リリースノート(Release notes)とは、ソフトウェア製品のリリースの際に、機能強化や不具合修正の内容などをユーザーに示す資料またはウェブサイトである[1]。製品がすでに顧客によって利用されている場合、リリースノートはソフトウェアが更新される際に提供される。開発段階またはテスト段階の製品について作成されることもある。

役割 編集

リリースノートは、ソフトウェア製品の個別のリリースバージョンに関する機能強化、仕様変更、不具合修正などを、エンドユーザーや製品購入者に対して提示することを目的とする。

また、システムテストの際の付属資料として、開発チームから関連部門に提供されることもある。

リリースノートは個別のリリース内容について簡潔に記載されるものであって、仕様書マニュアルの役割を担うものではない。

記載内容 編集

リリースノートの標準的な様式は存在せず、発行組織ごとに、提供すべき情報の種類や要件に応じた様式が採用される。また、具体的な記載内容は製品のリリース形態によって異なる。

以下は、リリースノートに記載されうる内容の一例である。

  • ヘッダー - 資料名称、製品名、リリース番号、リリース日、リリースノート番号、リリースノート作成日など
  • 概要 - 製品や変更点に関する簡潔な説明
  • 目的 - リリースノートの提供目的に関する簡潔な説明
  • 更新事項の説明 - リリースにともなう更新事項(機能強化や不具合修正など)に関する簡潔な説明
  • 再現手順 - 不具合の発生条件や手順
  • 解決方法 - 機能強化や不具合修正の方法に関する簡潔な説明
  • エンドユーザーへの影響 - エンドユーザーがとるべき特別な対処や、他機能に与える影響など
  • サポートへの影響 - ソフトウェア管理プロセスに与える影響など
  • 備考 - ソフトウェアやハードウェアのインストール、バージョンアップ、製品資料の更新などに関する説明
  • 免責事項や契約内容

関連項目 編集

外部リンク 編集

参考文献 編集

  1. ^ リリースノートとは - IT用語辞典”. 2019年5月13日閲覧。