ビョウタケ(鋲茸 学名Bisporella citrina)は、ビョウタケ科ビョウタケ属に属する菌類。英語圏ではyellow fairy cups、lemon disco等として知られる。腐生菌である。日本語名のビョウタケの名は、この菌の姿が鋲に似ていることからついたものである。

ビョウタケ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 菌界 Fungi
: 子嚢菌門 Ascomycota
亜門 : チャワンタケ亜門 Pezizomycotina
: ズキンタケ綱 Leotiomycetes
: ビョウタケ目 Helotiales
: ビョウタケ科 Helotiaceae
: ビョウタケ属 Bisporella
: ビョウタケ
学名
Bisporella citrina
和名
ビョウタケ
英名
yellow fairy cups

特徴 編集

子実体はごく小さく、多くの場合、その直径3mm以下である。傘は円形で滑らかであり、明るい黄色である。朽ち木上に集団で発生することが多い。傘は時間経過と共に巻き上がっていき、色は薄くなっていく。

類似する種 編集

同属のモエギビョウタケ(萌葱鋲茸 学名Bisporella sulfrina)は、子実体の黄色みがより強く、胞子が小形である。ニセビョウタケ(偽鋲茸 学名Hymenoscyphus sulcatus)は別の属に分類されるが外観はきわめて似ており、胞子の形状(しばしば両端に短い鞭状突起がある)や子実体の組織構造を詳細に観察しないと同定を誤ることがある。ただし、ニセビョウタケは、草本植物の枯れ茎などに発生する場合が多い。またニセキンカクアカビョウタケ(偽菌核赤鋲茸 学名Dicephalospora rufocornea)も、外観は非常に類似しており、枯れた材の上に発生する点でも共通している。しかし、胞子が細長い円筒状~紡錘状をなすとともにその両端に粘着物質の小塊を有すること・子実体の柄の基部に黒い塊状の菌糸組織を生じることで区別され、別科(キンカクキン科)に分類されている。

外部リンク 編集