語版 スペインマドリード 328フィート (100 m) 377フィート (115 m) S&Sワールドワイド N/A
5. Falcon's Fury ブッシュ・ガーデン・タンパベイ英語版 アメリカ合衆国、フロリダ州タンパベイ 310フィート (94 m) 335フィート (102 m) インタミン N/A
6. AtmosFear リセベリ スウェーデンヨーテボリ 300フィート (91 m) 381フィート (116 m) インタミン N/A
Sky Screamer マリンランド カナダオンタリオ州 300フィート (91 m) 450フィート (140 m) S&Sワールドワイド N/A
7. Hurakan Condor ポートアベンチュラ・パーク英語版 スペイン、カタルーニャ州サロウ 283フィート (86 m) 330フィート (100 m) インタミン N/A
8. Drop Tower キングスドミニオン英語版 アメリカ合衆国、バージニア州ドスウェル英語版 272フィート (83 m) 305フィート (93 m) インタミン N/A
9. Drop Tower キングスアイランド英語版 アメリカ合衆国、オハイオ州メイソン 264フィート (80 m) 315フィート (96 m) インタミン N/A
Big Tower ベット・カレーロ・ワールド英語版 ブラジルサンタ・カタリーナ州ペニャ英語版 264フィート (80 m) 328フィート (100 m) インタミン N/A
10. Fritt Fall グローナルンド遊園地 スウェーデン、ストックホルム 262フィート (80 m) 328フィート (100 m) インタミン N/A

他の有名な例 編集

怪我や事故 編集

  • Six Flags Kentucky Kingdomでの事故の後、全てのタワーが閉鎖され、Carowindsのモデルはケーブルが「伸びている」ことが見つかった[5]
  • 2012年2月24日、14歳のGabriella Yukari Nichimuraがブラジルサンパウロ州ヴィニェード英語版にあるHopi Hariでの事故で死亡した。ドロップ・タワーのLa Tour Eiffelから落下し頭蓋骨に外傷を負い、病院への搬送中に死亡した。地元警察は事故を調査した。最初の調査では、拘束するためのラッチの機械的な故障が示唆された[6]

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ Ride with 95cm height requirement
  2. ^ Ride with 130cm height requirement
  3. ^ Flightline Free Fall Device”. HeadRushTech.com. Head Rush Technologies. 2018年1月29日閲覧。
  4. ^ Det gyldne tårn”. Tivoli. Tivoli. 2016年1月9日閲覧。
  5. ^ Carowinds Thrill Ride Closed for Inspection”. (Wire Report). The Herald Online (2007年6月22日). 2016年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月8日閲覧。
  6. ^ Adolescente more após acidente em parque de diversões no interior de SP” (Portuguese). 2012年2月24日閲覧。

外部リンク 編集