パラレリピペドゥスオオクワガタ

パラレリピペドゥスオオクワガタ学名Dorcus parallelipipedus)は、コウチュウ目クワガタムシ科クワガタ属ドルクス亜属の1であり、オオクワガタの仲間では小型種である。 最も古く(1758年)に命名されたドルクス属Dorcus)の基準種とされている。

パラレリピペドゥスオオクワガタ
成虫のオス(♂)
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: コウチュウ目 Coleoptera
亜目 : カブトムシ亜目 Polyphaga
上科 : コガネムシ上科 Scarabaeoidea
: クワガタムシ科 Lucanidae
亜科 : クワガタムシ亜科 Lucaninae
: クワガタ属 Dorcus
亜属 : ドルクス亜属 Dorcus
: パラレリピペドゥスオオクワガタ D. parallelipipedus
学名
Dorcus parallelipipedus
Linnaeus, 1758
和名
パラレリピペドゥスオオクワガタ

和名には他に「コツノオオクワガタ」「ヨーロッパオオクワガタ」が古くからあるが、日本国内で商業流通するようになってからは、本項のように種小名で呼ばれることが多くなった。

形態 編集

オスの体長は16-30mm、メスの体長は17.5-26mm。

オオクワガタの仲間では小型種であるが、オオクワガタらしい特徴を備えている。 大アゴは大きく湾曲し、小型であっても明確な内歯(内側のトゲ)が1つあり、大きめ個体では大アゴ付根近くの突起も存在する。 広範囲に分布するが個体変異は確認されていない。

分布 編集

ヨーロッパからアフリカ北部中近東ロシア

生態 編集

ロシア〜トルコ、アフリカ北端部まで広範囲に分布し、郊外や都市近郊の広い公園にも生息し、個体数は大変多い。ヨーロッパに生息するクワガタムシとしては最普通種であり、生態系上のニッチは日本のコクワガタに相当する。

成虫は、夜行性であり、カシワ類などの樹液に集まる。 幼虫は、太めの切り株など、やや湿度が保たれているカシワ類などの朽木の中で生活し、その朽木を食べて育つ。

ギャラリー 編集

参考文献 編集

ビー・クワ No.16 世界のオオクワガタ大特集