ロバート・シュール(Robert ("Bob") Schul、1937年9月28日 - )は、アメリカ合衆国の陸上競技選手。1960年代に活躍した男子長距離選手。1964年東京オリンピック5000m金メダリストである。

獲得メダル

ロバート・シュール
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
陸上競技
オリンピック
1964 東京 男子 5000 m

経歴 編集

シュールは、オハイオ州ウェストミルトンの農家の出身。高校から陸上を始めたが目立った成績を残していない。1959年に空軍に入隊後も陸上を続け、1961年からはハンガリー人のコーチの下でトレーニングを行い、全米選手権3000m障害で3位になるまで力を伸ばした。故障の多かったシュールであったが、1964年に最高の年を迎える。

1964年8月29日に5000mで米国新記録を樹立。さらに2マイルでは8分26秒4の世界新記録を樹立。東京オリンピックの代表選考レースでは5000mに出場すると余裕で代表を勝ち取った。東京では、フランスミシェル・ジャジが優勝候補の最右翼とみなされていた。10月18日、大雨の中で行われた決勝のレース、ラスト100mのところでジャジがリード、ドイツハラルト・ノルポトに次いでシュールは3位につけていたが、最後は両者を追い抜いてシュールは13分48秒8で金メダルを獲得。4位のジャジまで1秒という激戦を制した。

東京オリンピックの金メダリストとなったシュールは、翌年の全米選手権の3マイルを制したが、以後精彩を欠き以前のレベルに復活することはなかった。現在でも陸上のコーチとして活躍している。

主な実績 編集

大会 場所 種目 結果 記録
1963 パンアメリカン競技大会 サンパウロ(ブラジル) 5000m 3位 14分29秒21
1964 オリンピック 東京(日本) 5000m 1位 13分48秒8

外部リンク 編集