リベリアマングースLiberiictis kuhni)は、マングース科リベリアマングース属に分類される食肉類。本種のみでリベリアマングース属を構成する。

リベリアマングース
保全状況評価[a 1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: マングース科 Herpestidae
亜科 : マングース亜科 Herpestinae
: リベリアマングース属
Liberiictis Hayman, 1958
: リベリアマングース L. kuhni
学名
Liberiictis kuhni Hayman, 1958
和名
リベリアマングース
英名
Kuhn's kusimanse
Liberian mongoose

分布 編集

リベリア[1][2][3]

コートジボワールでは1997年に死骸が発見され、ギニア南部にも分布する可能性がある[3]

形態 編集

体長40-50センチメートル[3]。尾長20センチメートル[1][2][3]。体高20-25センチメートル[2]体重2-2.3キログラム[2]。鼻骨が伸長し鼻面が長い[2][3]。足裏には体毛が無く、皮膚が露出する[2]。胴体背面から尾基部にかけて体毛はやや伸長し鬣状になる[2][3]。全身の毛衣は黒褐色で[1]、耳介前部や頬、喉に黄褐色の斑紋が入る[2][3]。頸部側面から肩にかけて淡褐色で縁取られた黒い縦縞が入る[1][2][3]。四肢や尾の毛衣は黒い[2][3]

歯列は門歯が上下6本、犬歯が上下2本、小臼歯が上下8本、大臼歯が上下4本で計40本[2]。犬歯や臼歯はやや小型で貧弱[2]。四肢は長い[2][3]。指趾の数は5本[2]

生態 編集

基底が砂で下生えの繁茂した落葉樹林二次林に生息する[2][3]昼行性[1][2][3]。小規模な家族群を形成し生活する[2][3]

食性は動物食で、昆虫の幼虫やミミズなどを食べる[3]

繁殖形態は胎生。5-9月に1回に1-3頭の幼獣を産むと考えられている[3]

人間との関係 編集

生息地では食用とされる事もある[3]

開発による生息地の破壊、食用の乱獲などにより生息数は減少している[3]1989年に初めて生体がリベリア国外に輸出され、トロント動物園に送られた[3]

関連項目 編集

参考文献 編集

  1. ^ a b c d e 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編『動物大百科1 食肉類』、平凡社1986年、167頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、114頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』、講談社2000年、23、152-153頁。

外部リンク 編集

  1. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Dunham, A. & Gaubert, P. 2008. Liberiictis kuhni. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.1.