マルバスMarbas)は、悪魔学における悪魔の一人。バルバスBarbas)とも呼ばれる[1]

マルバスのマーク

概要 編集

ゴエティア』によると、序列5番の地獄の大総裁。36の悪魔の軍団を率いるという。

『大奥義書』によれば、ルキフゲ・ロフォカレの支配下にあるという[2]

レジナルド・スコットの『妖術の開示』1655年版に記載されている、パイモンバティン、バルマを呼び出し、その恩恵を受ける方法[3]の中では、パイモンがマルバスの下位にある存在であると説明されている。

召喚されると、強壮なライオンの姿で現れる。召喚者が命じれば、人間の姿を取る。隠されたものや秘密に関する質問に真摯に答えてくれる。また、疫病をもたらす力とそれを治す力を持ち、工芸に関する優れた知識も有しているとされる。人の姿を変化させることもできるという。

シェイクスピアの『ウィンザーの陽気な女房たち』などの作品に登場するバルバスンBarbason)は、マルバスのことだと考えられている[4]

脚注 編集

  1. ^ Pseudomonarchia Daemonum
  2. ^ Arthur Edward Waite, The Book of Ceremonial Magic(1913), p187
  3. ^ この部分はレジナルド・スコットによる元のテキストにはなく、別人によって足されたものと考えられている。Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書の編集者による序文を参照。
  4. ^ T.F. Thiselton Dyer, Folk-lore of Shakespeare (1883), p57

参考文献 編集