ヴィタ&ヴァージニア』(原題:Vita & Virginia)は2018年に公開されたアイルランドイギリス合作の恋愛映画である。監督はチャンヤ・バトン、主演はジェマ・アータートンエリザベス・デビッキが務めた。本作は1992年に初演された舞台劇『Vita & Virginia』を原作としている。

ヴィタ&ヴァージニア
Vita & Virginia
監督 チャンヤ・バトン
脚本 チャンヤ・バトン
アイリーン・アトキンス
原作 アイリーン・アトキンス『Vita & Virginia
製作 ケイティ・ホリー
エヴァンジェロ・キオーシス
製作総指揮 ジェマ・アータートン
サイモン・バクスター
デイヴ・ビショップ
クリストファー・フィッグ
セリーヌ・ハダド
ピーター・ハンプデン
アルノー・アーズブルック
ミカ・キオーシス
ノーマン・メリー
ニコラス・D・サンプソン
ロバート・ホワイトハウス
キーロン・J・ウォルシュ
出演者 ジェマ・アータートン
エリザベス・デビッキ
イザベラ・ロッセリーニ
ルパート・ペンリー=ジョーンズ
音楽 イゾベル・ウォーラー=ブリッジ
撮影 カルロス・デ・カルヴァーリョ
編集 マーク・トレンド
製作会社 ブラインダー・フィルムズ
ミラー・プロダクションズ
プロタゴニスト・ピクチャーズ
リップシンク・プロダクションズ
スクリーン・アイルランド
配給 アイルランドの旗,イギリスの旗サンダーバード・リリーシング
公開 アイルランドの旗,イギリスの旗2019年7月5日
製作国 アイルランドの旗 アイルランド
イギリスの旗 イギリス
言語 英語
興行収入 世界の旗$833,249[1]
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概略 編集

1920年代のロンドンヴィタ・サックヴィル=ウェストは幸福な結婚生活を営む一方で、女性との恋愛にも熱心であった。そんなある日、ヴィタは気鋭の小説家、ヴァージニア・ウルフと出会った。ヴィタはウルフの謎めいた魅力にすっかり惹き付けられてしまい、あの手この手で彼女を振り向かせようとした。それが功を奏して2人は恋仲になったが、やがて、その稀に見る情熱的な関係も終わりを迎えることになった。

本作はウルフの代表作、『オーランドー』(1928年)の着想の源泉となった2人の恋愛関係を描写していく。

キャスト 編集

製作 編集

2012年、映画プロデューサーのエヴァンジェロ・キオーシスは知人からアイリーン・アトキンスを紹介され、そこで本作の脚本の初稿を見せてもらい、映画化を決意した[2]2014年、キオーシスはサシャ・ポラックを監督に迎え、ヴィタ役にジェマ・アータートンを、ヴァージニア役にロモーラ・ガライを起用して、正式に映画化の企画を始動させた。ところが、しばらくしてポラックが企画から離脱したため、企画は仕切り直しとなった[2]。それを受けて、アータートンは友人のチャンヤ・バトン監督に本作の脚本を見せた。バトンは本作に関心を持ち、アトキンスと共同で脚本の完成稿を執筆した[2]

2016年6月30日、チャンヤ・バトンが本作の監督を務めることになったとの報道があった[3]2017年2月8日、エヴァ・グリーンとジェマ・アータートンの起用が発表された[4]。5月、グリーンが降板することになり、その代役としてアンドレア・ライズボローの起用が決まった[5]。8月、ライズボローの降板を受けて、エリザベス・デビッキが起用されると共に、イザベラ・ロッセリーニが本作に出演することになった[6]。9月、本作の主要撮影がアイルランドのダブリンで始まった[2]。2019年7月26日、本作のサウンドトラックが発売された[7]

公開・マーケティング 編集

2017年11月1日、本作の劇中写真が初めて公開された[8]。2018年9月11日、本作は第43回トロント国際映画祭でプレミア上映された[9]。2019年6月20日、本作はフレームライン映画祭のオープニング作品として上映された[10]。7月15日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[11]

評価 編集

本作に対する批評家からの評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには88件のレビューがあり、批評家支持率は42%、平均点は10点満点で5.55点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「演技は上質で、主人公2人の関係の描写は面白い。しかし、ストーリーの出来が思わしくないため、『ヴィタ&ヴァージニア』はせっかくの魅力を活かし切れていない。」となっている[12]。また、Metacriticには18件のレビューがあり、加重平均値は43/100となっている[13]

出典 編集

  1. ^ Vita & Virginia (2019)”. The Numbers. 2020年6月23日閲覧。
  2. ^ a b c d 'Vita & Virginia' with Gemma Arterton, Elizabeth Debicki: exclusive new image and set report”. Screen Daily (2018年2月18日). 2020年6月23日閲覧。
  3. ^ Story About Virginia Woolf & Vita Sackville-West Love Affair Headed To The Big Screen”. Deadline.com (2016年6月30日). 2020年6月23日閲覧。
  4. ^ Eva Green, Gemma Arterton to Star in Virginia Woolf Movie ‘Vita & Virginia’”. Variety (2017年2月8日). 2020年6月23日閲覧。
  5. ^ Jesse Eisenberg, Mackenzie Davis, Carrie Brownstein, Sandra Bullock & More Line Up New Projects”. The Playlist (02017-05-19). 2020年6月23日閲覧。
  6. ^ Elizabeth Debicki to Play Virginia Woolf in 'Vita & Virginia'”. Hollywood Reporter (2017年8月23日). 2020年6月23日閲覧。
  7. ^ ‘Vita & Virginia’ Soundtrack Details”. Film Music Reporter (2019年7月22日). 2020年6月23日閲覧。
  8. ^ AFM First Look: Elizabeth Debicki, Gemma Arterton in ‘Vita & Virginia’”. Variety (2017年11月1日). 2020年6月23日閲覧。
  9. ^ Toronto unveils Contemporary World Cinema, more Galas and Special Presentations”. Screen Daily (2018年9月11日). 2020年6月23日閲覧。
  10. ^ Frameline 2019: Judy Garland, Virginia Woolf Movies Head Up San Francisco LGBTQ Film Festival”. Indiewire (2019年4月30日). 2020年6月23日閲覧。
  11. ^ Vita and Virginia - Official Trailer HD IFC Films”. YouTube (2019年7月15日). 2020年6月23日閲覧。
  12. ^ Vita & Virginia”. Rotten Tomatoes. 2020年6月23日閲覧。
  13. ^ Vita & Virginia (2019)”. Metacritic. 2020年6月23日閲覧。

外部リンク 編集