レターサイズ(英語:letter size)は、アメリカ合衆国で規格化されて北米(アメリカ・カナダメキシコ)で使われている紙の寸法である。単にレターletter)とも呼び、LTRと略すこともある。ANSI/ASME Y14.1での名称はA

レターサイズのプリントアウト
A4レターの比較。

日本では国際判と呼ぶこともあるが、レターサイズは国際標準ではないローカルな規格である。世界各国で主に使われているのはISO 216で規定されたA列である。

サイズ 編集

サイズはヤード・ポンド法にのっとっており、8½in×11in = 215.9mm×279.4mm(ミリ換算は厳密値)である。

A4(210mm×297mm)より縦が6%短く、横が3%長い。このためレターサイズを多く用いる国にA4でファックスを送ると、受け手では1ページが「1ページ+ページ下端」として届いてしまう。縦横比はかなり短く、1.294である(A列・B列は 1.414)。面積は3%狭い。

歴史 編集

元はデファクトスタンダードだったが、ロナルド・レーガン大統領が1980年代初期に「公式」のアメリカ合衆国の政府用規格として採用した。それまでは、政府は8インチ×10.5インチ(203 mm × 267 mm)を使用していた[1]

1996年にANSI/ASME Y14.1でAとして規定された。

利用 編集

レターサイズのバインディングは3穴が主流で、その穴の間隔は、システム手帳の6穴リフィルを綴り込める。日本で主流の2穴は、アメリカ合衆国にはほとんどない。

アメリカ合衆国で白黒コピーに用いられるレターサイズOAペーパーの基本重量は72g/m2で、日本で白黒コピー用に普及しているPPC用紙の重量64g/m2と比較して、この重量差分、用紙厚は大きくなっている。また、アメリカ合衆国で実際に使われている用紙には、1枚1枚にウォーターマーク(製紙メーカーの透かし)が入っているものが多い。特にレジュメとしてまとめる履歴書類には、OAペーパーやそれよりやや厚みのある上質のウォーターマーク入りの紙がよく用いられる。

リーガルパッド(法律用箋)は上部綴じの黄色い罫紙だが、レターサイズかリーガルサイズ(8½in×14in)が多い。

類似のサイズ 編集

A4変形 編集

縦はA4の297mmで横のサイズを可変したものを「A4変形」と呼ぶ。横サイズの規定はないが、バインダーでA4変形対応と称するものは、レターの横幅215.9mmに対応させることで、A4と比較しての横の長さでレターサイズの紙があふれださないように配慮がなされている。

リーガル 編集

リーガルサイズlegal size、LGL)または単にリーガルは、8½in×14in = 215.9mm×355.6mmである。レターと同じ幅で27%長い。

脚注 編集

  1. ^ [1]