ミノカサゴ属

ミノカサゴ亜科の属

ミノカサゴ属Pterois)は中部太平洋からインド洋サンゴ礁海域に住む有毒ので、英語では一般にlionfishと呼ばれる。赤、白、クリーム色や黒色の縞模様を持ち目を引く警告色、よく目立つ胸鰭、有毒の鰭条が特徴である[1]。10余種に分類されているが、研究が進んでいるのは、ハナミノカサゴP. milesである。観賞魚としても人気がある[1]。たいてい単独で生活している。夜行性で夜間に小型の甲殻類や小魚などを捕食し、日中は岩陰などに潜んでいる。

ミノカサゴ属
ネッタイミノカサゴ Pterois antennata
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Scorpaeniformes
亜目 : カサゴ亜目Scorpaenoidei
: フサカサゴ科 Scorpaenidae
亜科 : ミノカサゴ亜科 Pteroinae
: ミノカサゴ属 ''Pterois
学名
Pterois (Oken, 1817)
英名
Lionfish
本文参照

2015年頃から、ハナミノカサゴが西大西洋からカリブ海に、P. milesが地中海に、それぞれ人為的に分布を広げ、外来種として問題になっている。

ごく最近、属を分割する見解が提唱された(詳しくは次節参照)。

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ハナミノカサゴ

FishBaseによれば、ミノカサゴ属には以下の12種が含まれる[2]

2023年に分子系統解析も含めた分類の見直しの結果、Dendrochirus の一部の種を含む側系統群であるとして、属を分割する見解が提唱された。その場合、上記のうち上の5種がPterois属に帰属し、ネッタイミノカサゴ以下7種はPteropterus属とされた[3][4]

関連項目 編集

出典・脚注 編集

  1. ^ a b National Geographic. “Lionfish”. 2013年12月21日閲覧。
  2. ^ Froese, Rainer, and Daniel Pauly, eds. (2012). Species of Pterois in FishBase. December 2012 version.
  3. ^ 松沼瑞樹,本村浩之(2011)ミノカサゴ亜科魚類ミズヒキミノカサゴ(新称)Pterois mombasaeの日本からの初記録および近縁種ネッタイミノカサゴP.antennataとの形態比較.魚類学雑誌58(1):27-40.
  4. ^ Chou T-K, Liu M-Y and Liao T-Y (2023) Systematics of lionfishes (Scorpaenidae: Pteroini) using molecular and morphological data. Front. Mar. Sci. 10:1109655. doi: 10.3389/fmars.2023.1109655