ヴァイキング』(原題: The Vikings)は、1958年製作のアメリカ合衆国の映画である。アメリカでは1958年の6月28日(ニューヨークでは6月11日)[2]、日本では同年の9月20日[3]に公開された。日本での公開時は邦題は『ヴァイキング』と表記されていたが、TV放映や発売されたソフトの邦題は『バイキング』となり、2019年に発売されたソフトでは再び『ヴァイキング』に戻った[4]

ヴァイキング
The Vikings
監督 リチャード・フライシャー
脚本 カルダー・ウィリンガム英語版
デイル・ワッサーマン英語版
原作 エディソン・マーシャル英語版
製作 ジェリー・ブレスラー英語版
製作総指揮 カーク・ダグラス
ナレーター オーソン・ウェルズ
出演者 カーク・ダグラス
アーネスト・ボーグナイン
ジャネット・リー
トニー・カーティス
音楽 マリオ・ナシンベーネ
撮影 ジャック・カーディフ
編集 エルモ・ウィリアムズ
配給 アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド・アーティスツ
日本の旗 松竹
公開 アメリカ合衆国の旗 1958年6月28日
日本の旗 1958年9月20日
上映時間 116分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
配給収入 1億4639万円[1] 日本の旗
テンプレートを表示

あらすじ 編集

9世紀北欧一帯はヴァイキングの活躍の場となっていた。

悪名高きヴァイキング王ラグナーは、イングランド王を殺害し、王妃エニッドを我が物とした。その後王位を継いだのは、野望に燃えるエイラで、エニッドはラグナーの子を生んだものの、神父ゴドウィンに手放すようにさとされ、別れる際、その子の首に、イングランド王家に伝わる剣の宝石を外してかけておいた。

歳月が流れ、ラグナーとエニッドの子エリックは、運命のいたずらで父の奴隷となっていたが、本人はそのことを知らなかった。一方ラグナーの子アイナーは、鷹匠をしていたエリックと争いになり、鷹のせいで片眼を失う。罰せられようとしていたエリックの首の宝石から、イングランド王家の後継者であることを見抜いたエグバートは、巫女と2人で彼を助け、エリックは、アイナーに囚われていたノーサンブリア王女、モーガナとイングランドに脱出する。

ラグナーが後を追うが、船は難破し、エリックに助けられたところをイングランド兵士に捕らえられ、ラグナーは死罪となり狼の穴に投げ込まれる。一方エリックは、モーガナとの結婚を望むが、エイラはエリックの左手を切り落とし、国に帰してしまう。国に戻ったエリックは、異母兄で敵でもあるアイナーと手を組んで、イングランドに攻め入る。アイナーは、モーガナが、エリックに心を寄せていること、そしてそのモーガナから、自分とエリックが異母兄弟であることをきかされて、エリックと激しく争うが、一瞬の気の緩みから、弟の刃に倒れる。
それからしばらくのち、アイナーの弔いの船に火が放たれるのを、エリックとモーガナが見守っていた[4][5]

キャスト 編集

役名 俳優 日本語吹替
NET TBS
アイナー カーク・ダグラス 宮部昭夫 森川公也
エリック トニー・カーティス 広川太一郎
ラグナル・ロズブローク アーネスト・ボーグナイン 大平透 富田耕生
モーガナ王女 ジャネット・リー 鈴木弘子 宗形智子
エグバート1世 ジェームズ・ドナルド 森川公也
ゴッドウィン神父 アレクサンダー・ノックス 千葉耕市
エニッド王妃 マキシン・オードリー英語版
エイラ王 フランク・スリング英語版
ブリジット ダンディ・ニコルズ英語版
不明
その他
藤本譲
飯塚昭三
日本語スタッフ
演出
翻訳
効果
調整
制作 東北新社
解説 淀川長治 荻昌弘
初回放送 1973年2月4日
日曜洋画劇場
1976年8月30日
月曜ロードショー

スタッフ 編集

[5]

エピソード 編集

 
ロケに使われたフランスのフォール・ラ・ラット(ラットの要塞
 
食べ放題の料理の一例
  • アイナーの弔いの船に、火のついたを放つ場面で、フライシャー監督は、1、2の3でみんなが矢を放つようにしていたが、いざ本番になると、2でまず矢が1本当たり、次の3で他の全員が矢を放った。監督は、はじめに1本、続いて多くの矢が飛ぶのがいかにも厳粛であるとして、その映像を使うことにした[2]
  • 食べ放題の料理をバイキングと呼ぶのは、この映画に由来している。帝国ホテルスモーガスボードを採り入れる際、この名前が言いづらかったため、一般的な北欧のイメージとしてのバイキングに加え、当時、ホテル近くの日比谷映画劇場で上映されていたこの映画の、食事風景の場面にヒントを得たといわれる[6]

Blu-ray・DVD 編集

  • 【Blu-ray】ヴァイキング HDマスター版 2019年4月21日発売
  • 【DVD】ヴァイキング HDマスター版 2019年4月21日発売
  • 【DVD】バイキング <初回限定生産> 2008年8月22日発売
  • 【DVD】バイキング 2007年10月24日発売
  • 【DVD】バイキング <初回限定生産> 2007年1月19日発売
  • 【DVD】バイキング <期間限定生産> 2006年6月17日発売
  • 【DVD】バイキング <今だけ2枚で¥1990/初回限定生産>2005年2月18日発売
  • 【DVD】バイキング 2004年7月2日発売
  • 【DVD】バイキング 2003年10月3日発売

[4]

脚注 編集

  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)149頁
  2. ^ a b The Vikings (1958) – IMDb
  3. ^ 「作品情報」ヴァイキング – キネマ映画旬報データベース
  4. ^ a b c 映画 バイキング - allcinema
  5. ^ a b ヴァイキング - MOVIE WALKER PRESS
  6. ^ バイキング呼称の歴史|歴史・トレンド|ランチビュッフェ日和

関連項目 編集

外部リンク 編集