ピコ山(ピコさん、Mons Pico)は、雨の海の北部、プラトンの南にあるの独立峰である。この山は、雨の海の内側の環の一部を形成している。この環は北西でテネリフェ山地及びレクティ山地に繋がる。ヨハン・シュレーターテネリフェ島の最高峰であるテイデ山(Pico von Teneriffe)に因んで名付けた可能性が高いと考えられている。

Mons Pico
Mons Pico (upper left) and Pico β (lower right). Lunar Orbiter 4 image.
最高地点
標高2,450 m
総称月の山地
座標北緯45度42分 西経8度54分 / 北緯45.7度 西経8.9度 / 45.7; -8.9
地形
所在地
プロジェクト 山

この山の月面座標は、北緯45.7°、西経8.9°である。北西-南東方向の長さ25km、幅15kmの細長い形で、標高は2.4kmとテネリフェ山地の最高峰と同じ程度である。月の海の中に孤立して存在するため、低い確度で日光に照らされると、大きな影を形成する。

ピコ山の南にある小さな頂上は、ピコBと呼ばれる。この領域は、たくさんのリンクルリッジがあることで知られる。

衛星クレーター 編集

ピコ 緯度 経度 直径
B 46.5° N 15.3° W 12 km
C 47.2° N 6.6° W 5 km
D 43.4° N 11.3° W 7 km
E 43.0° N 10.3° W 9 km
F 42.2° N 10.2° W 4 km
G 46.6° N 10.4° W 4 km
K 44.6° N 7.5° W 3 km

フィクション 編集

1957年に発表されたヒュー・ウォルターズのSF小説Blast Off at Woomeraでは、ピコ山の付近から奇妙な物体が出現する。その運命は、続編のThe Domes of Pico及びOperation Columbusの中で説明される。

また、アーサー・C・クラークの小説『地球光』(Earthlight)では、ピコ山は最終戦争の舞台となり、『3001年終局への旅』(3001: The Final Odyssey)及び短編『前哨』(The Sentinel)の中でも言及されている。