ペラルゴン酸
化合物
ペラルゴン酸 | |
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IUPAC名 | ノナン酸 |
分子式 | C9H18O2 |
分子量 | 158.24 |
CAS登録番号 | 112-05-0 |
形状 | 無色油状液体 |
融点 | 11–13 °C |
沸点 | 247–259 °C |
SMILES | CCCCCCCCC(O)=O |
出典 | NIST |
ペラルゴン酸(ペラルゴンさん、pelargonic acid)は、9個の炭素鎖の末端にカルボキシル基を持つ飽和脂肪酸である。
「使い古した食用油に似た[1]不快なにおい」を持つ油状の液体で、水にはほとんど溶けないが、クロロホルムやエーテル、アルコール、酢酸エチルにはよく溶ける。消防法に定める第4類危険物 第3石油類に該当する[2]。
概要 編集
天然には、エステルとしてテンジクアオイ属(学名:ペラルゴニウム Pelargonium)、キイチゴ属、Ajania属の植物の精油に含まれる。高濃度で皮膚や角膜への刺激性を示す[3]。エルカ酸をオゾン分解した際にも生成される。
工業用途 編集
ヒトのにおい 編集
ヒトの皮膚にも存在し、加齢に伴うにおいの原因物質(2-ノネナールによる「加齢臭」とは別)として、2008年に特定された[1]。
皮脂の酸化による「30代男性特有のにおい」であり、ポリフェノールが豊富なメマツヨイグサ抽出液によって、においが緩和(酸化抑制)されるという報告もある[1]。
酸化される要因としては、紫外線などの外的なものや、ストレス・生活習慣の乱れなどによる内的なものがある。特に30代男性は皮脂分泌量がピークとなるので、酸化が顕著だと言われている。発生源は皮脂腺の多い胸・背中、首周りなど[4]。
C8 カプリル酸 |
飽和脂肪酸 | C10 カプリン酸 |