ヤニナ・ウィックマイヤー

ヤニナ・ウィックマイヤーYanina Wickmayer, 1989年10月20日 - )は、ベルギーリール出身の女子プロテニス選手。これまでにWTAツアーでシングルス5勝、ダブルス2勝を挙げる。自己最高ランキングはシングルス12位、ダブルス71位。身長182cm、体重68kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

ヤニナ・ウィックマイヤー
Yanina Wickmayer
ヤニナ・ウィックマイヤー
基本情報
国籍 ベルギーの旗 ベルギー
出身地 同・リール
生年月日 (1989-10-20) 1989年10月20日(34歳)
身長 182cm
体重 68kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2004年
ツアー通算 7勝
シングルス 5勝
ダブルス 2勝
生涯獲得賞金 5,766,538 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2010・15)
全仏 3回戦(2010・11・16)
全英 4回戦(2011)
全米 ベスト4(2009)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 2回戦(2010・13)
全仏 2回戦(2017)
全英 2回戦(2009・13)
全米 1回戦(2008-10・13・14・16)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 12位(2010年4月19日)
ダブルス 71位(2010年2月15日)
2018年10月22日現在

来歴 編集

ウィックマイヤーは9歳の時から、友達と一緒に地元のテニスコートで練習を始めた。2004年にプロ入りし、2007年から女子テニス国別対抗戦・フェドカップのベルギー代表選手に選ばれる。2008年全豪オープンから4大大会の予選会に挑戦し始め、同年の全仏オープンで初の本戦に出場する。同年6月の「エイゴン・クラシック」(イギリスバーミンガム開催)で初の女子ツアーシングルス決勝に勝ち進んだが、この時はカテリナ・ボンダレンコウクライナ)に6-7(7-9), 6-3, 6-7(4-7) で敗れて準優勝になった。続くウィンブルドンの1回戦で、ウィックマイヤーは日本杉山愛に 4-6, 2-6 で敗れた。

2009年5月、ウィックマイヤーはポルトガルの「エストリル・オープン」決勝でエカテリーナ・マカロワロシア)を 7-5, 6-2 で破り、女子ツアー初優勝を挙げた。同年の全米オープンで、彼女は初めて女子シングルスのベスト4進出を決める。1回戦で第16シードのビルジニ・ラザノフランス)を破ると、そこから波に乗って勝ち進んだ。初めての準決勝では、第9シードのキャロライン・ウォズニアッキデンマーク)に 3-6, 3-6 で敗れた。この活躍により、ヤニナ・ウィックマイヤーのシングルスランキングは22位に急上昇した。

しかし、11月世界アンチ・ドーピング機関に3度の居場所確認を怠ったとして1年間の出場停止処分を言い渡された[1]。ウィックマイヤーはオンライン通信が不調だったと主張、ベルギーの裁判所が処分差し止めを命じ、出場停止処分は解除された[2]

2010年1月のニュージーランドオークランド大会でフラビア・ペンネッタイタリア)を 6–3, 6–2 で破りツアー3勝目を挙げた。ドーピング騒動で予選からの出場を余儀なくされた全豪オープンでも、ウィックマイヤーは4回戦まで勝ち進んだ。初進出の4回戦では、同じベルギーの先輩選手ジュスティーヌ・エナンに 6-7(3-7), 6-1, 3-6 で敗れた。

2011年はオークランド大会の決勝でグレタ・アルンハンガリー)に 3–6, 3–6 で敗れ2連覇を逃した。ウィンブルドンでは初めてとなる4回戦に進出し、優勝したペトラ・クビトバチェコ)に 0-6, 2-6 で完敗した。

2012年のロンドン五輪でオリンピックに初出場した。シングルス2回戦でデンマークキャロライン・ウォズニアッキに 4-6, 6–3, 3-6 で敗れた。

2013年10月のBGLルクセンブルク・オープンではシュテファニー・フォクトと組んだダブルスで優勝し初のダブルスタイトルを獲得した。

2015年9月のジャパン女子オープンテニスでは決勝でマグダ・リネッテを 4-6, 6–3, 6-3 で破り5年ぶりのツアー4勝目を挙げた。

WTAツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 11回 (5勝6敗) 編集

大会グレード
2008年以前 2009年以後
グランドスラム (0–0)
WTAファイナルズ (0–0)
ティア I (0–0) プレミア・マンダトリー (0-0)
プレミア5 (0-0)
ティア II (0–0) プレミア (0–0)
ティア III (0–1) インターナショナル (5–5)
ティア IV & V (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2008年6月9日   バーミンガム   カテリナ・ボンダレンコ 6–7(7), 6–3, 6–7(4)
優勝 1. 2009年5月8日   エストリル クレー   エカテリーナ・マカロワ 7–5, 6–2
準優勝 2. 2009年6月20日   スヘルトーヘンボス   タマリネ・タナスガーン 3–6, 5–7
優勝 2. 2009年10月18日   リンツ ハード (室内)   ペトラ・クビトバ 6–3, 6–4
優勝 3. 2010年1月9日   オークランド ハード   フラビア・ペンネッタ 6–3, 6–2
準優勝 3. 2011年1月8日   オークランド ハード   グレタ・アルン 3–6, 3–6
準優勝 4. 2012年1月14日   ホバート ハード   モナ・バルテル 1–6, 2–6
準優勝 5. 2012年6月17日   バートガシュタイン クレー   アリーゼ・コルネ 5–7, 6–7(1)
準優勝 6. 2013年1月5日   オークランド ハード   アグニエシュカ・ラドワンスカ 4–6, 4–6
優勝 4. 2015年9月20日   東京 ハード   マグダ・リネッテ 4-6, 6–3, 6-3
優勝 5. 2016年7月24日   ワシントンD.C. ハード   ローレン・デービス 6–4, 6–2

ダブルス: 4回 (2勝2敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2009年6月19日   スヘルトーヘンボス   ミハエラ・クライチェク   サラ・エラニ
  フラビア・ペンネッタ
4–6, 7–5, [11–13]
優勝 1. 2013年10月20日   ルクセンブルク ハード
(室内)
  シュテファニー・フォクト   クリスティナ・バロイス
  ローラ・ソープ
7–6(2), 6–4
優勝 2. 2016年7月23日   ワシントンD.C. ハード   モニカ・ニクレスク   青山修子
  尾﨑里紗
6–4, 6–3
準優勝 2. 2019年9月15日   鄭州 ハード   タマラ・ジダンセク   ニコール・メリヒャル
  クベタ・ペシュケ
1–6, 6–7(2)

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 通算成績
全豪オープン LQ 1R 4R 2R 1R 3R 2R 4R 1R 1R LQ LQ LQ 10–9
全仏オープン 1R 2R 3R 3R 1R 1R 2R 1R 3R 1R 1R LQ 8–11
ウィンブルドン 1R 1R 3R 4R 3R 1R 2R 1R 1R 2R 3R 2R 12–12
全米オープン 1R SF 4R 2R 2R 1R 1R 2R 1R 2R 1R LQ 12–11

脚注 編集

外部リンク 編集

受賞
先代
  ディナラ・サフィナ
WTA最も上達した選手賞
2009
次代
  フランチェスカ・スキアボーネ