プーリニ=サン=ピエール

フランスのチーズ

プーリニ=サン=ピエールプーリニィ=サン=ピエールフランス語: Pouligny-saint-pierre)は、フランスベリー地方で作られるシェーブルチーズ。名称は地名のプーリニ=サン=ピエール(en:Pouligny-Saint-Pierreサントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏アンドル県)にちなむ。その形状から、エッフェル塔というニックネームもある。[2]

プーリニ=サン=ピエール
Pouligny-saint-pierre
分類 シェーブルチーズ
原料 山羊[1][2]
原産国 フランス
原産地 ベリー地方の一部
生産場所 農家(フェルミエ)、酪農工場
生産期間 農家は春から秋、工場では一年中
形状 四角錐
大きさ 上底各辺2.5cm(センチメートル)、下底各辺6.5cm以上。規定はないものの高さは通常8-9cm
重量 規定はないものの通常約250g(グラム)
乾燥成分 90g/個
脂肪分 45%以上。40g以上/個
表皮 自然のかび
熟成 約4-5週間。うち最低2週間は規定の地域内で熟成する必要がある
呼称統制 AOC(1972年[3]
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同じシェーブルチーズのタイプであるヴァランセの原型になったと言われている[4]。シェーブルチーズの中ではもっとも早い1972年にAOC認定を受けた[3]

凝乳酵素を加えた山羊の乳でカードを作り、型に入れ成型し水分を切る。塩を振って冷暗所で最低10日、通常4-5週間熟成させると完成。[5]

年間の販売量は2016年実績で293.17トン[6]。ラベルが添付されており、色で生産場所が判別できる。緑なら農家、赤は工場製である(下図参照)[2][7]

塩分は控えめで酸味は強い。匂いはきくつくないので、シェーブルを敬遠しがちな人にもよい。フルーティな辛口タイプの白ワインや、軽めの赤ワインにあう。パンにのせてトーストにしたり、細かくしてサラダなどに混ぜるのもよい。[7]

これはラベルが赤なので、酪農工場製

脚注 編集

  1. ^ 以下「基本情報」欄は、特記の無い限り下記文献 (本間, 増井 & 山田 2009, pp. 48–49) による。
  2. ^ a b c 本間るみ子; 増井和子; 山田友子 著、文藝春秋 編『チーズ図鑑』(7版)株式会社文藝春秋〈文春新書〉、2009年、48-49頁。ISBN 4-16-660182-2 
  3. ^ a b Fiche produit - Produit : Pouligny-Saint-Pierre”. INAO. 2018年8月13日閲覧。
  4. ^ チーズ入門』日本食糧新聞社〈食品知識ミニブックスシリーズ〉、2017年、74-75頁。ISBN 9784889272604https://books.google.co.jp/books?id=FJcptAEACAAJ 
  5. ^ 日仏料理協会 編『フランス 食の事典(普及版)』株式会社白水社、2007年、536頁。ISBN 978-4-560-09202-6 
  6. ^ Jean-Michel Bonnin (2016年4月22日). “La pyramide de Brenne tire vers le haut”. La Nouvelle République du Centre-Ouest. 2018年8月13日閲覧。
  7. ^ a b 本間るみ子 著、主婦の友社 編『チーズの選び方 楽しみ方』株式会社主婦の友社、2012年、66頁。ISBN 978-4-07-285215-6 

外部リンク 編集