ラスト・タイクーン』(The Last Tycoon、1993年の再版でThe Love of the Last Tycoonに改題)は、アメリカ小説家F・スコット・フィッツジェラルドの未完の長編小説。同名で映画化・宝塚歌劇団による舞台化もされた。『最後の大君』とも訳される。

概要 編集

本作は、ハリウッドの映画界を舞台とした作品で、作品に登場するモンロー・スターは初期ハリウッドを代表するプロデューサーであったアーヴィング・タルバーグをモデルとしている。

フィッツジェラルドは本作第6章の第1エピソードを書いた翌日の1940年12月21日アルコール依存症からくる心臓発作で死去した。その後、友人でもあった文芸評論家エドマンド・ウィルソンが彼の書き遺したプロットを整理し、1941年に『The Last Tycoon』として出版した。フィッツジェラルドは、この作品のタイトルを『The Love of the Last Tycoon』としようと考えていたとされ、1993年の再版以降はこれに改題されている。フィッジェラルドは小説の題名に冗長なものをつけたがる傾向があり、代表作『グレート・ギャツビー』という題名にも最後まで反対していた。『グレート・ギャツビー』や『夜はやさし』をおさえて、本作を代表作にあげる者もいる。

日本語訳 編集

映画 編集

ラスト・タイクーン
The Last Tycoon
監督 エリア・カザン
脚本 ハロルド・ピンター
原作 F・スコット・フィッツジェラルド
製作 サム・スピーゲル
出演者 ロバート・デ・ニーロ
ジャック・ニコルソン
トニー・カーティス
ロバート・ミッチャム
ジャンヌ・モロー
音楽 モーリス・ジャール
撮影 ヴィクター・J・ケンパー
編集 リチャード・マークス
製作会社 パラマウント映画
配給   パラマウント映画
  CIC
公開   1976年8月26日
  1978年1月28日
上映時間 123分
製作国   アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入    $1,819,912[1]
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1976年に映画化(en:The Last Tycoon (1976 film))、エリア・カザンの最後の監督作品。ロバート・デ・ニーロがモンロー・スター役で、他も豪華キャストが集結。劇作家ハロルド・ピンター2005年ノーベル文学賞を受賞)が脚本を担当。日本では長らくソフト化されなかったが、21世紀になりDVD化された。

スタッフ 編集

キャスト 編集

舞台 編集

2014年宝塚歌劇団創設100周年記念の第2弾として、花組公演・2014年2月7日 - 3月17日=宝塚大劇場、2014年4月10日 - 5月11日=東京宝塚劇場で開催。併演作はメガ・ステージ『TAKARAZUKA ∞ 夢眩』。

スタッフ 編集

  • 脚本・演出:生田大和
  • 製作著作:宝塚歌劇団

キャスト 編集

テレビドラマ 編集

2016年にテレビドラマ化され(en:The Last Tycoon (TV series))、Amazon Prime Videoで放送された。全9話。

キャスト 編集

脚注 編集

  1. ^ The Last Tycoon”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年11月28日閲覧。

外部リンク 編集