プロジェクト‐ノート:漫画/何らかの事情で単行本化されなかった作品の特筆性について


何らかの事情で単行本化されなかった作品の特筆性について

おじいちゃん勇者」の記事を見て気になったのですが、現行のプロジェクト:漫画#特筆性に依る限り連載作品であっても何らかの事情で単行本化されなかった作品は一律に「特筆性無し」と判断されるものなのでしょうか。この作品の場合、ITmediaの記事で連載当時に人気が有ったと第三者が言及していることについてはある程度の裏付けが可能だと思いますが、この漫画の場合は作者の個人名義の単行本も出ていない(4コママンガ劇場などのアンソロジーの参加実績は確認される)ので作者も「特筆性無し」とされた場合は記事そのものの削除しか選択肢が無いことになります。この事例以外でも新聞漫画などはどれほどの長期連載であっても単行本化されないことは珍しくないですし、雑誌でも学年誌掲載作品で未単行本化の事例などは数多く存在しますが、それら全てが「人気が無かったから単行本化されなかった」と言うのは困難であるように思えますが、皆様はいかがお考えでしょうか。 --江東琴 2011年12月7日 (水) 12:26 (UTC)返信

  コメント まず誤解しないで頂きたいのですが、本PJにおいて「単行本化」は特筆性を担保するための条件ではありません。
  1. 現段階で二次資料がない作品を全て削除して回るというのは色々な面で現実的ではないであろうこと
  2. その上で単行本化というのは発行した出版社がその作品の商品価値を認めたということであり、単行本化されていない作品と比べれば将来的に出典を望める可能性が高いであろうということ
の2点から「積極的な削除の対象からは除外している」だけであり、単行本化されている作品であっても二次資料がいつまでも見つからないのであれば削除対象となる可能性は十分にあります。けして「単行本化されていれば立項してもいい」と言うことではありません。
また、二次資料があるのであれば単行本化の有無は問題となりません。「おじいちゃん勇者」であれば、(ちょっと出典として弱い気がしないわけではありませんが)ITmediaを二次資料として記述すればよいと思います。
「人気が無かったから単行本化されなかった」というわけではないというのはもちろんそうですが、逆に「人気があればWPとして特筆性がある」というわけでもありませんので、この点については特筆性を考える上ではあまり関係がないと思います。--マクガイア 2011年12月7日 (水) 13:06 (UTC)返信
  コメント 了解しました。余り好ましいことではないとは言え、不祥事で連載を打ち切られてそのことがニュースになったような作品であれば人気の有無とは別の意味で特筆性が発生することも有るでしょうし、最終的にはケースバイケースで判断せざるを得ないと言うことになるのでしょうね。 --江東琴 2011年12月7日 (水) 13:40 (UTC)返信
  コメント 現状はケースバイケースと言えるかもしれませんが、「最終的に」というのであればWPではどのような分野の記事であれ「しっかりとした二次資料があれば特筆性がある」しか答えはないと思います。
とは言っても、これを漫画で厳密にやってしまうと相当な数が削除対象になってしまうため(正確な数はわかりませんが、私の体感としては9割削除ということも有り得るレベルだと思います。漫画分野に関わってる執筆者の一人として非常に情けないことですが……。)、探せば二次資料のありそうなものに「とりあえず執行猶予を与えるライン」として定めているのが本PJの特筆性です。言い方を変えれば、執行猶予すらも与えない「足切りライン」ということでもあります。
現状でも音楽分野なんかと比べれば相当緩いラインだと思いますし、結局は最初に戻ってしまいますが「二次資料を探す」のがこうした場合唯一の対処法だと思います。--マクガイア 2011年12月8日 (木) 11:46 (UTC)返信
(コメント)「しっかりした二次資料」を条件にすれば、近年のものならいざ知らずアニメ化・レコード化(敢えてCD化とは書かない)などされなかった古い作品はほとんどアウトでしょう。そうしたことが無い作品は掲載誌以外の他のメディアで取り上げられる事自体が無かった訳で。例えば1978年から1981年に連載されて単行本14巻が出てる『レース鳩0777』とか、現実問題として30年前の資料を当たって探すこと自体が非常に困難ですわな。逆に30年続く山田ミネコの『最終戦争シリーズ』ですら厳しそうだし(こっちはどれかレコード化されてたような気もしたけど)。--KAMUI 2011年12月9日 (金) 21:59 (UTC)返信
  コメント 別に30年前の作品だから30年前の資料を探さなければならないというわけではありません。例えば60年以上前の作品である『新宝島』は、現代でも様々な書籍で取り扱われています。--マクガイア 2011年12月10日 (土) 01:09 (UTC)返信
(コメント)『新宝島』は、マクガイアさんが言われた「9割」以外(残りの1割)に相当しそうに思います。実際のところ、アニメになったりしていない、単行本のみのン十年前の漫画について、新たに信頼できる情報源で言及される機会ってのは中々ありません・・・--KAMUI 2011年12月10日 (土) 10:36 (UTC)返信
  コメント 私が申し上げた9割というのは、現状出典がない記事のことですので、既に出典がついている『新宝島』は当然残りの1割の方に該当します。しかし「30年以上前の作品でアニメ化がされていなくても、百科事典に載せるべき作品であればしっかりと出典は付けられる」ということの具体例としては適切であると思います。
漫画そのものを出典として内容についてはそれなりのものが書けてしまうため、それだけで体裁が整ったように誤解しがちですが、百科事典の漫画記事に必要なのは内容以上にその社会的な価値や背景などです。これをWPの三大方針を満たして執筆するには結局二次資料が必要であり、二次資料がなければ百科事典の記事としては成り立たないはずです。WPは漫画の内容を無差別に集めるためのデータベースではなく(そのようなデータベースであるなら、そもそも特筆性などという考えが不要になります)百科事典ですので、本来であれば百科事典にほとんど掲載されることのない漫画を掲載するためには他のハイカル記事同様の基準が求められるのは当然であり、「資料がない」ことを言い訳として基準を下げるというのは本末転倒ではありませんか? 結局、「信頼できる情報源で言及される機会がない」ということは「WPとしては特筆性を認めない」ということになると思います。
ただ、たとえば『週刊少年ジャンプ』の作品であれば西村元編集長による『まんが編集術』なんかで主立った作品には多少なりとも出典が付けられますし、例に出された『レース鳩0777』なら『なんだ!? このマンガは!?』で扱われています(まあ、この本を信頼できる情報源と見なせるかには異論もあるでしょうが……)。少女漫画方面は疎いもので『最終戦争シリーズ』についてはすぐ思いつく書籍はありませんが、最近は漫画史を扱うような書籍も増えていますので、探せばあると思いますよ。--マクガイア 2011年12月10日 (土) 14:24 (UTC)返信
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