仏教経済学(ぶっきょうけいざいがく、英:Buddhist Economics)は、ドイツ生まれのイギリス経済学者エルンスト・フリードリッヒ・シューマッハーによって、1966年に提唱された経済学で、応用仏教学の1つである。寺院経済学ではない。

仏教経済学は簡素(少欲知足、無執着)と非暴力を基本とし、最小資源で最大幸福を得ることを目的とし、経済として自利だけではなく利他も目的とする。これに対し、資本主義的経済学では、物資の消費量を幸福の指標とし、自利の追求のみを目的としているため、正反対である。

経緯 編集

イギリス政府の経済顧問だったシューマッハは、1955年にビルマ政府に経済顧問として招かれて現地を訪れた際、現地の仏教徒の生活に感銘を受け、特に八正道の正業・正精進に基づいて仏教経済学を提唱した。

収録媒体 編集

参考文献 編集

書籍
  • 『スモール イズ ビューティフル』(小島慶三・酒井懋訳、講談社学術文庫、1986年、p69)
  • 井上信一『地球を救う経済学 - 仏教からの提言』(鈴木出版、1994年)
  • 安原和雄『足るを知る経済』(毎日新聞社、2000年)
論文
  • 保坂玉泉「仏教の経済観」(『仏教経済研究』1号、1968年)
  • 水野弘元「仏教における経済思想」(『仏教経済研究』1号、1968年)
  • 難波田春夫「経済学と仏教の立場」(『仏教経済研究』1号、1968年)
  • 難波田春夫「大不況-その由来と行方-仏教経済学による解明」(『仏教経済研究』12号、1983年)
  • 安原和雄「仏教経済学の今日的意義」(『仏教経済研究』30号、2000年)
  • 武井昭「シューマッハー仏教経済学の論理とその構造」(『高崎経済大学論集』43号、2000年)PDF

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集