ニューズウィーク

ニューズウィーク
Newsweek
News-Week Feb 17 1933, vol1 issue1.jpg
創刊号
ジャンル ニュース情報誌
刊行頻度 週刊
発売国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
出版社 ワシントン・ポスト社
ISSN 0028-9604
刊行期間 1933年2月17日 - 現在
ウェブサイト www.newsweek.com

ニューズウィーク』 (Newsweek) は、主に政治や社会情勢などを扱うアメリカの週刊誌。ニューヨークに本社がある。

概要

1933年2月17日にトーマス・J・C・マーティンが中心となって創刊され、当時は「News-Week」とハイフンが入った名称だった。第二次世界大戦前後に売り上げを伸ばし、1961年ワシントン・ポスト社に買収された当初は写真とニュースを売り物にした雑誌だったが、次第に論説やインタビュー記事、著名人によるコラム、独占取材など、多様な内容に変わっていった。2007年頃より赤字額が拡大し、2010年5月5日にはワシントン・ポストが売却を検討していることを発表。同年8月2日、音響機器メーカー大手のハーマン・インターナショナル・インダストリーズの創業者シドニー・ハーマン (enに売却すると発表した。

ニューヨークの本社のほかに、アメリカ国内に9つの支局、世界中に13の支局がある。外国支局は、メキシコシティパリ東京ワルシャワケープタウンフランクフルト香港エルサレムロンドンモスクワ北京にある。

競合誌

創刊以来、アメリカ国内のニュース雑誌の発行部数では、おおむね「タイム」誌に続く2位となっている。3位は「USニューズ&ワールド・レポート」。この3誌を比較すると、ニューズウィークは比較的リベラルと評され、USニューズは保守的、タイムは中道寄りとされる。2003年の発行部数は、アメリカで約310万部、アメリカ国外で約90万部の計400万部とされ、世界に約2500万人の読者がいると発表されている。

英語版

英語版にはアメリカ国内版と国際版があり、それぞれに別の編集長がいる。アメリカ国内版は国内のニュースやトピックを中心にしており、国際版とは内容が大きく違う。国際版には、太平洋版、ヨーロッパ版、ラテンアメリカ版があり、互いに構成・内容が違うことも多い。

外国語版・現地版

現地版として日本版、韓国版、ポーランド版、ロシア版、スペイン語版、アラビア語版のほか、月刊の中国語版である「Newsweek Select」がある。オーストラリアには提携誌である「The Bulletin with Newsweek」があったが、2008年1月に廃刊となった。

日本版

概要

日本版は1986年に創刊され、TBSブリタニカより発行したが、同社が2003年阪急電鉄に事業を譲渡したため、現在は阪急阪神東宝グループ阪急コミュニケーションズより発行している。

スクープ・問題となった記事

北朝鮮日本人拉致問題報道

2003年10月22日号「拉致された北朝鮮報道」の記事において、「家族会および救う会が「拉致報道」をコントロールしていて、『被害者にインタビューできるのは、彼らの眼鏡にかなった記者だけ』」と批判した。実際は、5人の拉致被害者家族はメディアの個別取材にはいっさい応じておらず、特定の記者を選別しているわけではなかった。救う会はこの記事に抗議し、編集部は当該部分の誤りを認め、後日「お詫び」を掲載して関係者に謝罪した。[1] ただし、めぐみさんの遺灰とされるものからDNAが検出されたとの報道に対し、イギリスの科学者が確認実験をしようとしたところ、日本政府によって認められなかったため、遺灰からDNAが特定できたことが科学的な根拠が薄いことを明らかにした。

『華氏911』批判記事

2004年6月28日号(日本版2004年7月21日号)において、マイケル・ムーア監督のブッシュ政権批判のドキュメンタリー映画「華氏911」を非難する記事(日本版タイトル「ここが変だよ華氏911」)を掲載した。記事を書いたのは、クリントン大統領のモニカ・ルインスキースキャンダルのスクープで有名なマイケル・イシコフ記者で、記事の中でイシコフは、『「華氏911」には事実の歪曲や論理の飛躍が目立つ』としてムーア監督を非難した。もっとも、イシコフが「華氏911」の問題点として具体的に取り上げた箇所は以下の2つのみであった。

これに対してムーア監督は、次のように反論している。

「これらは少し調べれば判ることなのに、わざと時間軸をずらして読者に「華氏911」に疑念を抱かせようとしている悪質な中傷記事である」とムーア監督は抗議した。さらに、返す刀で記事を書いたイシコフ記者が、過去に勤めていたワシントンポスト誌でイランコントラ事件ホワイトウォーター疑惑を巡って憶測に満ちた記事を書いたことで、同誌に訂正文を掲載させるなど、キャリアに問題のある記者であることを暴露した。[2]

結局、抗議を受けてイシコフとニューズウィークは記事の訂正を余儀なくされた。なお、イシコフ記者はその後もニューズウィークに残り、グアンタナモ収容所コーラン冒涜報道事件(後述)を引き起こしている。

グアンタナモ収容所コーラン冒涜報道事件

2005年5月9日号のマイケル・イシコフ記者による記事『ペリスコープ』において、「グアンタナモのアメリカ軍の収容所で、イスラム教の聖典コーランをトイレに流して囚人を動揺させ、自白を強要する尋問法が使われている」という匿名のアメリカ軍関係者の証言を掲載した。この記事が掲載される以前から、「アメリカ軍人が囚人を尋問するさいに目の前でコーランを破ったり蹴ったりしている」という報道があったが、アメリカ軍の関係者が公式に認めたという記事はこれが初めてだった。

この記事が掲載されたのを機に、イスラム各国で猛烈な反米抗議運動が巻き起こり、パキスタンとアフガニスタンでは抗議デモと警官隊の衝突で16人の死者が出た。

事件を受けて、アメリカ軍は内部調査を開始し、その結果「報道されたような事実はない」と発表。ライス国務長官やマクラレン報道官ほか、軍高官等は『事実無根の記事でイスラム世界でのアメリカのイメージを傷付けた』としてニューズウィークを激しく非難した。

ニューズウィークは当初、「記事を撤回する気はない」としていたが、非難の声が高まったため記事の再検証を開始した。再検証の結果、取材源のアメリカ軍関係者にコーラン冒涜の事実を確認したところ何の反応もなかったので、事実を認めたとみなし掲載したという経緯を明らかにし、「高官の沈黙を確認と間違えて判断して掲載してしまった」と非を認め記事を撤回した。ただし、誤報とは認めなかった。

ニューズウィークは「読者への書簡」と題する謝罪文を掲載し、今後匿名のリーク記事の乱用を戒める旨を読者に誓ったうえ、アメリカ軍関係者、暴動での犠牲者と遺族へ謝罪した。

兄弟誌

兄弟誌として、記事及び誌面構成をビジネス関連に特化した『Businessweek(ビジネスウィーク)』がある。日本版は出版されていない。

脚注

  1. ^ 拉致ヒステリーの落とし穴
  2. ^ イン・ジーズ タイムズ 2004年6月24日

関連項目

外部リンク