ロブ・ロイ: Rob Roy Cocktail[2]: Rob Roy[3])とは、スコッチ・ウイスキーを用いたカクテルの一種である。

ロブ・ロイ
基本情報
種別 ショートドリンク
作成技法 ステア
赤褐色透明
グラス   カクテル・グラス
度数 32度[1]
レシピの一例
ベース スコッチ・ウイスキー
装飾材料 マラスキーノ・チェリー
材料
スコッチ・ウイスキー …… 2
スイート・ベルモット …… 1
アンゴスチュラ・ビターズ …… 数滴
テンプレートを表示

名前の由来 編集

18世紀スコットランド義賊"赤毛のロバート"ことロバート・ロイ・マグレガーの通称ロブ・ロイに由来する[4][5]。カクテルの創作者はロンドンサヴォイ・ホテルのバーテンダー、ハリー・クラドック[5][6]。別名「スコッチ・マンハッタン」[4][5]

1908年刊行のカクテルブック『The World's Drinks and How to Mix Them英語版』(1908年ウィリアム・T・ブースビー英語版著)に掲載されている「Rob Roy Cocktail」ではサンフランシスコのJohnny Kentの作であるとしている。そのレシピは、オレンジ・ビターズ2dash、アンゴスチュラ・ビターズ2drop、フレンチ・ベルモット(ドライ・ベルモット)1/2、スコッチ・ウイスキー1/2であり、ステアで作る[7]。また、『The World's Drinks and How to Mix Them』には別レシピのロブ・ロイ#2、ロブ・ロイ・ドライというカクテルも掲載されている[8]

『The Waldorf Astoria Bar Book』(Frank Caiafa著)では、1894年ニューヨークヘラルド・スクエア・シアター英語版で公演されたオペレッタの『ロブ・ロイ英語版』のプレミア公演を記念してウォルドルフ=アストリア英語版ウォルドルフ=アストリアの前身)で考案されたと記されている[3][9][8]

日本では、1924年刊行の『カクテル(混合酒調合法)』、『コクテール』には既にロブ・ロイの記載がある[8]

レシピの例 編集

サヴォイ・カクテル・ブック』掲載のレシピを以下に挙げる[2][3]

材料
作り方
  1. 全ての材料をシェイクし、カクテル・グラスに注ぐ。

出典 編集

  1. ^ 桑名 伸佐 監修 『カクテル・パーフェクトブック』p.238 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
  2. ^ a b Harry Craddock (2018) (英語). Savoy Cocktail Book. Courier Dover Publications. p. 135. ISBN 978-0486828411 
  3. ^ a b c Rob Roy” (英語). Liquor.com (2020年12月4日). 2022年11月21日閲覧。
  4. ^ a b 中村健二『世界一のカクテル』主婦の友社、2010年、64頁。ISBN 978-4072743935 
  5. ^ a b c 田中四海、吉田恒道『シングルモルトの愉しみ方』学研プラス、2015年、97頁。ISBN 9784059142270 
  6. ^ 『カクテルの図鑑』マイナビ出版、2013年、109頁。ISBN 9784839946234 
  7. ^ The World's Drinks and How to Mix Them” (英語). p. 28. 2022年11月21日閲覧。
  8. ^ a b c 荒川英二 (2017年11月23日). “【改訂新版】カクテル--その誕生にまつわる逸話(74)Rob Roy”. Bar UK. 2022年11月21日閲覧。
  9. ^ Andrews, Sudhir (2008) (英語). Textbook of Food & Beverage Management. マグロウヒル・エデュケーション. p. 248. ISBN 978-0-07-065573-7 

参考図書 編集

  • 若松誠志『ベストカクテル250』日本文芸社、2003年。ISBN 978-4537202113 
  • チャールズ・シューマン 著 ギュンター・マッタイ 画/福西英三 松本みどり 訳『シューマン バー・ブック』河出書房新社 2002年

外部リンク 編集

  ウィキメディア・コモンズには、ロブ・ロイ (カクテル)に関するカテゴリがあります。