ヒリヤード・アンサンブル

ヒリヤード・アンサンブルヒリアード・アンサンブル, Hilliard Ensemble)は、イギリスの男声カルテットで、初期音楽を中心に活動する。設立は1974年[1]、グループ名はエリザベス朝の細密画家ニコラス・ヒリヤードから取られている。

ヒリヤード・アンサンブル
Hilliard Ensemble
出身地 イギリスの旗 イギリス
ジャンル 中世西洋音楽、ルネサンス音楽
現代音楽
担当楽器 歌(合唱)
活動期間 1974年 - 2014年
レーベル ECMレコード
公式サイト http://www.hilliardensemble.demon.co.uk/
メンバー デイヴィッド・ジェームズ
ロジャーズ・カヴィ=クランプ
スティーヴン・ハロルド
ゴードン・ジェームズ
旧メンバー ポール・ヒリアー
ポール・エリオット
ポール・ジェームズ
ジョン・ポッター

ヒリヤード・アンサンブルが扱うほとんどの作品は中世西洋音楽ルネサンス音楽のものだが、現代音楽を演奏することもある。とくに頻繁なのがエストニアの作曲家アルヴォ・ペルトで、他にも、ジョン・ケージギャヴィン・ブライアーズギヤ・カンチェリハインツ・ホリガーなどの曲を歌っている。2014年1月15日シドニーフェスティバル2014にて、細川俊夫による委嘱作品「3つの日本民謡」を初演した[2]

オリジナル・メンバーは、ポール・ヒリアーen:Paul Hillier)、ポール・エリオット、ポール・ジェームズだったが、1980年代後半にヒリアーが脱退するまでの間は、メンバーは流動的だった。1990年以降、デイヴィッド・ジェームズ(カウンターテナー)、ロジャーズ・カヴィ=クランプ(テノール)、ジョン・ポッター、ゴードン・ジェームズ(バリトン)が核となり、メンバー交替は1度だけ、1998年にジョン・ポッターがスティーヴン・ハロルド(テノール)に代わっただけだった。

ヒリヤード・アンサンブルはこれまでECMレコードからたくさんの音源を出している。1993年グレゴリオ聖歌が流行した頃はとくにそのピークで、ノルウェーサクソフォーン奏者ヤン・ガルバレクと前例のないコラボレーションをしたCD『オフィチウム』のリリースもこの頃である。『オフィチウム』はこれまでのECMの最高売り上げを記録したアルバムの1枚で、ヨーロッパ各国のポップ・チャートを賑わせた。1999年にはヤンと再度共演し、2枚組CD『ムネモシュネ』を発表。2010年には新オフィチウムというべき『オフィチウム・ノヴム』を発表。

また、ヒリヤード・アンサンブルの録音は、音楽研究家と音楽鑑賞のための教科書『Listening to Music』(クレイグ・ライト著)にも含まれている。

2014年、ロンドン公演後に活動停止。

参考文献 編集

  • Fabrice Fitch. "Hilliard Ensemble", Grove Music Online, ed. L. Macy (accessed February 2, 2006), grovemusic.com.

脚注 編集

  1. ^ Grove
  2. ^ アンサンブルのための作品 より 3つの日本民謡”. ショット・ミュージック. 2023年1月29日閲覧。

外部リンク 編集