ナメトキン転位(ナメトキンてんい、: Nametkin rearrangement)とは、有機化学における人名反応のひとつで、1-置換カンフェンヒドロクロリドが酸の作用により、置換基の位置関係が反転した置換カンフェンに変わる反応のこと。ワーグナー・メーヤワイン転位の一種。1923年に、S. Nametkinが最初の報告を行なった[1]

ナメトキン転位
ナメトキン転位

機構を下図に示す。まず、塩素の脱離によりカルベニウムイオン(カルボカチオン)が生じ、メチル基の 1,2-転位を経て最後はプロトンの脱離により置換カンフェンとなる。

ナメトキン転位
ナメトキン転位

参考文献 編集

  1. ^ Nametkin, S. Justus Liebigs Ann. Chem. 1923, 432, 207-231.