ピオトル・コワルスキー

ピオトル・コワルスキー(Piotr Kowalski, 1927年3月2日 - 2004年1月7日)は、ポーランド出身の現代美術家建築家。数学、科学・技術に通じ広い分野で活動した。

生涯 編集

展覧会 編集

ドクメンタヴェネチア・ビエンナーレポンピドゥ・センターグッゲンハイム美術館など世界の主要美術館などで多数。 日本では、原美術館(1983年)、水戸芸術館(1993年)等で個展が開かれた。

作品 編集

世界の美術館に多数の作品が収蔵されている。

ダイナマイトの爆発のエネルギーを巨大な鉄板などに形どる彫刻、遠心力を使い植物を地球引力と異なった方向に生育させるもの、観者の手の中でオーロラと同じ現象を起こさせるもの、膜や表面に関するものなど、数学や物理学に関わるものがある一方、脳内での認識をテーマにして、空間や時間の対象性や認識のメカニズムを問題にしたもの、世界の人口の増加などを見える形にしてみせるものなど、科学と哲学に関わる作品は作風も非常に多域に渡る。

また、美術館内の作品だけでなく、巨大な野外彫刻が世界中に存在することでも知られる。

ロングビーチにあるカリフォルニア州立大学(CSU)内の「Now」(1965年)、ラ・デファンスの「デグレ広場」(1991年)、サン=カンタン=アン=イヴリーヌ「パリ門」(1991年)、マルヌ=ラ=ヴァレのシテ・デ・デカルト「地軸」(1992)など多数。

日本には、 京都駅ビルアート広告(1997年)、東京代官山のエレクトロニックひまわり (2000年)、山口県きらら博記念公園の「風人」(2001年)、 京都の御池通りの「アイランド・レイク」(2002年)、岩手県いわて県民情報交流センター内の「エレクトロニック・ツリー」(2005年) などがある。 

山口県山口きらら博記念公園内の「風人」は、県の意向で維持できなくなったとして、現在、撤去の危機にある(2011年2月現在)。

日本語文献 編集

  • 1993年 ピオトル・コヴァルスキー世紀末サイエンス 水戸芸術館現代美術センター ISBN 978-4943825142
  • 1983年 コワルスキー展 原美術館

表記について  編集

多くの言語の異なる国に在籍していたため、それぞれの国の作家として取られる事が多い。そのため、ピョートル、ピオトル、コワルスキー、コヴァルスキー、コワルスキ等、日本語での名前の表記が数種類存在する。

関連項目 編集

外部リンク 編集