ニューホランド(New Holland)はCNHインダストリアル傘下の農業機械建設機械ブランドである。「ニューホランド」ブランドの農業機械・建設機械は世界中で販売されている。

ニューホランド製トラクター(TM135)
ニューホランド製コンバイン(CR 960)
ニューホランド製コンバイン(TX-34)
ニューホランド製コンパクトベーラー

創業(エイブラム・ジンマーマン) 編集

ニューホランドはエイブラム・ジンマーマン(Abram Zimmerman)により1895年アメリカペンシルベニア州ニューホランドに設立された。

買収 編集

1947年スペリー(Sperry Corporation)に買収されて、スペリー・ニューホランド(Sperry-New Holland)と改称した。 1964年にはベルギーコンバインメーカー・クレイス(Claeys)を買収している。 芝関連機器の製造部門は1974年にアメリカのアリエンス(Ariens)に売却された。

1986年にはフォードがスペリー・ニューホランドを買収し、フォード・ニューホランド(Ford/New Holland)と改称した。後に一部をイタリア・フィアット社へ売却。

フォード・ニューホランドは1998年、トラクターメーカーであるヴァーサタイル社と建築機械メーカーであるO&K社を買収(O&Kの北米部門はテレックス社に売却)、再びニューホランドと改称した。

2000年にフィアットはケースIHを買収、ニューホランドと合併させてCNHグローバルへ改組した。 「ヴァーサタイル」と「ジェネシス」トラクター部門はカナダのビューラー・インダストリーズ英語版へ売却した。

一時期、フィアットグループがオーナーを務めるイタリアサッカークラブ・ユヴェントスのユニフォームの胸スポンサーになっていた。

日本におけるニューホランド 編集

総代理店・日本ニューホランド[1] 編集

日本ニューホランド株式会社
New Holland HFT Japan, Inc.
種類 株式会社
本社所在地 060-0001
札幌市中央区北1条西13丁目4
設立 1970年
業種 小売業
法人番号 1430001021026
事業内容 トラクター・各種高性能機械
及びその他商品の輸入・販売
代表者 芝本政明 (代表取締役)
資本金 2億4千万円
売上高 242億円(2013年4月)
従業員数 591人
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現在日本におけるニューホランド製品の総代理店である日本ニューホランドの前身、北海自動車工業北海道札幌市に設立されたのは1934年昭和9年)である[2]

同社は当初、フォードなど、外国製乗用車販売整備事業を行っていたが、1952年昭和27年)、フォードトラクターの日本総代理店となり、フォードソン(Fordson)農用トラクターと農機の輸入販売を開始した。

1970年(昭和45年)には北海自動車からトラクター部門が独立し、フォードとの合弁北海フォードトラクター(HFT)を設立。同年には、石川島芝浦機械(現・IHIアグリテック)もフォードとトラクター販売で提携している[3]

1987年(昭和62年)にはフォード・ニューホランド製の牧草機械の販売権をも獲得する。

1991年(平成3年)、芝本産業がフォードに出資、北海自動車工業は北海フォードトラクターを芝本産業へ売却[4] [5] [2]、 1995年(平成7年)には社名を日本ニューホランドと変更し、現在に至る。1952年(昭和27年)からのトラクター輸入台数の累計は約65,000台以上で、無借金経営の上に自己資本比率は70 %近くに及ぶ。

ニューホランドによる日本国内での製品調達 編集

ニューホランドは IHI の子会社 IHIシバウラから農業用トラクターを調達、欧米市場で自社ブランド製品として販売している。また、日本ニューホランドは独自にクボタから小型トラクターのOEMを受け、ニューホランドブランドで発売している。

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 会社概要”. 日本ニューホランド. 2023年9月15日閲覧。
  2. ^ a b 歴史”. 日本ニューホランド. 2023年9月15日閲覧。
  3. ^ シバウラの歴史”. 石川島芝浦機械株式会社 (2001年). 2023年9月15日閲覧。
  4. ^ 沿革”. 芝本産業. 2023年9月15日閲覧。
  5. ^ 沿革”. 北海自動車工業. 2023年9月15日閲覧。

外部リンク 編集