ピアノソナタ第28番 (ハイドン)

ピアノソナタ第28番 変ホ長調 作品14-2 Hob. XVI:28 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲したピアノソナタランドン版では第43番となっている。

ハイドンの肖像画(トーマス・ハーディ作、1791年)

概要 編集

本作品は1774年から1776年の間に作曲され、1778年に出版されたとされている[1][2]第27(42)番から第32(47)番の6曲はハイドンの最初の目録に1776年の6つのソナタとして掲載されている[1]。しかし、少し前の時代の作風が感じられるため、1774年以前に作曲された疑いもある[1]

ソナタアルバムの第2巻に掲載されているため、よく知られた作品となっている。

曲の構成 編集

全3楽章、演奏時間は約13分半[2]。いずれも変ホ長調であり、楽曲構成がすっきりとしている点が特長的である[3]

  • 第1楽章 アレグロ・モデラート
    変ホ長調、4分の3拍子ソナタ形式
    第1主題の活き活きとしたリズムが特徴的である。提示部や再現部に、フェルマータが付された1小節のアダージョとそれに続く短い装飾的楽句が挿入されている[2]
     
  • 第2楽章 メヌエット - トリオ
    変ホ長調 - 変ホ短調、4分の3拍子。
    中間部とトリオは、半音階が多用されている[2]
     
  • 第3楽章 フィナーレ:プレスト
    変ホ長調、4分の2拍子、ロンド形式[2]または、変奏曲形式[1]
    ロンドの主題は毎回少しずつ変奏され、徐々に細かくなっていく[2][3]。また、右手と左手の会話が見られ、第1楽章に見られたフェルマータも登場する[2][3]
     

参考文献 編集

  1. ^ a b c d クラヴィアソナタの部屋第2室”. 2017年10月14日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g ハイドン  : Haydn, Franz Joseph ソナタ 第43番(ウィーン原典版番号)変ホ長調 Sonate für Klavier Nr.43 Es-Dur Hob.XVI:28 op.14-2”. 2017年10月14日閲覧。
  3. ^ a b c 前山仁美 (2007年8月6日). “ハイドンの世界 第29回 ソナタ第43番 Hob.XVI/28 変ホ長調”. 2017年10月14日閲覧。

外部リンク 編集