マーク・ロウ

アメリカの野球選手 (1983 - )

マーク・クリストファー・ロウMark Christopher Lowe, 1983年6月7日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身のプロ野球選手投手)。右投左打。2019年現在は、独立リーグ・アトランティックリーグシュガーランド・スキーターズに所属。

マーク・ロウ
Mark Lowe
シュガーランド・スキーターズ
デトロイト・タイガース時代
(2016年6月17日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 テキサス州ヒューストン
生年月日 (1983-06-07) 1983年6月7日(40歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 2004年 MLBドラフト5巡目(全体153位)でシアトル・マリナーズから指名
初出場 2006年7月7日
年俸 $5,500,000(2016年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

プロ入りとマリナーズ時代 編集

 
シアトル・マリナーズ時代
(2008年4月6日)

2004年MLBドラフト5巡目(全体153位)でシアトル・マリナーズから指名され、プロ入り。

2006年7月7日デトロイト・タイガース戦でメジャーデビューを果たし、メジャーデビューから1723回を無失点に抑えるというチーム記録を作った。7月19日ニューヨーク・ヤンキース戦でメジャー初勝利を挙げた。8月に右肘の腱炎で故障者リストに入り、残りのシーズンは投げられなかった[2] 。関節鏡視下手術で患部を治療し、2007年スプリングトレーニングで復帰した。

2008年は開幕から最初の13試合で12試合で無失点に抑えるなど、開幕から好調を維持した。特に5月31日から6月13日の間で1613回を投げ、許した失点は1点のみで、その間の防御率は0.55を記録した。最終的に57試合に登板し、6323回を投げ、55個の三振を奪った。これはマリナーズのリリーフ陣の中で2位(登板数)、3位(イニング数)、3位(奪三振数)となった。ホームで投げた試合では、防御率は3.03を記録し、これはアメリカンリーグのリリーフピッチャーで6番目に良い成績となった。

2009年は自己最多の75試合に登板し26ホールドを記録するなど、キャリアハイの成績を残した。

なお、2008年に糖尿病を発症。当初は2型糖尿病と診断されたが、2009年シーズン前に1型糖尿病に変更された。同じく糖尿病を抱えるブランドン・モローらと共に病気と闘いながら活躍している。

レンジャーズ時代 編集

2010年7月9日ジャスティン・スモークブレイク・ベバンジョシュ・ルーキーマット・ローソンとのトレードで、クリフ・リーと共にテキサス・レンジャーズへと移籍した。9月29日の古巣・マリナーズ戦で怪我からの復帰登板を果たした[3]

2011年は52試合に登板し、チームのワールドシリーズ進出に貢献した。ワールドシリーズでも登板するも、6戦目にデビッド・フリースにサヨナラ本塁打を打たれ、敗戦投手となってしまった。

エンゼルス時代 編集

2013年2月8日ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムとマイナー契約を結んだ。メジャーでは11試合投げるもDFAとなった。

ナショナルズ傘下時代 編集

2013年6月11日ワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結んだ[4]。ナショナルズではメジャーに昇格することができなかった。

インディアンス時代 編集

2013年11月20日タンパベイ・レイズとマイナー契約を結んだが、2014年3月26日に自由契約となった。

その後、4月3日クリーブランド・インディアンスとマイナー契約を結んだ[5]。開幕後は傘下のAAA級コロンバス・クリッパーズで16試合に登板。1勝1敗8セーブ・防御率3.86の成績で、5月22日にインディアンスとメジャー契約を結んだ[6]。昇格後は4試合に登板したが、6月2日にAAA級コロンバスへ降格。6月16日に再昇格して3試合に登板したが、6月25日に再びAAA級コロンバスへ降格。7月8日にDFAとなり、12日に40人枠を外れる形でAAA級コロンバスへ配属された。その後はメジャーへ昇格することができず、シーズンを終えた。この年は7試合に登板し、0勝1敗・防御率3.86だった。オフの10月12日にFAとなった。

マリナーズ復帰 編集

2014年12月18日に古巣のマリナーズとマイナー契約を結んだ[7]

2015年5月4日にメジャー契約となり、25人枠入りする。マリナーズでは34試合にリリーフ登板し、防御率1.00・36.0イニングで47の三振を奪うなど、驚異的なピッチングを見せた。

ブルージェイズ時代 編集

 
トロント・ブルージェイズ時代
(2015年8月8日)

2015年7月31日ロブ・ラスムッセンニック・ウェルズジェイコブ・ブレンツとのトレードで、トロント・ブルージェイズへ移籍した[8]。ブルージェイズ加入後は23試合に投げたが、防御率は1.00から3.79まで上昇し、奪三振率も低下するなど、移籍前のような圧巻の投球は見せられなかった。2球団通算の成績では、マリナーズ時代の好投が利いて防御率1.96・WHIP1.06・奪三振率10.0という好成績だった。同年11月2日にFAとなった[9]

タイガース時代 編集

2015年12月8日、タイガースと2年契約を結んだ[10]

2016年、タイガースではリリーフで54試合・49.1イニングに投げたが、57安打12本塁打を浴び、防御率7.11・1勝3敗と大炎上に終わった。

2017年3月26日に自由契約となった[11]

タイガース退団後 編集

2017年3月30日にマリナーズとマイナー契約を結んだと報道され[12]4月1日に正式契約した[13]7月21日に金銭トレードで、ジーン・マチーと共にシカゴ・ホワイトソックスへ移籍した[14]。傘下のAAA級シャーロット・ナイツでプレーしていたが、8月21日に自由契約となった[13]

2018年1月27日に、ロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加したが、3月12日に自由契約となった[13]

2019年2月18日に独立リーグ・アトランティックリーグシュガーランド・スキーターズと契約。

投球スタイル 編集

最速101mphのフォーシームスライダーサークルチェンジを投げてきたが、2013年にツーシームを習得すると、サークルチェンジを止め、代わりにツーシームを使用するようになった。また、2014年からは、フォーシーム主体のピッチングではなく、スライダー主体のピッチングにスタイルチェンジしている。

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集





















































W
H
I
P
2006 SEA 15 0 0 0 0 1 0 0 6 1.000 75 18.2 12 1 9 1 2 20 1 0 4 4 1.93 1.13
2007 4 0 0 0 0 0 0 0 2 ---- 13 2.2 2 2 1 0 0 2 0 0 2 2 6.75 1.88
2008 57 0 0 0 0 1 5 1 2 .167 303 63.2 78 6 34 0 4 55 2 0 44 38 5.37 1.76
2009 75 0 0 0 0 2 7 3 26 .222 339 80.0 71 7 29 1 0 69 4 0 39 29 3.26 1.25
2010 11 0 0 0 0 1 3 0 4 .250 45 10.1 11 1 5 1 0 7 1 0 5 4 3.48 1.55
TEX 3 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 16 3.0 7 1 1 0 0 5 0 0 4 4 12.00 2.67
'10計 14 0 0 0 0 1 3 0 4 .250 61 13.1 18 2 6 1 0 12 1 0 9 8 5.40 1.80
2011 52 0 0 0 0 2 3 1 11 .400 196 45.0 46 6 19 4 0 42 3 0 26 19 3.80 1.44
2012 36 0 0 0 0 0 2 0 1 .000 162 39.1 35 5 13 0 0 28 4 2 26 19 3.43 1.22
2013 LAA 11 0 0 0 0 1 0 0 1 1.000 56 11.2 11 1 11 1 0 7 2 0 12 12 9.26 1.89
2014 CLE 7 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 39 7.0 10 2 6 4 0 6 1 0 7 3 3.86 2.29
2015 SEA 34 0 0 0 0 0 1 0 12 .000 144 36.0 31 1 11 1 1 47 2 0 6 4 1.00 1.17
TOR 23 0 0 0 0 1 2 1 5 .333 71 19.0 15 3 1 0 0 14 0 0 9 8 3.79 0.84
'15計 57 0 0 0 0 1 3 1 17 .250 215 55.0 46 4 12 1 1 61 2 0 15 12 1.96 1.06
2016 DET 54 0 0 0 0 1 3 0 8 .250 224 49.1 57 12 21 2 1 49 2 0 41 39 7.11 1.58
MLB:11年 382 0 0 0 0 10 27 6 78 .270 1683 385.2 386 47 163 15 8 352 22 2 214 181 4.22 1.42
  • 2016年度シーズン終了時

背番号 編集

  • 57 (2006年 - 2010年途中、2011年 - 2012年、2015年)
  • 49 (2010年途中 - 同年終了)
  • 38 (2013年)
  • 54 (2014年)
  • 21 (2016年)

脚注 編集

  1. ^ Mark Lowe Contract, Salary Cap Details & Breakdowns”. Spotrac. 2015年12月9日閲覧。
  2. ^ "Update on right-handed pitcher Mark Lowe" (Press release). MLB.com (Seattle Mariners). 29 September 2006. 2015年12月9日閲覧
  3. ^ T.R. Sullivan (2010年6月29日). “Rangers acquire Lee from Mariners” (英語). MLB.com. 2015年12月9日閲覧。
  4. ^ Dan Kolko (2013年6月11日). “Nats sign veteran righty Mark Lowe to minor league deal (with lineups)” (英語). MASN. 2015年12月9日閲覧。
  5. ^ "Indians sign RHP Mark Lowe" (Press release) (英語). MLB.com (Cleveland Indians). 3 April 2014. 2014年4月4日閲覧
  6. ^ "Indians promote pitchers T.J. House & Mark Lowe from AAA; McAllister placed on DL/Crockett optioned" (Press release) (英語). MLB.com (Cleveland Indians). 22 May 2014. 2015年12月9日閲覧
  7. ^ "Mariners Sign Three Players to Minor League Deals" (Press release) (英語). MLB.com (Seattle Mariners). 18 December 2014. 2015年12月9日閲覧
  8. ^ Gregor Chisholm (2015年7月31日). “Blue Jays boost bullpen, deal for Lowe” (英語). MLB.com. 2015年12月9日閲覧。
  9. ^ Transactions | bluejays.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月3日閲覧。
  10. ^ Jason Beck (2015年12月8日). “Tigers strike 2-year deal with reliever Lowe” (英語). MLB.com. 2015年12月9日閲覧。
  11. ^ Jason Beck (2017年3月26日). “Tigers release reliever Lowe”. MLB.com. http://m.tigers.mlb.com/news/article/220961048/tigers-release-relief-pitcher-mark-lowe/ 2017年3月29日閲覧。 
  12. ^ Greg Johns (2017年3月30日). “Source: Lowe rejoins Mariners on Minors deal”. MLB.com. http://m.mlb.com/news/article/221600396/reliever-mark-lowe-returning-to-mariners/ 2017年4月17日閲覧。 
  13. ^ a b c MLB公式プロフィール参照。2018年3月12日閲覧。
  14. ^ マリナーズ、ベテラン救援投手2人をホワイトソックスへ放出”. iSM. Yahoo!スポーツ(iSM) (2017年7月22日). 2017年7月23日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集