マクラーレン・アルトゥーラ

アルトゥーラ(Artura)は、イギリスの自動車メーカーのマクラーレン・オートモーティブが生産を予定しているプラグインハイブリッドカーである。

マクラーレン・アルトゥーラ
概要
製造国 イギリスの旗 イギリス
販売期間 2021年-
デザイン ロバート・メルヴィル
ボディ
乗車定員 2人
ボディタイプ 2ドアクーペ
エンジン位置 ミッドシップ
駆動方式 後輪駆動
プラットフォーム MCLA(マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー)
パワートレイン
エンジン M630型 2,993cc 120度V型6気筒DOHCツインターボ
モーター 70kW(90PS) アキシャル・フラックスEモーター
最高出力 680PS(500kW) / 7,500rpm
最大トルク 720N・m(73.4kgf・m) / 2,250-7,000rpm
変速機 8速DCT SSG-シームレスシフトギアボックス
フロント:ダブルウィッシュボーン
リア:マルチリンク
フロント:ダブルウィッシュボーン
リア:マルチリンク
車両寸法
ホイールベース 2,640mm
全長 4,539mm
全幅 1,913mm
全高 1,193mm
車両重量 1,498kg
その他
WLTC燃費
Co2排出量
17.5km/L
129g/km
タイヤサイズ フロント:235/35R19
リア:295/35R20
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概要 編集

マクラーレン・オートモーティブは2018年にビジネスプラン「TRACK25」を発表した。そのビジネスプランの一つとして、2025年までにスポーツカーシリーズとスーパーカーシリーズをすべてハイブリッド化すると発表。2020年8月にハイブリッドカー専用の新プラットフォームである「マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(以下MCLA)」を発表。同年10月に「ハイ・パフォーマンス・ハイブリッド(以下HPH)」スーパーカーが最終テストを行ったことを公開。そのHPHスーパーカー第一弾が2021年2月にアルトゥーラとして発表された[1]

アルトゥーラはイギリスのシェフィールドに建設されたマクラーレン・コンポジット・テクノロジーセンターで製作されるMCLAを採用した初のモデルで、570Sの実質的な後継モデルにあたり、限定生産のP1を除き量産車のハイブリッドカーはアルトゥーラが初である。2021年4月13日に日本で初披露された。

生産当初から不具合が目立ち販売が何度も延期されていたが、2022年12月には致命的な欠陥の発見に伴う全車両の再生産が購入者に伝えられ、日本での納車実績はゼロのまま販売は無期延期となった。

パワーユニット 編集

エンジンは新設計されたM630型3.0L(2,993cc)V型6気筒ツインターボエンジンを搭載する。ターボチャージャーはエンジンの真上、いわゆるホットVに配置させるために、バンク角は市販のV型6気筒として世界初となる120度とした。そのエンジンにアキシャル・フラックスEモーター(アキシャルモータ[2])が組み合わされる。エンジン単体で最高出力585PS(430kW)/7,500rpm、最大トルク585N・m(59.7kgf・m)/2,250-7.000rpmを発揮。モーター単体で最高出力95PS、最大トルク225N・m(22.9kgf・m)を発揮し、モーターのみで最大130km/hまで加速可能。エンジンと合わせたシステム出力では、最高出力680PS(500kW)/7,500rpm、最大トルク720N・m(73.4kgf・m)/2,250-7,000rpmを発揮する。レッドゾーンは8,500rpmとした。エンジン単体としては160kgほどで、従来のマクラーレンV8エンジンより50Kg軽い。

ギアは新開発の8段DCTフェラーリ・SF90ストラダーレなどと同じく、後進ギアは持たず、電動モーターを逆回転させることで後進させる仕組みである。これによりリバースギアが不要になり、前進ギアが1段増えたにもかかわらず、ギアボックスが従来から40mm短縮した。

なおホンダ・NSXやフェラーリ・SF90ストラダーレはフロントアクスルにモーターを配置し、前輪も駆動するが、アルトゥーラには軽量化のためフロントにはモーターに配置されない。また、これにより従来のラインナップのとおりMR方式を踏襲するかたちとなった。7.4kWhのリチウムイオンバッテリーはキャビン後方の下部に配置され、外部からも充電でき、EVSEケーブルを使用すると約2.5時間で80%まで充電され、バッテリーのみで約30kmの走行が可能である。

パフォーマンス 編集

マクラーレンによると、アルトゥーラは0-100km/hまで2.9秒、0-200km/hまで8.3秒、最高速度330km/h、0-400mまで10.7秒の加速が可能と公表している。

出典 編集

外部リンク 編集