一宮町

日本の千葉県長生郡の町

一宮町(いちのみやまち)は、千葉県の東部に位置し、長生郡に属する

いちのみやまち ウィキデータを編集
一宮町
一宮町旗 一宮町章
一宮町旗 一宮町章
1973年11月28日に制定
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 千葉県
長生郡
市町村コード 12421-4
法人番号 3000020124214 ウィキデータを編集
面積 22.97km2
総人口 11,863[編集]
推計人口、2024年3月1日)
人口密度 516人/km2
隣接自治体 いすみ市
長生郡睦沢町長生村
町の木 クロマツ
町の花 ヤマユリ
キャッチコピー:緑と海と太陽のまち
一宮町役場
町長 馬淵昌也
所在地 299-4396
千葉県長生郡一宮町一宮2457番地
北緯35度22分22秒 東経140度22分08秒 / 北緯35.37278度 東経140.36875度 / 35.37278; 140.36875座標: 北緯35度22分22秒 東経140度22分08秒 / 北緯35.37278度 東経140.36875度 / 35.37278; 140.36875
一宮町役場
一宮町役場旧庁舎(2014年解体)
外部リンク 公式ウェブサイト

一宮町位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

地図
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都市雇用圏における東京都市圏サーファーの聖地や別荘地としても知られ[1]2020年東京オリンピックサーフィン競技会場、釣ヶ崎海岸を有する。

地理 編集

 
一宮川(二級河川)

千葉県東部に位置し、県庁所在地である千葉市から約35キロメートルの距離である。東京都都心から60 - 70キロメートル圏内である。都市雇用圏における東京都市圏に含まれ、茂原市への通勤率は15.5%(平成22年国勢調査)。なお、東京国際空港神奈川県からは東京湾アクアライン若しくは東京湾フェリーを利用した場合が移動距離の短縮となる[2]

太平洋外房)に面し、九十九里平野および九十九里浜(九十九里海岸)の最南部に位置する。 今後発生が予見されている南海トラフ巨大地震の際には、最大6mの津波が到達することが予想されている[3]。 北部を一宮川が東西に横断して太平洋に流れる。西部は房総丘陵の端部で山林に長く深い谷津が伸びており、農業用水用の溜池が点在している。東部は九十九里浜の砂浜海岸になっている。東日本旅客鉄道外房線国道128号が町域中央をほぼ南北に縦貫しており、中心市街地は上総一ノ宮駅周辺に広がっている。上総一ノ宮駅は東京・千葉方面からの快速電車終着駅であるため、駅周辺では住宅開発が進みつつある。

東浪見に浪切地蔵[4]があり、元禄地震の大津波が太平洋より内陸に約1.3キロメートル、標高約5メートルの位置まで遡上したため災害記念碑として残されている。

  • 山岳
    • 房総丘陵:城山、高藤山、軍荼利山
  • 河川
    • 二級河川一宮川
    • その他の河川:鳴戸川、東浪見川(北川尻川、南川尻川)、松子川
  • 湖沼(溜池)
    • 洞堰、洞庭湖、二又堰、大欠堰、弁天堰(陽堰)、亀堰、ホーロク堰、軍荼利大堰(軍荼利池)、雨竜湖、新堰、親谷ノ池(親谷池)、柏谷堰、高藤池、細田池
  • 最高地点:95.0メートル

隣接している自治体 編集

地名 編集

  • 新地(あらち)
    • 小字:新地甲、新地丙、砂田、砂之堀上、砂畑、南卯高入
  • 一宮
    • 町名(住居表示):田町本給(ほんきゅう)
    • 小字:一本松、上ノ原、内宿、老女子おいなこ、大河原、奥谷おくやつ、追手町、貝殻塚、柏谷、上宿、上風景かみふけ、関東台、小池、神門ごうど高野前こうやまえ、沢井町、下村したむら、下宿、城ノ内、南陣所、北陣所、東陣所、陣屋、台場、東台場、高藤たかとう(高塔)、道祖神、中宿、七島ななしま、林下、中ノ原、下ノ原、風田、舞台、二又(二股)、細田、本給ほんきゅう、北待山まちやま、南待山、松子まつご、豆戸、宮ノ台、物見台、南野中やなか、北野中、東野中、西野中、野中台、谷中、柚木ゆずのき(柚ノ木)、竜宮、下竜宮
  • 船頭給 (せんどうきゅう・せんどっきゅう)
  • 綱田(つなだ)
    • 小字:堂下、堂見谷、西原、新田、吹上
  • 東浪見(とらみ)
    • 小字:大新熊あらくま、小新熊、下新熊、新熊新田、新熊新田下、岩切、岩切新田、岩切新田下、北岩切、北岩切新田、北岩切新田下、大村、大村新田、大村新田下、川間、川間新田、川間新田下、川間台、軍荼利ぐんだり、権現前、権現前新田、権現前新田下、笹子、新浜、釣、釣新田、釣新田下、釣ヶ崎、釣ヶ崎下、稲荷塚とうかづか、稲荷塚新田、鳴山、鳴山下、馬喰台、枇杷畑、枇杷畑新田、枇杷畑新田下、ぼらん、矢畑、矢畑新田、新田、新田下
  • 東野 (東野)
  • 宮原(みやばら)
    • 小字:榎戸
    • 町名(住居表示):白山(はくさん)

歴史 編集

年表 編集

人口 編集

平成27年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、2.22%減11,767人であり、増減率は千葉県下54市町村中25位、60行政区域中31位。

 
一宮町と全国の年齢別人口分布(2005年) 一宮町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 一宮町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

一宮町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政 編集

町長 編集

1953年に一宮町と東浪見村が新設合併した以降の歴代町長を記載

氏名 就任年月日 退任年月日
初代 久我捴太郎 1953年11月21日 1956年5月25日
2代 近藤三郎 1956年5月26日 1960年5月25日
3代 1960年5月26日 1964年5月25日
4代 清水孝平 1964年5月26日 1968年5月25日
5代 近藤三郎 1968年5月26日 1976年5月25日
6代 1972年5月26日 1976年5月25日
7代 向井十郎 1976年5月26日 1980年5月25日
8代 1980年5月26日 1984年5月25日
9代 1984年5月26日 1988年5月25日
10代 渡辺英光 1988年5月26日 1992年5月25日
11代 1992年5月26日 1996年5月25日
12代 近藤 直 1996年5月26日 2000年5月25日
13代 2000年5月26日 2004年5月25日
14代 2004年5月26日 2008年5月25日
15代 玉川孫一郎 2008年5月26日 2012年5月25日
16代 2012年5月26日 2016年5月25日
17代 馬淵昌也 2016年5月26日 (現職)

行政区域の変遷 編集

変遷表[7]
一宮町町域の変遷表
1868年
以前
明治元年 - 明治22年 明治22年
4月1日
明治22年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
本郷村 明治14年
一宮本郷村
一宮本郷村 明治23年10月27日
一宮町に町制改称
明治30年4月1日
長生郡発足
昭和28年11月3日
一宮町
一宮町 一宮町
新笈村
東浪見村 東浪見村 東浪見村
網田村
宮原村 八積村
の一部
八積村の一部 昭和28年11月3日
長生村
昭和30年9月30日
一宮町に編入
一松村の一部 一松村
の一部
一松村の一部 昭和28年11月3日
長生村
昭和29年4月1日
字船頭給は一宮町に編入
昭和30年4月1日
字新地は一宮町に編入

立法 編集

県政 編集

国政 編集

経済 編集

産業 編集

農業 編集

特産農産物

工業 編集

姉妹都市・提携都市 編集

日本国内 編集

地域 編集

公的機関 編集

茂原警察署 一宮幹部交番
千葉地方裁判所一宮支部

官庁 編集

警察 編集

消防 編集

司法機関 編集

公共施設 編集

町営施設 編集

  • 一宮町中央公民館
    • まちの図書室
  • 一宮町保健センター
  • 町営テニス場
  • 町営野球場
  • GSSセンター(体育館)
  • 振武館(武道場)
  • 憩いの森
  • 東浪見コミュニティセンター
  • 創作の里

教育 編集

 
千葉県立一宮商業高等学校
  • 高等学校
  • 中学校
    • 一宮町立一宮中学校
  • 小学校
    • 一宮町立一宮小学校
    • 一宮町立東浪見小学校
  • 特別支援学校
    • 千葉県立長生特別支援学校
  • 児童福祉施設
    • 一宮保育所
    • 原保育所
    • 東浪見保育所
    • 愛光保育園

交通 編集

鉄道路線 編集

 
上総一ノ宮駅(JR東日本、2020年9月)

中心となる駅:上総一ノ宮駅

バス路線 編集

道路 編集

 
千葉県道405号九十九里一宮大原自転車道線(東浪見)

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事 編集

一宮城(大手門)
洞庭湖

名所・旧跡 編集

観光スポット 編集

  • 釣ヶ崎海岸(志田下ポイント) - 海水浴場ではないが、サーフィンが盛んでシャワー・トイレ等も整備されている[8]。2020年東京オリンピックのサーフィン競技会場[9]
  • 九十九里浜一宮乗馬センター
  • 一宮発着ツアー(VISIT ICHINOMIYA) - まちあるきツアーやサイクリングツアーが催行されている。
  • 洞庭湖
  • 軍荼利山植物群落地

海水浴場

  • 九十九里海岸(九十九里浜)
    • 一宮海水浴場
    • 新浜海水浴場
    • 東浪見海水浴場

ゴルフ場

祭事・催事 編集

上総十二社祭り
毎年9月13日に行われる、玉前神社例大祭並びに神幸祭。(※正確には9月10日の鵜羽神社お迎え祭も含む。)西暦807年大同2年)に始まる。
「十二社まつり」や「上総はだか祭り」などの通称は主に神幸祭の方を指す。
上総の国一宮まつり
毎年9月上旬(最近では主に第1・2土曜日)に行われる。通称・上総おどり。
祭りのメインは「上総おどりコンクール」で町内の学校やクラブ、企業など20連ほどの団体が参加する。
また他にも、町内の小中学校・高校の金管・吹奏楽部の演奏・パレードや、「なぎさ太鼓」(和太鼓)の演奏、テント村での駄菓子などの模擬店や地元の農作物の販売など、様々な催し物が行われる。
納涼花火大会
毎年、主に8月上旬に行われる。打ち上げ場所は一宮海岸の北端、一宮川河口付近。打ち上げられる花火は約5000発。
上総火まつり
1995年より毎年元旦に、一宮海岸で行われている。夜明け間から始まり、浜辺では燃え盛る大きな火やぐらと「なぎさ太鼓」の音色で、初日の出を迎える。
灯篭流し
毎年お盆に一宮川で行われていたものが川が汚れてしまうため行われなくなったが、2009年8月に20年振りに復活した。

過去の名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事 編集

ポンポン船(一宮川観光汽船)
毎年夏に、上総一ノ宮駅から一宮海岸への観光客を輸送するために、一宮川を航行していた小型の観光汽船。
愛称である「ポンポン船」の名前は、エンジン音が「ポンポン」と聞こえるところから。
駅から300メートル程北の、外房線の一宮川橋梁のたもとに上総一ノ宮駅側、新一宮橋の手前に一宮海岸側の乗り場がそれぞれあったが、船体及びエンジンの保守が困難になった為、廃止された。
九十九里はだしで歩こう大会
毎年5・6月頃に行われていたが、砂浜の減少により2003年から中止されている。行程は、スタートが南隣の岬町(現 いすみ市)太東海水浴場で、一宮海水浴場がゴールとなっていた。

文化財 編集

旧斎藤家住宅店蔵

国指定・登録文化財 編集

重要文化財

梅樹双雀鏡(ばいじゅそうじゃくきょう)
1953年11月14日指定 玉前神社所有(千葉県立中央博物館大多喜城分館に寄託)

登録有形文化財

芥川荘(あくたがわそう)
2001年5月16日登録 ホテル一宮館所有
一宮海水浴場近くの一宮川沿いにある、旅館のホテル一宮館(旅館)に所在する。
「芥川荘」の名は、1916年8月17日 - 9月2日に作家・芥川龍之介久米正雄と共に滞在したことに因む。
明治30年代の建築で、木造平屋建て・萱葺の建物。広い縁側や三方向に大きく広くとられた間口などの別荘地ならではの建築様式が、ほぼ当時のままの状態で保存されている。
滞在中、芥川龍之介は後に妻となる塚本文に数多くの恋文(求婚の手紙)を送っており、当建物内に展示されている。また、一宮に滞在したことや思い出は「微笑」「海のほとり」「玄鶴山房」「蜃気楼」などいくつかの作品に登場している。
現在「芥川荘」は、ホテル一宮館の離れの客室として、宿泊することができる。

文化財一覧 編集

国・県指定および国登録文化財一覧[10]

番号 指定・登録 類別 名称 所在地 所有者または管理者 指定年月日 備考
1 国指定 重要文化財(工芸品) 梅樹双雀鏡(ばいじゅそうじゃくきょう) 千葉県立中央博物館大多喜城分館 玉前神社 昭和28年11月14日 1面
2 県指定 有形文化財(建造物) 玉前神社社殿と棟札 長生郡一宮町一宮3048 玉前神社 平成8年3月22日 1棟
3 有形文化財(彫刻) 木造軍荼利明王立像 長生郡一宮町東浪見3446 東浪見寺 昭和33年4月23日 1躯
4 木造十一面観音菩薩立像 長生郡一宮町一宮3316 観明寺 平成15年3月28日 1躯
5 無形民俗文化財 玉前神社神楽 玉前神社 上総神楽保存会・玉前神社氏子 昭和33年4月23日
6 東浪見甚句 長生郡一宮町東浪見 東浪見甚句保存会 昭和40年4月27日
7 上総十二社祭り 長生郡一宮町・茂原市・長生村・いすみ市・睦沢町 上総十二社祭り保存会 平成15年3月28日
8 記念物(天然記念物) 軍荼利山植物群落 長生郡一宮町東浪見3422-4他 東浪見寺 昭和32年1月17日
9 国登録 登録有形文化財(建造物) 芥川荘 長生郡一宮町一宮字林下9240-1 個人(一宮館) 平成13年10月12日 1件
10 高原家住宅店蔵 一宮町一宮字櫻馬場3030 個人 平成29年6月28日 1件
11 旧秋葉家住宅主屋ほか 一宮町東浪見字大村1611 有限会社亜巳絵 平成29年6月28日 3件
12 旧斎藤家住宅主屋ほか 一宮町一宮字通町3-2987-1他 個人 平成29年6月28日 3件

ゆかりのある人物 編集

著名な出身者 編集

居住した人物 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ 東京五輪:「サーファーの聖地に」千葉・一宮に会場決定”. 毎日新聞. 2019年3月2日閲覧。
  2. ^ 交通アクセス | 一宮町役場”. www.town.ichinomiya.chiba.jp. 2019年6月10日閲覧。
  3. ^ 資料1-3 市町村別平均津波高一覧表<満潮位>”. 内閣府防災情報のページ (2012年8月29日). 2024年2月16日閲覧。
  4. ^ 浪切地蔵(消防防災博物館)
  5. ^ 九千個放って到達は一個、戦後判明 昭和20年10月3日 朝日新聞『昭和ニュース辞典第8巻 昭和17年/昭和20年』p712-713 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  6. ^ 新庁舎建設について(一宮町役場)。
  7. ^ 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 12 千葉県』、角川書店、1984年 ISBN 4040011201より
  8. ^ 釣ヶ崎海岸のご案内 - 一宮町
  9. ^ 東京五輪サーフィン競技会場が釣ヶ崎海岸に決定しました! - 一宮町
  10. ^ 千葉県. “一宮町の国・県指定および国登録文化財”. 千葉県. 2019年6月10日閲覧。

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集