ヴォーロプウーアデンマーク語: Vorupør[1])は、ユトランドデンマーク)の北海沿岸に所在するテュー英語版地域内のソーン英語版(教区に由来するデンマークの地方単位)である。行政上は北ユラン地域ティステズ市英語版に属する。北側にある主たる集落であるナアア・ヴォーロプウーアデンマーク語版Nørre Vorupør)には591人(2014年1月現在)[2]が居住し、より小規模な集落として南に2km離れたスナ・ヴォーロプウーアデンマーク語版Sønder Vorupør)がある。

ヴォーロプウーア
Vorupør
デンマークの旗
浜に引き上げられた漁船
浜に引き上げられた漁船
位置
ヴォーロプウーアの位置(デンマーク内)
ヴォーロプウーア
ヴォーロプウーア
ヴォーロプウーアの位置
座標 : 北緯56度57分59秒 東経8度22分26秒 / 北緯56.96639度 東経8.37389度 / 56.96639; 8.37389
行政
 デンマーク
 地域 北ユラン地域
 市 ティステズ市
 ソーン ヴォーロプウーア
人口
人口 (2014年現在)
  ソーン域 635人
その他
等時帯 中央ヨーロッパ時間 (UTC+1)
夏時間 中央ヨーロッパ夏時間 (UTC+2)
公式ウェブサイト : http://www.vorupor.dk

伝統的には漁村であったが、今日では、主に小規模な観光リゾート地として、そのビーチ、自然並びに周辺環境が他のリゾート地に比べ過度の開発がなされていないことで知られている。ヴォーロプウーアはテュー国立公園英語版の中部に位置している。テュー国立公園の公認は2008年であるが、ヴォーロプウーア周辺の広大な砂丘およびヒースは数十年間にわたり保護されてきた。

漁業 編集

ビーチに停泊しているレジャー用の釣り船Maagen
嵐の中のヴォーロプウーア桟橋。

他のデンマークの海岸地域と同様に、専業としての漁業は衰退した。最後に沿岸で操業していた船は2010年までに操業を停止したが、観光客用の釣り船は操業を継続している。伝統的な漁の大半は延縄漁であり、特にコッド英語版タラ)を対象としていた。専業ではない漁業に用いられる小型ディンギーも操業を継続している。浜辺に引き上げられるようになっている浅瀬用のボートを用いた漁業は、かつては北ユトランド半島の至る所で行われていたが、現在はヴォーロプウーア、リル・ストランデンマーク語版、そして特に知られるトーロプ・ストランにおいて行われている。

ヴォーロプウーアの桟橋は、ボートの停泊地を保護するため、1908年に建てられた。桟橋の先端は、フェロー諸島及びグリーンランドを除いて、デンマーク国内で最もコペンハーゲンから離れた場所である。ヴォーロプウーアには、デンマーク海上保安管理局英語版の沿岸救助基地が置かれている。 1887年、地元の漁業従事者らが、世界初の漁業協同組合組織であるFiskercompagnietを設立した。この地域発の動きは、当時農業従事者らの間ではるかに、また都市労働者らの間でもある程度流行していたデンマークの協同組合運動英語版に触発されたものであった。協同組合は本来はキリスト教のルールを背景とし、宗教コミュニティに反映するものであった。

参考文献 編集

  1. ^ 新谷俊裕、大辺理恵、間瀬英夫, ed (2009). “デンマーク語固有名詞 カナ表記小辞典” (PDF). IDUN -北欧研究- (大阪大学世界言語研究センター デンマーク語・スウェーデン語研究室) (別冊2号): 223. ISSN 0287-9042. http://www.sfs.osaka-u.ac.jp/user/danish/dictionary/det_hele.pdf 2016年11月29日閲覧。. 
  2. ^ "BEF44: Population 1st January, by urban areas" デンマーク統計局

外部リンク 編集