ノボロギク

キク科の植物の一種

ノボロギク(野襤褸菊、学名: Senecio vulgaris)は、キク科の越年生または一年生の広葉雑草

ノボロギク
Senecio vulgaris
Senecio vulgaris(1885年)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : 真正キク類II Euasterids II
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: サワギク連 Senecioneae
: キオン属 Senecio
: ノボロギク S. vulgaris
学名
Senecio vulgaris
L.[1]
和名
ノボロギク(野襤褸菊)、オキュウクサ、タイショウクサ
英名
common groundsel、old-man-in-the-spring
亜種
  • S. v. subsp. denticulatus
  • S. v. subsp. vulgaris
分布図
分布図

和名は「野に生えるボロギク」の意で、ボロギクとはサワギクのこと。オキュウクサタイショウクサともいう。

形態・生態 編集

は中空で、高さ20から40cmに直立、多数に分枝してを形成する。はうす緑色 - 赤紫色

子葉は長楕円形で、葉先はややとがる。成互生し、不規則に羽状の切れ込みがある。色は濃緑色で厚く、表面にははほとんどない。長さ3 - 5cm、幅1 - 3cm。

開花は通常5 - 8月、温暖な地域では一年中。は1cm程度の頭状花序で、黄色筒状花だけの花をつける。

種子は長い白色冠毛を持ち、風にのって飛散し、繁殖する。

生育適温は7 - 35℃、25℃が最適温度である。積雪地以外では、一年中発生する。

分布・生育地 編集

世界中の寒冷地 - 亜熱帯に分布する。日本では明治初期にヨーロッパから入り、北海道から沖縄まで全国に分布する。

耕作地では一般果樹園、水田転作畑によく見られ、道端空き地にも自生する。

人間との関わり 編集

畑地では強害雑草となることがある。

収斂性 編集

過去には血止めのために鼻血などの際に使用されたが、今日はピロリジジンアルカロイドの毒性のため推薦されない。

脚注 編集

  1. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2012年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年5月11日閲覧。

参考文献 編集

  • 平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、63頁。ISBN 4-635-07001-8 
  • 岩瀬徹『形とくらしの雑草図鑑 : 見分ける、身近な280種』全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2007年、118頁。ISBN 978-4-88137-135-0 
  • 岩瀬徹・川名興・飯島和子『校庭の雑草』(4版)全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2009年、109頁。ISBN 978-4-88137-146-6 
  • 亀田龍吉、有沢重雄『花と葉で見わける野草』近田文弘監修、小学館、2010年、22頁。ISBN 978-4-09-208303-5 

関連項目 編集

外部リンク 編集