ラディア・パールマン(Radia Perlman、1951年 - )は、アメリカソフトウェア設計者でネットワーク技術者であり、「インターネットの母」と呼ばれることもある[1]スパニングツリープロトコル (STP) の発明でよく知られている。DECで働いていたころに考案したもので、ネットワークブリッジ群の運用の基盤となっている。他にも、STPの欠点を補うリンクステート型ルーティングプロトコル英語版の一種TRILL英語版の設計や標準化にも貢献した。

ラディア・パールマン
生誕 1951年
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 バージニア州ポーツマス
市民権 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 計算機科学
研究機関 デル
出身校 MIT
主な業績 スパニングツリープロトコル
プロジェクト:人物伝
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バージニア州ポーツマスで生まれる。MITにて計算機科学学士号修士号博士号を取得。博士論文は、故意に引き起こされるネットワーク障害を考慮したルーティングに関するものだった[2]

ネットワークについての教科書の著者であり、ネットワークセキュリティについての教科書の共同執筆者の1人である。2012年現在はインテルで働いている。サン・マイクロシステムズで働いていたころだけで50以上の特許を取得した。

初期の研究 編集

MITの学部学生だったころ、MIT人工知能研究所LOGO研究室で学んでいた。シーモア・パパートの指導の下、LOGO言語の小型版 TORTIS を開発。1974年から76年まで、Turtle という教育用ロボットをLOGOでプログラミングすることを子どもに教える研究を行い、最も幼い子は3歳半だった。そのため、幼児のコンピュータプログラミング教育についてのパイオニアとされることもある[3]

著作 編集

  • Perlman, Radia (1999). Interconnections: Bridges, Routers, Switches, and Internetworking Protocols (2 ed.). Addison-Wesley Professional Computing Series. ISBN 978-0-201-63448-8 
  • Perlman, Radia; Kaufman, Charlie; Speciner, Mike (2002). Network Security: Private Communication in a Public World (2 ed.). ISBN 978-0-13-061466-7 

受賞歴 編集

脚注 編集

  1. ^ Bob Brown (2006年5月5日). “Mother of the Internet Radia Perlman speaks out”. Network World. 2010年1月22日閲覧。
  2. ^ Perlman, Radia Joy (1988). Network layer protocols with byzantine robustness (Thesis). hdl:1721.1/14403. 2023年4月6日閲覧
  3. ^ Morgado, Leonel; Cruz, Maria; Kahn, Ken (2006). “Radia Perlman-A pioneer of young children computer programming”. Current developments in technology-assisted education 2: 1903-1908. https://www.academia.edu/2795453/Radia_Perlman_A_pioneer_of_young_children_computer_programming 2023年4月6日閲覧。. 
  4. ^ Fuller, Brian (2005年10月18日). “Perlman, Samuelson, Tsao, honored for innovations”. EETimes. UBM Electronics. 2011年6月29日閲覧。
  5. ^ 2010 SIGCOM Lifetime Achievement Award given to Radia Perlman”. SIGCOMM. 2012年9月24日閲覧。

外部リンク 編集