レハン・フーリー(Lehann Fourie、1987年2月16日 ‐ )は、南アフリカ共和国ハイデルベルグ英語版出身でハードルが専門の元陸上競技選手。110mハードルの自己ベストは元アフリカ記録の13秒24。2012年ロンドンオリンピック男子110mハードルのファイナリスト(7位)である。

レハン・フーリー Portal:陸上競技
選手情報
ラテン文字 Lehann Fourie
国籍 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国
競技 陸上競技 (ハードル)
種目 60mH, 110mH
大学 アメリカ合衆国の旗ネブラスカ大学リンカーン校
生年月日 (1987-02-16) 1987年2月16日(37歳)
出身地 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国ハウテン州ハイデルベルグ英語版
身長 196cm
体重 98kg
成績
オリンピック 110mH 7位 (2012年)
世界選手権 110mH 予選1組4着 (2009年)
地域大会決勝 アフリカ選手権
110mH 優勝 (2012年)
4x100mR 優勝 (2010年)
自己ベスト
60mハードル 7秒64 (2012年)
110mハードル 13秒24 (2012年)
400mハードル 51秒22 (2009年)
獲得メダル
陸上競技
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国
アフリカ選手権
2010 ナイロビ 4x100mR
2012 ポルトノボ 110mH
ユニバーシアード
2009 ベオグラード 110mH
アフリカジュニア選手権
2005 ラデス 4x100mR
2005 ラデス 110mH
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経歴 編集

高校時代はラグビー短距離走に取り組んでいたが、ラグビーは脳震盪に苦しんだことから止めることを余儀なくされた。その後、高校時代の陸上部の監督から障害走を勧められ、以降は障害走が専門となった[1]

ネブラスカ大学リンカーン校時代には、2010年全米学生室内選手権(NCAA室内選手権)の男子60mハードルで7位、2010年全米学生選手権(NCAA選手権)の男子110mハードルで6位などの実績を残した[2]。また、2009年ベオグラードユニバーシアードの男子110mハードルでは準決勝でアフリカ歴代5位(当時)の13秒56(+1.0)をマークし、銀メダルを獲得した[3]

2012年3月、イスタンブール世界室内選手権の男子60mハードルに出場すると、この種目では2003年バーミンガム大会ショーン・ボウネス英語版以来の南アフリカ人ファイナリストになったが[4]、決勝は今大会で一番悪いタイムの7秒69をマークして7位に終わった[5]

2012年8月、オリンピックデビューとなったロンドンオリンピックの男子110mハードルに出場すると、予選を13秒49(+0.1)のシーズンベスト、準決勝をアフリカ記録(当時13秒26)に迫る13秒28(+0.1)の自己ベストで突破。この種目では1928年アムステルダム大会以来の南アフリカ人ファイナリストになったが[6]、決勝では今大会で一番悪いタイムの13秒53(-0.3)をマークして7位に終わった[7]

2012年9月7日、ダイヤモンドリーグブリュッセル大会の男子110mハードルに出場すると、アメリカのアリエス・メリット世界新記録(12秒80)を樹立したこのレースで13秒24(+0.3)のアフリカ新記録(当時)を樹立。同じ南アフリカ人のショーン・ボウネスが2001年にマークした13秒26(+1.4)を11年ぶりに塗り替えた[8]

2013年7月、パリでのトレーニングキャンプ中に足首の靭帯を断裂してしまい、出場予定だったモスクワ世界選手権に出場することはできなかった[9]

2014年5月、金銭的な問題によって引退することを表明した[10]

自己ベスト 編集

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
110mハードル 13秒24 (+0.3) 2012年9月7日   ブリュッセル 元アフリカ記録
110mハードル (99.0cm) 13秒74 (0.0)
13秒74
2006年4月7日   プレトリア 高地記録
110mハードル (91.4cm) 14秒10 2004年10月22日   プレトリア 高地記録
400mハードル 51秒22 2009年5月17日   ラボック
室内
55mハードル 7秒13 2012年2月11日   ニューヨーク
60mハードル 7秒64 2012年2月4日   ボストン

主要大会成績 編集

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2005 アフリカジュニア選手権 (en   ラデス 110mH 3位 14秒23
4x100mR 優勝 40秒60 (4走)
2006 世界ジュニア選手権   北京 110mJH 予選 14秒25 (-0.5)
2009 ユニバーシアード (en   ベオグラード 110mH 2位 13秒66 (+0.8) 準決勝13秒56 (+1.0):自己ベスト
世界選手権   ベルリン 110mH 予選 13秒67 (-0.4)
2010 アフリカ選手権 (en   ナイロビ 110mH 決勝 DNF
4x100mR 優勝 39秒12 (3走)
2011 世界選手権   大邱 110mH 予選 13秒86 (+1.4)
2012 世界室内選手権   イスタンブール 60mH 7位 7秒69
アフリカ選手権 (en   ポルトノボ 110mH 優勝 13秒60 (-1.1)
オリンピック   ロンドン 110mH 7位 13秒53 (-0.3) 準決勝13秒28 (+0.1):自己ベスト

脚注 編集

  1. ^ Husker hurdler Lehann Fourie finds home at Nebraska”. dailynebraskan.com (2010年4月28日). 2017年3月21日閲覧。
  2. ^ NU Track and Field BIO / Lehann Fourie”. ネブラスカ大学リンカーン校. 2017年3月21日閲覧。
  3. ^ Silver for Fourie at Student Games”. IOL(www.iol.co.za) (2009年7月11日). 2017年10月5日閲覧。
  4. ^ World Indoor Championships Portland 2016 Athletics Statistics Handbook(RESULTS FROM PAST MAJOR CHAMPIONSHIPS / P.79以降参照) 国際陸上競技連盟 (PDF, 24.76 MB) 2017年03月21日閲覧
  5. ^ 2012年世界室内選手権男子60mハードル決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2017年3月21日閲覧。
  6. ^ Rio 2016 Olympic Games Athletics Statistics Handbook(OLYMPIC ATHLETICS FINALS / P.124以降参照) 国際陸上競技連盟 (PDF, 36.73 MB) 2017年03月21日閲覧
  7. ^ 第30回オリンピック男子110mハードル決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2017年3月21日閲覧。
  8. ^ Fourie sets new SA record”. SPORT24(www.sport24.co.za) (2012年9月7日). 2017年3月21日閲覧。
  9. ^ Injured Fourie out of world champs”. IOL(www.iol.co.za) (2013年7月29日). 2017年3月21日閲覧。
  10. ^ Financial hurdles a bit too high – Fourie”. The Citizen(citizen.co.za) (2014年5月28日). 2017年3月21日閲覧。

外部リンク 編集

記録
先代
  ショーン・ボウネス英語版
(13秒26)
2001年7月14日
男子110mハードル
アフリカ記録保持者
(13秒24)

2012年9月7日 - 2017年6月5日
次代
  アントニオ・アルカナ
(13秒11)
2017年6月5日