フレデリック (ヨーク・オールバニ公)

ヨーク=オールバニ公爵フレデリック王子英語: Prince Frederick, Duke of York and Albany, 1763年10月16日 - 1827年1月5日)は、イギリス王族陸軍軍人

フレデリック
Prince Frederick
ヨーク=オールバニ公
1793年頃
在位 1784年11月29日 - 1827年1月5日
続柄 ジョージ3世第2王子

全名 フレデリック・オーガスタス
Frederick Augustus
称号 ヨーク・オールバニ公爵
アルスター伯爵
身位 Prince(王子)
敬称 His Royal Highness(殿下)
出生 1763年10月16日
グレートブリテン王国の旗 グレートブリテン王国
イングランドの旗 イングランドロンドンセント・ジェームズ宮殿
死去 (1827-01-05) 1827年1月5日(63歳没)
イギリスの旗 イギリス
イングランドの旗 イングランド、ロンドン、ラットランド・ハウス
埋葬 1827年1月20日
イギリスの旗 イギリス
イングランドの旗 イングランドウィンザー城、聖ジョージ礼拝堂
配偶者 フリーデリケ・シャルロッテ・フォン・プロイセン
家名 ハノーヴァー家
父親 ジョージ3世
母親 シャーロット・オブ・メクレンバーグ=ストレリッツ
役職 陸軍最高司令官英語版
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ヨーク・オールバニ公フレデリック
ヨーク・オールバニ公フレデリック

ジョージ3世の次男にあたる。

経歴 編集

1763年10月16日に国王ジョージ3世の第2王子としてロンドン・セント・ジェームズ宮殿で生まれる[1]

生後ただちにオスナブリュック司教ドイツ語版に叙せられた[1]。ドイツで軍人としての教育を受ける[2]

1784年11月29日グレートブリテン貴族爵位のヨーク=オールバニ公爵アイルランド貴族爵位アルスター伯爵に叙せられた[3]

1780年に大佐階級でイギリス陸軍に入隊した。1782年に少将、1784年に中将、1793年に大将、1795年に陸軍元帥に昇進[1][3]。1787年にフリーメイソンに加入した[4]

1793年からフランス革命戦争でネーデルラント遠征軍の総司令官を務め、フランドルでフランス革命軍と戦ったが、軍事的才能に乏しく、敗北した。1795年に一時帰国するが、1798年に陸軍最高司令官英語版に任じられ、1799年に再びネーデルラント遠征軍司令官として大陸に渡るも、戦功のないまま帰国を余儀なくされた[2]

1804年に愛人の女優メアリー・アン・クラークがヨーク公の名を利用して詐欺行為を働いていたことが発覚し、有罪判決を受け、その影響でヨーク公は陸軍最高司令官職を辞した[2]

1791年プロイセンフリードリヒ・ヴィルヘルム2世と最初の妻エリーザベト・クリスティーネの一人娘フリーデリケ(フレデリカ)と結婚し、ベルリンシャルロッテンブルク宮殿バッキンガム宮殿で結婚式を挙げたが、子供はできなかった[3]

1811年に兄ジョージ王太子(後のジョージ4世)が摂政に就任すると陸軍最高司令官に再任した[2]。晩年にはカトリック解放反対派の急先鋒として知られた[5]

1827年1月5日に薨去した[6][3]

出典 編集

  1. ^ a b c Heathcote 1999, p. 127.
  2. ^ a b c d 松村赳 & 富田虎男 2000, p. 844.
  3. ^ a b c d Lundy, Darryl. “Frederick Augustus Hanover, 1st Duke of York” (英語). thepeerage.com. 2015年9月28日閲覧。
  4. ^ 湯浅慎一 1990, p. 107.
  5. ^ 松村赳 & 富田虎男 2000, p. 845.
  6. ^ Heathcote 1999, p. 130.

参考文献 編集

  • 松村赳富田虎男『英米史辞典』研究社、2000年。ISBN 978-4767430478 
  • 湯浅慎一『フリーメイソンリー その思想、人物、歴史』中央公論社中公新書955〉、1990年。ISBN 978-4121009555 
  • Heathcote, Tony (1999). The British Field Marshals, 1736–1997: A Biographical Dictionary. Barnsley: Leo Cooper. ISBN 0-85052-696-5 
爵位・家督
空位
最後の在位者
クレメンス・アウグスト・フォン・バイエルン
オスナブリュック司教ドイツ語版
1764年 – 1802年
空位
次代の在位者
パウル・メルケルス英語版
軍職
先代
アマースト男爵
陸軍最高司令官英語版
1795年 – 1809年
次代
サー・デイヴィッド・ダンダス英語版
先代
サー・デイヴィッド・ダンダス英語版
陸軍最高司令官英語版
1811年 – 1827年
次代
ウェリントン公爵
その他の役職
先代
プリンス・オブ・ウェールズ
孤児養育病院英語版長官
1820年 – 1827年
次代
ケンブリッジ公爵