ピプラドロール(Pipradrol)は、中枢神経刺激薬であり、ナルコレプシーと精神運動抑制が強いうつに用いられていた。日本では現在は販売終了、かつてメラトラン塩野義製薬)、カロパン日本新薬)が発売されていた。

ピプラドロールの構造式

作用 編集

ノルアドレナリン・ドーパミンの再取り込み阻害作用により視床下部脳幹網様体の刺激作用を有するが、他剤に比べて、マイルドな中枢神経刺激薬であるとされている。

歴史 編集

ピペリジル化合物で、Brownらにより精神運動増進効果が見いだされた[1]。化学構造面では、抗幻覚剤とされたアザシクロノール英語版の異性体である。日本では1957年に発売されたが、臨床的にあまり用いられず、乱用を恐れて販売終了となった。欧米では、現在も使用されている。

脚注 編集

  1. ^ Brown BB, Werner HW: Pharmacologic studies on new central stimulant, α-(2 piperidyl) benzhydrol hydrochoride (MRD 108). J Pharma Exp Therap 110:180, 1964

関連項目 編集