ロンドンブリッジ (競走馬)

競走馬

ロンドンブリッジ[1]日本競走馬繁殖牝馬主戦騎手は現調教師松永幹夫。現役時代にはファンタジーステークスを制したほか、桜花賞では2着となった。また、繁殖牝馬としても重賞勝ち馬を輩出している。

ロンドンブリッジ
欧字表記 London Bridge[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 栗毛[1]
生誕 1995年5月6日(29歳)[1]
ドクターデヴィアス[1]
オールフォーロンドン [1]
母の父 Danzig[1]
生国 日本の旗 日本北海道門別町[1]
生産者 下河辺牧場[1]
馬主 (有)下河辺牧場[1]
調教師 中尾謙太郎栗東[1]
競走成績
生涯成績 6戦3勝[1]
獲得賞金 9660万1000円[1]
勝ち鞍
GIII ファンタジーステークス 1997年
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戦績 編集

1997年栗東中尾謙太郎厩舎に入厩。8月3日札幌新馬戦に松永幹夫騎乗で出走し、1番人気に推された。レースではスタートから終始先頭、そのまま1着となる。続いて9月に出走した 500万下でも同様に1番人気で1着となった。11月には京都ファンタジーステークスに出走し、スタートで出遅れて初めて3番手で追走する形となったが、上がり3ハロン34秒0の脚で差し切り、デビューから3連勝で重賞初制覇となった。その後阪神3歳牝馬ステークスでも有力視されたが、回避して休養することとなった。

1998年3月、年明け初戦として報知杯4歳牝馬特別に出走。約4か月の休養明けであったが、ここでも単勝オッズ1.3倍の1番人気に支持された。しかし、スタートから先頭に立って逃げ切りを図ったが最後の直線で失速してマックスキャンドゥらに差され、4着に敗れた。続く桜花賞では、不利と言われる外枠となってしまったが、スタート直後に内に切れ込んで先頭に立った。2ハロン目から3ハロン目を10秒台のハイペースで逃げると、3コーナーから4コーナーにかけてややペースを落として息を入れた。直線に入ってそのまま逃げ粘る勢いであったが、外からファレノプシスが交わして1着。しかしそれ以外の先着は許さず、2着を確保した。5月には優駿牝馬(オークス)に出走。ここでは2400メートルという距離が不安視され4番人気にとどまった。いつものようにスタートから先頭に立ったが今回は距離を意識してか1000メートル通過が62秒8のスローペースの逃げ。しかし直線では勢いが続かず次々と交わされ、10着に敗れた。

その後休養に入ったが、左前浅屈腱炎を発症していることが判明。現役引退した。

競走成績 編集

以下の内容は、netkeiba.com[2]およびJBISサーチ[3]に基づく。

年月日 競馬場 競走名 頭数 枠番 馬番 オッズ 人気 着順 騎手 斤量 距離馬場 タイム 上り3F 着差 勝ち馬(2着馬)
1997 8 3 札幌 3歳新馬 9 5 5 1.2 1 1着 松永幹夫 53 芝1200m(良) 1.10.6 (35.4) 0.9 (オオシマフヨウ)
9 6 札幌 3歳500万下 16 7 13 1.1 1 1着 松永幹夫 53 芝1200m(良) 1.09.9 (35.4) 1.0 (フラワーストーリー)
11 1 京都 ファンタジーS GIII 12 1 1 1.4 1 1着 松永幹夫 53 芝1400m(良) 1.21.2 (34.0) 0.2 (シンコウノビー)
1998 3 15 阪神 報知杯4歳牝馬特別 GII 16 5 9 1.3 1 4着 松永幹夫 54 芝1400m(良) 1.22.7 (37.1) 0.3 マックスキャンドゥ
4 12 阪神 桜花賞 GI 18 7 15 6.2 4 2着 松永幹夫 55 芝1600m(良) 1.34.2 (36.5) 0.2 ファレノプシス
5 31 東京 優駿牝馬 GI 18 4 8 11.9 4 10着 松永幹夫 55 芝2400m(良) 2.29.4 (36.4) 1.3 エリモエクセル

現役引退後 編集

現役引退後は故郷の下河辺牧場に戻り、繁殖牝馬となった。父サンデーサイレンスの初仔・ダイワエルシエーロは優駿牝馬に勝利。翌年に生まれた父ブライアンズタイムの2番仔ビッグプラネットアーリントンカップ京都金杯を、10番仔グレーターロンドン中京記念を制している。また後継繁殖牝馬はダイワエルシエーロを含めて7頭得ており、そのうちの1頭で8番仔ブリッツフィナーレは菊花賞を勝ったキセキマーメイドステークスを勝ったビッグリボンを輩出している。

2018年11月1日付で繁殖牝馬を引退[4]。その後は2022年4月より功労馬繋養展示事業の対象馬となり、北海道沙流郡日高町の下川茂広牧場にて引退名馬として繋養されている[5]

繁殖成績 編集

生年 馬名 毛色 馬主 管理調教師 戦績 主な勝利競走 供用 出典
初仔 2001年 ダイワエルシエーロ 鹿毛 サンデーサイレンス 大城敬三 栗東・松田国英 13戦5勝 2004年優駿牝馬
2004年クイーンカップ
2004年京阪杯
2005年マーメイドステークス
(繁殖牝馬) [6]
2番仔 2002年 ビッグプラネット 青毛 ブライアンズタイム (有)ビッグ
→田中八郎
栗東・南井克巳 13戦3勝 2005年アーリントンカップ
2006年京都金杯
[7]
3番仔 2003年 ビッグカポネ 鹿毛 (有)ビッグ
→藤井宏次
栗東・中尾正 29戦5勝 [8]
4番仔 2004年 ダイワディライト 栗毛 アフリート 大城敬三 美浦二ノ宮敬宇
大井立花伸
29戦7勝(うち地方6戦0勝) [9]
5番仔 2005年 ダイワスピリット ダンスインザダーク 栗東・松田国英 7戦2勝 (繁殖牝馬) [10]
6番仔 2006年 ゴッドフェニックス 黒鹿毛 ブライアンズタイム 青山洋一 栗東・池江泰郎 17戦3勝 (繁殖牝馬) [11]
7番仔 2007年 レッドステラーノ 栗毛 アグネスタキオン (株)東京ホースレーシング 栗東・角居勝彦 4戦0勝 (繁殖牝馬) [12]
8番仔 2008年 ブリッツフィナーレ 鹿毛 ディープインパクト (不出走) (繁殖牝馬)
産駒にキセキ、ビッグリボン
[13]
9番仔 2011年 サトノエカテリーナ 青鹿毛 里見治 栗東・池江泰寿 4戦0勝 (繁殖牝馬) [14]
10番仔 2012年 グレーターロンドン 鹿毛 窪田康志
→窪田芳郎
美浦・大竹正博 15戦7勝 2018年中京記念 (種牡馬) [15]
11番仔 2014年 ブリッジオーヴァー 黒鹿毛 エンパイアメーカー 下河辺俊行
→(有)下河辺牧場
→下河辺俊行
栗東・安田隆行
水沢佐藤祐司
→栗東・安田翔伍
11戦5勝(うち地方3戦3勝) (繁殖牝馬) [16]
12番仔 2015年 ロンドンシーズン 鹿毛 ロードカナロア 下河辺俊行 栗東・安田隆行 5戦0勝 (繁殖牝馬) [17]
13番仔 2016年 キャノピーウォーク (株)キーファーズ
→窪田芳郎
栗東・池江泰寿
→美浦・大竹正博
2戦0勝 (繁殖牝馬) [18]
14番仔 2018年 サザークブリッジ ダノンシャーク (有)下河辺牧場 美浦・奥村豊

→水沢・菅原右吉

18戦4勝(うち地方12戦4勝) [19]

血統表 編集

ロンドンブリッジ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 クレイロン系
[§ 2]

*ドクターデヴィアス
Dr.Devious
1989 栗毛
父の父
Ahonoora
1975 栗毛
Lorenzaccio Klairon
Phoenissa
Helen Nichols Martial
Quaker Girl
父の母
Rose of Jericho
1984 鹿毛
Alleged Hoist the Flag
Princess Pout
Rose Red Northern Dancer
Cambrienne

*オールフォーロンドン
All for London
1982 鹿毛
Danzig
1977 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Pas de Nom Admiral's Voyage
Petitioner
母の母
Full Card
1975 鹿毛
Damascus Sword Dancer
Kerala
Belle of the Ball Prince John
Evening Belle
母系(F-No.) オールフオーロンドン系(FN:22-b) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 4×3、Prince John 5×4 [§ 4]
出典
  1. ^ [20]
  2. ^ [21]
  3. ^ [20]
  4. ^ [20][21]

その他 編集

本馬とは別にイギリスにもLondon Bridgeという名の競走馬がいる。そちらは2010年生まれ、父Arch、母Kindness(母の父Indian Ridge)の牡馬で、2013年ブリーダーズカップ・マラソンを優勝している。[22]

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ロンドンブリッジ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
  2. ^ ロンドンブリッジの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年10月1日閲覧。
  3. ^ ロンドンブリッジ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年10月1日閲覧。
  4. ^ 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル” (2023年1月4日). 2023年1月4日閲覧。
  5. ^ 引退名馬” (2023年1月4日). 2023年1月4日閲覧。
  6. ^ ダイワエルシエーロ”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  7. ^ ビッグプラネット”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  8. ^ ビッグカポネ”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  9. ^ ダイワディライト”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  10. ^ ダイワスピリット”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  11. ^ ゴッドフェニックス”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  12. ^ レッドステラーノ”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  13. ^ ブリッツフィナーレ”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  14. ^ サトノエカテリーナ”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  15. ^ グレーターロンドン”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  16. ^ ブリッジオーヴァー”. JBISサーチ. 2020年6月8日閲覧。
  17. ^ ロンドンシーズン”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  18. ^ キャノピーウォーク”. JBISサーチ. 2019年10月1日閲覧。
  19. ^ サザークブリッジ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2021年9月1日閲覧。
  20. ^ a b c 血統情報:5代血統表|ロンドンブリッジ”. JBISサーチ. 一般社団法人日本軽種馬協会. 2017年6月10日閲覧。
  21. ^ a b c ロンドンブリッジの血統表 競走馬データ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2017年9月6日閲覧。
  22. ^ London Bridge(USA)”. Racing Post. 2019年10月1日閲覧。

外部リンク 編集