ラーンナー文字(ラーンナーもじ、ラーンナータム文字)は、かつてタイ王国北部を中心に栄えたラーンナー王国で使用された文字。タイ北部の諸方言を表していたが、ラーンナー王朝がチャクリー王朝の下で併合されて以降は廃止され、現在はタイ文字に置き換わっている。

ラーンナー文字
Unicode範囲: U+1A20-U+1AAF
ISO 15924 コード: Lana
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。
テンプレートを表示
ラーンナー文字で表記された北タイ語

概要 編集

 
クヌ語のアルファベット

ビルマ文字のように全体的に丸みを帯びた形が特徴的であるが、それは昔、文字を書くのに紙代わりに用いられていた貝多羅葉(タラバヤシの葉)が裂けてしまわないよう、直線を使うのを避けたためであるといわれている。

現在では使われることは少ないが、ラーンナー文化が栄えた地域の寺院には、この文字で書かれた経典や記録が数多く残されている。また、中華人民共和国雲南省では、ラーンナー文字を改良した文字が、現地のタイ族の言葉を表記するのに使われている。

Unicode 編集

Unicode では、以下の領域に次の文字が収録されている。

U+ 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
1A20
1A30 ᨿ
1A40
1A50  ᩖ  ᩙ  ᩚ  ᩛ  ᩜ  ᩝ  ᩞ
1A60  ᩢ  ᩥ  ᩦ  ᩧ  ᩨ  ᩩ  ᩪ  ᩫ  ᩬ
1A70  ᩳ  ᩴ  ᩵  ᩶  ᩷  ᩸  ᩹  ᩺  ᩻  ᩼  ᩿
1A80
1A90
1AA0

関連項目 編集

外部リンク 編集