ロジャー・ラビット (コンピュータゲーム)

ロジャー・ラビット』は、1989年2月16日ファミリーコンピュータ ディスクシステム用に発売されたコンピュータゲームソフトである。

ロジャー・ラビット
ジャンル アクションパズル
対応機種 日本 ディスクシステム
アメリカ合衆国 NES
開発元 コトブキシステム
発売元 コトブキシステム
プログラマー 道浦忍
音楽 増野宏之
シリーズ クレイジーキャッスルシリーズ
人数 1人
メディア 日本 ディスクカード両面
アメリカ合衆国 768キロビットロムカセット
発売日 日本 198902161989年2月16日
アメリカ合衆国 1989081989年8月
その他 型式:日本 KSC-RRR
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概要 編集

タッチストーン・ピクチャーズ制作の映画『ロジャー・ラビット』のキャラクターが起用されている。北米では版権の問題からキャラクターがバッグス・バニーに置き換えられ、NES用ソフトとして『The Bugs Bunny Crazy Castle』のタイトルでリリースされている。

また、半年後の1989年9月5日にはゲームボーイ用ソフトとして『ミッキーマウス』がリリースされており、こちらはキャラクターがウォルト・ディズニー・カンパニーミッキーマウスに差し替えられているが、基本ルールはディスクシステム版『ロジャー・ラビット』とほぼ同一内容である。こちらも北米においてはキャラクターとしてミッキーマウスではなくバッグス・バニーが使用され、NES版と同じ『The Bugs Bunny Crazy Castle』のタイトルで発売されている。

本項では上記全ての作品について解説する。

ゲーム内容 編集

全60ステージ[1]を進行していく面クリア型のアクションゲーム。ロジャー・ラビットを操作し、通路や階段を行き来しながら各ステージに散らばっているハート[2]を探し、全てのハートを獲得すればステージクリアとなる。ハートを獲得するごとに100点、ステージクリアするごとにエクステンドがある。

各ステージ中には敵キャラクターが徘徊しており、自機がそのまま接触すると1ミスとなる。ロジャー・ラビットはそのままでは攻撃手段を持たないが、ステージに設置されているグローブなどの攻撃アイテムを使用することで敵キャラクターを倒すことができる。ジャンプアクションは不可能なため、アイテムがない場合は階段などを利用して敵キャラクターを誘導し回避する必要がある。グローブで敵を倒すと500点、錘など横に押すアイテムで敵を倒すと1000点が入る。

セーブ機能は無いが、ステージクリア時に英数字4文字のパスワードが表示され、ゲーム開始時にパスワードを入力することでパスワードを取得したステージからゲームを再開できる。

移植版 編集

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1   ミッキーマウス
  The Bugs Bunny Crazy Castle
  198909051989年9月5日
  1990031990年3月
ゲームボーイ コドブキシステム   コトブキシステム
  任天堂
512キロビットロムカセット[3]   DMG-MMA
  DMG-BB-USA
-
2 バックス・バニーコレクション   199712191997年12月19日
ゲームボーイ コトブキシステム コトブキシステム ロムカセット DMG-AWBJ-JPN
DMG-AWBJ-JPN-1
- スーパーゲームボーイ対応

リメイク版 編集

バックス・バニーコレクション
1997年に発売されたゲームボーイ用ソフト。北米ゲームボーイ版『The Bugs Bunny Crazy Castle』と続編『The Bugs Bunny Crazy Castle II』がカップリングされ、スーパーゲームボーイに対応したもの。日本で発売された作品だがキャラクターは北米版のバッグス・バニーが使用されている。

スタッフ 編集

  • プログラム:道浦忍 音楽:増野宏之

評価 編集

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通23/40点 (FC)[4]
21/40点 (GB)[5]
Nintendo Power2.5/5点 (FC)[6]
ファミリーコンピュータMagazine14.69/25点 (FC)[7]
19.20/30点 (GB)[3]
Total!43/100点 (GB)[8]
ユーゲー否定的 (FC)[9]
ファミリーコンピュータ版
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.25 2.89 2.96 3.78 - 3.81 14.69
  • ゲーム誌『ユーゲー』では、「ステージ内を逃げ回りながらアイテムを回収する、という果てしなく地味なもので、ロジャーのアクションにもまるっきり覇気がない」と評している[9]
ゲームボーイ版
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.57 3.15 3.20 3.10 3.10 3.08 19.20

続編 編集

このシリーズは通称クレイジーキャッスルシリーズと称され、同一内容でも発売される地域やプラットフォームにより異なるキャラクターが使用されている。日本においては1990年代前半の多くの作品でミッキーマウスが起用されている一方、北米ではバッグス・バニーの起用を中心としている。

シリーズ初期は日本での展開では「クレイジーキャッスル」という名称は使用されていなかったが、ゲームボーイ用ソフト『バックス・バニー クレイジーキャッスル3』、ゲームボーイカラー用ソフト『バックス・バニー クレイジーキャッスル4』およびゲームボーイアドバンス用ソフト『ウッディー・ウッドペッカー クレイジーキャッスル5』の3作品は日本においても作品タイトルにクレイジーキャッスルの名を明記している。

脚注 編集

  1. ^ ディスクシステム・NES版の数字。ゲームボーイ版は全80ステージ。
  2. ^ キャラクターがバッグス・バニーに置き換えられている北米版ではNES・ゲームボーイ版ともにニンジンに変更されている。
  3. ^ a b c 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店、1991年5月24日、148頁。 
  4. ^ a b ロジャー・ラビット まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2016年12月31日閲覧。
  5. ^ a b ミッキーマウス まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2016年12月31日閲覧。
  6. ^ The Bugs Bunny Crazy Castle for NES (1989)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年4月1日閲覧。
  7. ^ a b 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店、1991年5月24日、24頁。 
  8. ^ The Bugs Bunny Crazy Castle for Game Boy (1989)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年4月1日閲覧。
  9. ^ a b 池谷勇人「総力特集 フォーエバー DISK SYSTEM」『ユーゲー 2003 Vol.09』第7巻第18号、キルタイムコミュニケーション、2003年10月1日、72頁、雑誌17630-10。 

外部リンク 編集