ブラッシンググルームBlushing Groom1974年 - 1992年)はフランス生まれの競走馬種牡馬である。全兄日本で種牡馬生活を送ったベイラーンが、半弟に同じく日本で種牡馬生活を送ったサイドチャペル(Side Chapel。父Raja Baba)がいる。G1を計5勝し、種牡馬としても成果を収めた。馬名は「赤面する花婿」という意味。母ラナウェイブライド (Runaway Bride) 「逃げた花嫁」からの連想。

ブラッシンググルーム
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1974年4月8日[1]
死没 1992年5月6日(18歳没)[1]
Red God
Runaway Bride
母の父 Wild Risk
生国 フランスの旗 フランス
生産者 J.McNamee Sullivan
馬主 Son Altesse l'Aga Khan
調教師 Francois Mathet(フランス)
競走成績
生涯成績 10戦7勝[1]
獲得賞金 1,742,000ドル
16,120ポンド
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出生 編集

ジョン・マクナミー・サリヴァンに生産されたサラブレッドの牡馬である。体高15.3ハンド(約155.4センチメートル)と小柄な馬であったという[1]。1974年にニューマーケットタタソールズイヤリングセールに出され、アーガー・ハーン4世に16,500ギニーで落札された[2][1]

戦績 編集

フランソワ・マテフランス語版調教師に預けられ競走馬となる[1]。特に2歳時の成績が傑出しており、ロベールパパン賞 モルニ賞サラマンドル賞グランクリテリウムとフランスにおける4つの2歳G1をすべて制覇している。これは1970年のマイスワロー以来の記録であった[1]。その後は年を跨いでフォンテンブロー賞(G3)、プール・デッセ・デ・プーラン(フランス2000ギニー)を含む7連勝を記録。エプソムダービーで3着に敗れ連勝はストップ、次走ジャック・ル・マロワ賞2着を最後に現役を引退した。

年度別競走成績 編集

種牡馬 編集

競走馬引退後、ブラッシンググルームは626万ドルのシンジケートを組まれ、1978年からアメリカ合衆国ケンタッキー州ゲインズウェイファームで種牡馬入りした[1]。初年度産駒から成功し、1992年に死亡するまでに92頭のステークス勝ち馬、24頭のG1馬を輩出した[2][3]

自身がマイラーであったのに対して、産駒は中長距離でも力を出すタイプも多く、凱旋門賞優勝馬レインボウクエスト、エプソムダービー優勝馬ナシュワン、2歳でカルティエ賞年度代表馬に輝いたアラジなど活躍馬を多数輩出した。孫のインヴァソールブリーダーズカップ・クラシックドバイワールドカップを勝ち、バゴ凱旋門賞を勝っている。日本ではサクラローレルマチカネフクキタルアブクマポーロビッグウィークがブラッシンググルームの父系子孫である。またブルードメアサイアーとしても非常に優れた成績を残しており、海外ではラムタラオーサムアゲインゴルディコヴァ、日本ではマヤノトップガンテイエムオペラオーをはじめとする大物を多数輩出している。1988年1995年に英愛リーディングブルードメアサイアーに輝いた。

代表産駒 編集

他、多数

ブルードメアサイアーとしての産駒 編集

血統表 編集

ブラッシンググルーム血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 レッドゴッド系
[§ 2]

Red God
1954 栗毛
父の父
Nasrullah
1940 鹿毛
Nearco Pharos
Nogara
Mumtaz Begum Blenheim
Mumtaz Mahal
父の母
Spring Run
1948 鹿毛
Menow Pharamond
Alcibiades
Boola Brook Bull Dog
Brookdale

Runaway Bride
1962 鹿毛
Wild Risk
1940 鹿毛
Rialto Rabelais
La Grelee
Wild Violet Blandford
Wood Violet
母の母
Aimee
1957 鹿毛
Tudor Minstrel Owen Tudor
Sansonnet
Emali Umidwar
Eclair
母系(F-No.) Aimee系(FN:22-d) [§ 3]
5代内の近親交配 Blandford 5×4・5=12.50%、Phalaris 5・5(父内)=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [4]
  2. ^ [5][c 1]
  3. ^ [6]
  4. ^ [4]

参考文献 編集

  • 斉藤重治『サラブレッド種牡馬系統表 2000年版』蒼馬社、2000年。ISBN 4-88388-080-X 
  1. ^ 斉藤 p.32

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h Avalyn Hunter. “Blushing Groom (FR)”. American Classic Pedigrees. 2019年4月11日閲覧。
  2. ^ a b c d Anne Peters (2015年7月17日). “The Continuing Influence of Blushing Groom”. bloodhorse.com. 2019年4月11日閲覧。
  3. ^ Blushing Groom’s Legacy”. sportingpost (2014年3月25日). 2019年4月11日閲覧。
  4. ^ a b 血統情報:5代血統表|Blushing Groom(FR)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ(JBIS-Search). 日本軽種馬協会. 2019年4月11日閲覧。
  5. ^ Blushing Groomの血統表”. netkeiba.com. 2019年4月11日閲覧。
  6. ^ 平出貴昭 (2019年9月18日). “『覚えておきたい世界の牝系100』掲載牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2020年4月12日閲覧。

外部リンク 編集

先代
 カーリアン
リーディングサイアー
(イギリス&アイルランド)
1989年
次代
 サドラーズウェルズ