井上 宗迪(いのうえ むねみち、1941年 - 2011年)は、日本の国際経済学者である。茨城県水戸市出身[1][2]

経歴 編集

1965年一橋大学を卒業し[3]丸紅株式会社に企業エコノミストとして入社。1970年から1972年にかけて英国ケンブリッジ大学大学院(指導教官リチャード・ストーン教授ケインズの愛弟子 ノーベル経済学受賞者)同大学応用経済研究所研究員。1979年から1981年までハーバード大学フェロー。2006年8月英国オックスフォード大学ラウンド・テーブル「21世紀の世界秩序を考える会」(通称アングロサクソン会議・参加者 全世界から34名)日本代表であった。

日・米・欧 世界経済に精通した国際エコノミストで、経済学における専門は、国際マクロ経済・外為経済。特に、ライシャワーの来日の際の通訳兼秘書、キシンジャー研究所において日本経済研究を行っていた。また、最後の相場師としてしられる是川銀蔵から“最も信頼できるエコノミスト”として評価され、その後、かれの投資顧問を務めた。

日本政府7省庁の各種委員会の助言役と、米国政府3省庁の助言役も務める。全国各地域において、経営者を対象とした経済経営塾開催等で活躍しながら、ベンチャー企業の育成に専念した。

東京工業大学立教大学早稲田大学で経済論等を担当。丸紅調査情報部課長・部長補佐、国際経済研究室長を歴任。多摩大学経営情報学部大学院教授国際医療福祉大学教授を経て2011年死去。

著書 編集

  • 総合商社 : 情報戦略と全体像 (TBSブリタニカ、1983年7月)
  • 景気は読める (筑摩書房 ちくまセミナー、1983年8月)
  • 経済数字に強くなる方法 : 見えない経済を読む実践テクニック85 (ごま書房 ゴマセレクト、1984年1月)
  • ミニトレンドの読み方 : 3年後のビジネス・チャンスを先取りする (ごま書房 ゴマセレクト、1984年10月)
  • 組織革命 : どう変えれば活性化するか (ティビーエス・ブリタニカ、1985年6月)
  • ザ・会社四季報 : ここまで使いこなせばトップに立てる (ネスコ NESCO books、1985年6月)
  • 商社 (日本経済新聞社、1985年6月)
  • 日本経済・変化の読み方 : 「1割国家」は、世界とどう交差しているのか (PHP研究所、1985年8月)
  • ウォールストリートジャーナルに出る英語 : この1冊で世界経済が丸わかり (ごま書房 ゴマセレクト、1985年11月)
  • 経済天気図の読み方 : 10年後日本のトレンドはこう変わる (ダイヤモンド社、1985年11月)
  • 会社衰亡の12法則 -あなたのところにこんな兆候はないか- (ごま書房 ゴマセレクト、1986年1月)
  • 日刊工業新聞の読み方 : 商売カン仕事カン技術カンが身につく (ごま書房 ゴマセレクト、1986年11月)
  • シミュレーション日本経済・1987 : 企業は社会はどうなるか (斎藤精一郎と共著、PHP研究所 、1987年2月)
  • 円高で会社と産業はどう変わるか (日本実業出版社、1987年5月)
  • 危機の経済学 : 日本はほんとうに危ないのか (ごま書房、1987年7月)
  • 経済英語に強くなる : ビジネスマン必携! (サンケイ出版、1987年7月)
  • 景気を読む (筑摩書房 ちくま文庫、1988年2月)
  • アメリカ経済赤字の嘘 : 大恐慌は絶対に起こらない (ネスコ、1988年4月)
  • 会社選択の3原則 : 21世紀の産業地図 (日本経済新聞社、1988年9月)
  • アメリカ経済を読む : 変わる日米経済関係 (講談社 講談社現代新書、1989年12月)
  • 円と株と景気のゆくえ (富山県職員研修所  職員カルチュアブック、1990年3月)
  • 通勤電車で読む経済数学入門 : 世界がわかる、日本が見える (光文社 カッパ・ブックス、1990年10月)
  • 『フォーチュン』ビジネスボキャブラリー : 1日1レッスン20日で完全マスター (S.S.コミュニケーションズ、1990年10月)
  • 経済用語の意味がわかる辞典 (日本実業出版社、1991年7月)
  • 通勤電車で読むこれからの日本経済 : 最重要キーワード38 (光文社 カッパ・ブックス、1991年9月)
  • 景気の先を読む経済数字基本23 : <どん底>から<上昇>へ転ずるとき (光文社 カッパ・ブックス、1993年1月)

注釈 編集

  1. ^ 今後の日・米・欧 経済のゆくえと重要時局問題の“真相””. 1略歴紹介. 2011年5月18日閲覧。
  2. ^ 医療経営管理学科 教授”. 教員紹介. 2011年5月18日閲覧。
  3. ^ 通勤電車で読む経済数字入門―世界がわかる、日本が見えるアマゾンドットコム