ナギイカダ(梛筏、学名:Ruscus aculeatus)はスズラン亜科の常緑小低木。地中海沿岸原産で観賞用に栽培される[1]

ナギイカダ
ナギイカダ(果実)
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: クサスギカズラ目 Asparagales
: クサスギカズラ科 Asparagaceae
亜科 : スズラン亜科 Nolinoideae
: ナギイカダ属 Ruscus
: ナギイカダ R. aculeatus
学名
Ruscus aculeatus
L.[1]
和名
ナギイカダ
英名
butcher's broom
kneeholy
Jew's myrtle

は退化しており、末端のが葉のように扁平になり、先は鋭いとげになっている。この葉状茎の上にが1個つく。雌雄異株で、花は春から夏に咲き、冬に赤い果実をつける。

和名は葉が似ている針葉樹ナギと葉の上に花の咲くハナイカダを合わせたもの。

ナギイカダ属とSemeleDanaëの3属9種(いずれも葉が退化している)は特異な形態から独立の科、ナギイカダ科「Ruscaceae」とする説が以前からある(ダールグレン体系など)。APG植物分類体系ではナギイカダ科にスズランドラセナなどを含めているが、これは日本語では普通スズラン科と呼ばれている(広義ナギイカダ科ともいう)。

特徴 編集

非常に高い耐陰性を持つ。アオキハランなどの耐陰性が高いとされる他の植物が耐えられない程の照度の低い場所でも生育が可能[2]

脚注 編集

  1. ^ a b "Ruscus aculeatus". Germplasm Resources Information Network (GRIN). Agricultural Research Service (ARS), United States Department of Agriculture (USDA). 2012年8月16日閲覧
  2. ^ 『新・緑空間デザイン 技術マニュアル』(特殊空間緑化シリーズ2、財団法人都市緑化技術開発機構特殊緑化協動研究会 編、株式会社誠文堂新光社 発行、1996年、ISBN 4-416-49606-0)147頁目