ファン・フランシスコ・エストラーダ
ファン・フランシスコ・エストラーダ・ロメロ(Juan Francisco Estrada Romero、1990年4月14日 - )は、メキシコのプロボクサー。ソノラ州プエルト・ペニャスコ出身。現WBC世界スーパーフライ級王者。元WBA世界スーパーフライ級スーパー王者。元WBAスーパー・WBO世界フライ級統一王者。世界二階級制覇王者。
基本情報 | |
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本名 | ファン・フランシスコ・エストラーダ・ロメロ |
通称 | El Gallo |
階級 | スーパーフライ級 |
身長 | 163cm |
リーチ | 168cm |
国籍 | メキシコ |
誕生日 | 1990年4月14日(34歳) |
出身地 | ソノラ州プエルト・ペニャスコ |
スタイル | オーソドックス |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 47 |
勝ち | 44 |
KO勝ち | 28 |
敗け | 3 |
来歴 編集
2008年8月30日、ソノラ州エルモシージョのエキスポ・フォルムでセルヒオ・チャベスと対戦し、3-0の判定勝ちを収めデビュー戦を白星で飾った。
2010年10月2日、プエルト・ペニャスコにあるペニャスコ・デル・ソルにて、マヌエル・アルメンダリスとWBCムンドヒスパノスーパーフライ級王座決定戦で対戦し、2回TKO勝ち。王座獲得に成功した。
2011年5月14日、シナロア州ロスモチスにて、ファン・カルロス・サンチェス・ジュニアと対戦。初回にダウンを奪われ、8回にダウンを奪い返して追い上げるもプロ初黒星となる0-3の判定負けを喫した。
2012年11月17日、世界初挑戦がアメリカデビュー。カリフォルニア州ロサンゼルスのロサンゼルス・スポーツ・アリーナで、WBA世界ライトフライ級王者ローマン・ゴンサレスと対戦。強打の対戦は初回から手数の多さのエストラーダと的確なパンチを放つゴンサレスの両者の持ち味が出た好試合となるが、結局判定までもつれ、0-3の判定負けを喫した[1]。
2013年4月6日、マカオにあるザ・ベネチアン・マカオの中にあるコタイ・アリーナで、WBAスーパー・WBO世界フライ級王者のブライアン・ビロリアに挑戦。初回からボディを軸に攻撃するが、ビロリアに押される展開になり、2回に右のパンチをもらってひざが一瞬崩れてダウン寸前になった。7回終了時には3点差でビロリアにリードされるが、8回からはエストラーダが積極的に前に出てボディショットから右フックにつなげて盛り返し、最終12回にはあわやビロリアをストップ寸前まで追い詰め、結果は2-1の判定勝ち。一人は2点差(113-115)でビロリアにつけ、二人は(117-111、116-111)と5、6点差でエストラーダにつけた。世界王座2度目の挑戦にしてフライ級最強と言われたビロリアから殊勲の勝利を収め、WBAスーパー王座、WBO王座獲得に成功した[2]。
2013年7月27日、マカオにあるザ・ベネチアン・マカオの中にあるコタイ・アリーナにて、WBA世界フライ級9位でWBO世界フライ級1位のミラン・メリンド(フィリピン)と対戦し、12回3-0(117-109、2者が118-109)の判定勝ちを収めWBAスーパー王座とWBO王座は指名試合を制しての初防衛に成功した。敗れたメリンドはこの試合がプロ初黒星となった[3]。
2014年4月26日、プエルト・ペニャスコのセントロ・デ・コンベンシオネス・プエルト・ペニャスコでWBO世界フライ級10位のリッチー・メプラナムと対戦し、9回終了TKO勝ちを収めのWBAスーパー王座とWBO王座2度目の防衛に成功した[4]。
2014年9月6日、メキシコシティのアレナ・シウダ・デ・メヒコでWBAスーパー・WBO世界ライトフライ級王者でWBO世界フライ級1位のジョバンニ・セグラと対戦し、11回1分33秒TKO勝ちを収めWBAスーパー王座とWBO王座の3度目の防衛に成功した[5]。
2014年12月6日、ソノラ州エルモシージョのセントロ・デ・ウソス・ムルティプレスでWBA世界フライ級9位でWBO世界フライ級8位のジョーバート・アルバレス(フィリピン)と当初はWBAとWBO王座の防衛戦の予定だったがWBAがタイトルマッチを認定せずノンタイトルのフライ級10回戦を行い、10回3-0(98-92、2者が99-91)の判定勝ちを収めた[6]。
2015年3月28日、ユカタン州メリダのポリフォルム・サムナでWBA世界フライ級15位でWBO世界フライ級12位のロンメル・アセンホ(フィリピン)と対戦し、3回43秒TKO勝ちを収めWBAスーパー王座の4度目の防衛、WBO王座の4度目の防衛に成功した[7][8]。
2015年9月26日、プエルト・ペニャスコのセントロ・デ・コンベンシオネス・プエルト・ペニャスコでWBA世界フライ級3位でWBO世界フライ級3位のエルナン・マルケスと対戦し、10回2分16秒KO勝ちを収めWBAスーパー王座とWBO王座の5度目の防衛に成功した[9][10]。
2016年7月17日、WBAはWBAスーパー・WBO世界フライ級王者ファン・フランシスコ・エストラーダとWBA世界フライ級レギュラー王者井岡一翔に対し、王座統一戦を行うよう指令を出した[11][12]。
2016年9月14日、スーパーフライ級に転向する為にWBA世界フライ級スーパー王座を返上[13][14][15]、15日にWBO世界フライ級王座を返上した[16]。
2016年10月8日、プエルト・ペニャスコのエスタディオ・フランシスコ・レオン・ガルシアでレイモンド・タブゴンとスーパーフライ級10回戦を行い、10回3-0(3者共100-90)の判定勝ちを収めた[17][18]。
2017年3月11日、メキシコシティのアレナ・シウダ・デ・メヒコでアヌアル・サラスとWBC世界スーパーフライ級シルバー王座決定戦を行い、5回KO勝ちを収め王座獲得に成功した[19]。
2017年4月4日、WBCはカルロス・クアドラスとファン・フランシスコ・エストラーダに対しWBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦を行うよう指令を出した。この試合の勝者はシーサケット・ソー・ルンヴィサイ対ローマン・ゴンサレス戦の勝者との対戦を義務付けられた[20][21][22]。
2017年9月9日、カリフォルニア州カーソンの スタブハブ・センター・テニスコートで行われた「SUPER FLY」にてローマン・ゴンザレスvsシーサケット・ソー・ルンヴィサイ第二戦の前座で、元WBC世界スーパーフライ級王者でWBC世界スーパーフライ級2位のカルロス・クアドラスとWBC世界スーパーフライ級挑戦権決定戦を行い、12回3-0(3者共114-113)の判定勝ちを収め王者シーサケットへの挑戦権獲得に成功した[23][24][25]。この試合でエストラーダは65,000ドル(約730万円)、クアドラスは62,500ドル(約700万円)のファイトマネーを稼いだ[26]。
2018年2月24日、カリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムで行われた「SUPER FLY2」でWBC世界スーパーフライ級王者のシーサケット・ソー・ルンヴィサイと対戦し、12回0-2(111-117、113-115、114-114)の判定負けを喫し2階級制覇に失敗した[27][28]。この試合でエストラーダは10万ドル(約1100万円)、シーサケットは25万ドル(約2700万円)のファイトマネーを稼いだ[29]。
2019年4月26日、ザ・フォーラムにてWBC世界スーパーフライ級王者シーサケット・ソー・ルンヴィサイと再戦し、12回3-0(115-113×2、116-112)の判定勝ちを収め2階級制覇を達成した[30]。この試合でエストラーダは20万ドル(約2100万円)、シーサケットは50万ドル(約5400万円)のファイトマネーを稼いだ[31]。
2019年6月28日、所属するサンフェル・プロモーションズと共同プロモートの形でエディー・ハーンのマッチルーム・スポーツ・USAと契約を結んだ[32]。
2020年10月23日 メキシコにてカルロス・クアドラスと対戦してダウンの応酬の末、11回TKO勝ちを収めた。
2021年3月13日、テキサス州ダラスでWBA世界スーパーフライ級スーパー王者ローマン・ゴンサレスと再戦し接戦の末に判定勝ちを収め、王座を統一した[33]。WBAは大差(117-111)でエストラーダの勝ちと採点したことで批判が集まっていたベネズエラ出身でアメリカ在住のジャッジ、カルロス・スクアを一時資格停止処分とした[34](スクエは約1か月半後の5月1日の試合でジャッジに復帰[35])。
2021年3月26日、エストラーダがWBCにフランチャイズ王者の認定を要求し、WBCは、理事会でこのエストラーダの要求を全会一致で承認して、エストラーダをフランチャイズ王者に認定した。またWBCはローマン・ゴンサレスとのダイレクトリマッチも承認した[36]。
2021年9月8日、ローマン・ゴンサレスとの第3戦目が10月16日に予定されていたが、ゴンサレスが新型コロナウイルスに感染したことが発表され試合が延期され[37]、2022年3月5日にサンディエゴのペチャンガ・アリーナでの開催に再セットされた[38]。
2022年1月25日、ローマン・ゴンサレスとの第3戦目が3月5日に予定されていたが、今度はエストラーダが新型コロナウイルスに感染したことが発表され試合が中止になった[39]。ゴンサレスは同日に代役のフリオ・セサール・マルティネスと対戦した。
2022年8月11日、エストラーダがWBA世界スーパーフライ級スーパー王座の返上を表明した(WBAの見解は剥奪)[40][41]。
2022年9月3日、約1年半ぶりに試合を行いメキシコ・ソノラ州エルモシージョでアルジ・コルテスと対戦し、12回判定勝ちを収めた[42]。
2022年12月3日、アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナでローマン・ゴンサレスとWBC世界スーパーフライ級王座決定戦として3度目の対戦を行い、12回判定勝ちを収め、王座返り咲きに成功した[43]。
2024年6月29日、1年6ヶ月ぶりの試合としてアリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターで一階級下の元IBF・WBO世界フライ級王者のジェシー・ロドリゲスとWBC世界スーパーフライ級の初防衛戦に臨む予定。
獲得タイトル 編集
脚注 編集
- ^ ロマゴン激戦制しV5 ボクシングニュース「Box-on!」 2012年11月18日
- ^ ビロリア失速 エストラーダ殊勲の2冠奪取 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年4月7日
- ^ エストラーダ、2冠堅守 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年7月28日
- ^ エストラーダ、曲者メプラナムをストップ Boxing News(ボクシングニュース) 2014年4月27日
- ^ エストラーダがセグラをTKO ロマゴンと統一戦希望 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年9月7日
- ^ エストレージャが三浦隆司挑戦に名乗り Boxing News(ボクシングニュース) 2014年12月7日
- ^ Estrada crushes Asenjo to retain fly belts WBA公式サイト 2015年3月29日
- ^ エストラーダTKO勝ちでV4、WBA・WBOフライ級 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年3月29日
- ^ Sparks Fly in Sonora: El Gallo Retains via KO WBA公式サイト 2015年9月27日
- ^ エストラーダがマルケスに快勝、フライ級統一王座V5 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年9月27日
- ^ WBA Orders Flyweight Unification Bout Between Estrada and Ioka WBA公式サイト 2016年7月17日
- ^ WBAが井岡一翔と統一王者エストラーダの対戦指示 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年7月19日
- ^ Juan Francisco Estrada Vacates WBA Flyweight Title Fightnews.com 2016年9月14日
- ^ Juan Francisco Estrada Vacates WBA Flyweight Title WBA公式サイト 2016年9月14日
- ^ エストラーダWBA王座返上、井岡一翔戦は遠のく Boxing News(ボクシングニュース) 2016年9月15日
- ^ エストラーダWBOも返上、S・フライ級ヒートアップ Boxing News(ボクシングニュース) 2016年9月16日
- ^ Estrada goes the full ten against Tabugon Fightnews.com 2016年10月9日
- ^ エストラーダ完封勝ち、地元で復帰戦飾る Boxing News(ボクシングニュース) 2016年10月9日
- ^ Ex-champ Estrada halts Salas, Nery stops Martinez in WBC bantam eliminator Fightnews.com 2017年3月12日
- ^ WBC approves Sor Rungvisai-Gonzalez rematch, Cuadras-Estrada interim title clash Fightnews.com 2017年4月4日
- ^ WBC SUPERFLYWEIGHT OFFICIAL RULING WBC公式サイト 2017年4月4日
- ^ シーサケットvsロマゴン再戦、クアドラスは暫定戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年4月5日
- ^ Estrada edges Cuadras in WBC eliminator Fightnews.com 2017年9月9日
- ^ ELEMENTARY ELIMINATRY FOR "GALLO" ESTRADA WBC公式サイト 2017年9月10日
- ^ エストラーダ熱戦制す、クアドラス10回にダウン Boxing News(ボクシングニュース) 2017年9月10日
- ^ “HBO’s SuperFly: Purses for Srisaket-Gonzalez II and undercard”. Bad Left Hook (2017年9月9日). 2017年11月18日閲覧。
- ^ Srisaket edges Estrada, keeps WBC superfly title Fightnews.com 2018年2月25日
- ^ シーサケットが2-0辛勝防衛、エストラーダは不満 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年2月25日
- ^ “Purses: Rungvisai $250K, Estrada $100K, Cuadras $25K”. Boxing News 24 (2018年2月24日). 2018年7月10日閲覧。
- ^ “エストラーダがシーサケットに雪辱”. ボクシング・マガジン編集部 (2019年4月28日). 2019年7月6日閲覧。
- ^ “Per the California State Athletic Commission, official contract purses for Friday’s night’s Matchroom Boxing/DAZN card at The Forum in Inglewood”. ESPN.com (2019年4月26日). 2019年7月29日閲覧。
- ^ “Juan Francisco Estrada Inks Promotional Pact With Eddie Hearn”. Boxing Scene.com (2019年6月28日). 2019年7月15日閲覧。
- ^ “Juan Francisco Estrada Decisions Chocolatito Gonzalez in Classic War To Unify”. Boxing Scene.com (2021年3月14日). 2021年3月17日閲覧。
- ^ “Estrada-Gonzalez Rematch: WBA Suspends Judge Carlos Sucre, Who Scored 117-111”. Boxing Scene.com (2021年3月14日). 2021年9月11日閲覧。
- ^ “Carlos Sucre” (2021年5月1日). 2021年9月11日閲覧。
- ^ “Juan Francisco Estrada Named WBC "Franchise" Champ, Four-Man "SuperFly" Tournament Called”. Boxing Scene.com (2021年3月26日). 2021年3月29日閲覧。
- ^ “Chocolatito Tests Positive For Covid, Delays Rubber Match With Juan Francisco Estrada”. Boxing Scene.com (2021年9月8日). 2021年9月14日閲覧。
- ^ “Estrada-Chocolatito Trilogy Match Likely To Headline DAZN Show March 5 In San Diego”. Boxing Scene.com (2021年12月23日). 2022年1月6日閲覧。
- ^ “JULIO CESAR MARTINEZ STEPS IN TO FACE CHOCOLATITO GONZALEZ AFTER ESTRADA TESTS POSITIVE FOR COVID-19”. The Ring (2022年1月25日). 2022年6月13日閲覧。
- ^ “S・フライ級エストラーダが1年半ぶり9.3無冠戦決定 年末ロマゴン第3戦につなげられるか”. ボクシングニュース (2022年8月17日). 2022年8月16日閲覧。
- ^ “Juan Francisco Estrada Relinquishes WBA 'Super' Title; Joshua Franco Elevated To Full Champ”. Boxing Scene.com (2022年8月11日). 2022年8月14日閲覧。
- ^ “WBC・S・フライ級フランチャイズ王者エストラーダ接戦制す 12.3ロマゴン第3戦に前進”. ボクシングニュース (2022年9月4日). 2022年11月26日閲覧。
- ^ “エストラーダがロマゴンに2-0勝ち 宿敵との決着戦制しWBC・S・フライ級王座獲得”. ボクシングニュース (2022年12月4日). 2022年12月4日閲覧。
関連項目 編集
外部リンク 編集
- ファン・フランシスコ・エストラーダ (@GalloEstradaOfi) - X(旧Twitter)
- ファン・フランシスコ・エストラーダ (@galloestradaoficial) - Instagram
- ファン・フランシスコ・エストラーダの戦績 - BoxRec(英語)
前スーパー王者 ブライアン・ビロリア |
WBA世界フライ級スーパー王者 2013年4月6日 - 2016年9月14日(返上) |
次スーパー王者 N/A |
前王者 ブライアン・ビロリア |
WBO世界フライ級王者 2013年4月6日 - 2016年9月15日(返上) |
空位 次タイトル獲得者 鄒市明 |
前王者 シーサケット・ソー・ルンヴィサイ |
WBC世界スーパーフライ級王者 2019年4月26日 - 2021年3月26日 (フランチャイズ認定) |
空位 次タイトル獲得者 ジェシー・ロドリゲス |
前スーパー王者 ローマン・ゴンサレス |
WBA世界スーパーフライ級スーパー王者 2021年3月13日 - 2022年8月11日(剥奪) |
次スーパー王者 N/A |
空位 前タイトル保持者 ジェシー・ロドリゲス |
WBC世界スーパーフライ級王者 2022年12月3日 - 現在 |
次王者 N/A |