偕楽園駅

茨城県水戸市常磐町にある東日本旅客鉄道の駅

偕楽園駅(かいらくえんえき)は、茨城県水戸市常磐町一丁目にある東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線臨時駅)である。

偕楽園駅
駅入口(2023年3月16日撮影)
かいらくえん
Kairakuen
赤塚 (4.1 km)
(1.9 km) 水戸
地図
所在地 茨城県水戸市常磐町一丁目6090
北緯36度22分23.3秒 東経140度27分22.7秒 / 北緯36.373139度 東経140.456306度 / 36.373139; 140.456306 (偕楽園駅)座標: 北緯36度22分23.3秒 東経140度27分22.7秒 / 北緯36.373139度 東経140.456306度 / 36.373139; 140.456306 (偕楽園駅)
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)[1]
所属路線 常磐線
水戸線直通含む)
キロ程 113.4 km(日暮里起点)
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線[1]
開業年月日 1925年大正14年)2月2日
備考 臨時駅乗車駅証明書発行機 有)
下り(水戸方面)列車のみ乗降可能。
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概要 編集

偕楽園の梅まつりの時期に合わせて営業する臨時駅である[1][2]。営業時間中(当該期間の土曜・休日の9時10分頃 - 16時35分頃)の下り列車(水戸方面)のみ停車する[1]。普通列車の他特急列車ひたち」「ときわ」も停車し、臨時の特急列車(元の指定席連結の快速列車)も停車するものがある。

2012年まで、IC乗車カード(Suicaなど)は当駅では利用できなかった[3]が、2013年から簡易Suica改札機が設置された[4]

歴史 編集

駅構造 編集

下り線にコンクリート単式ホーム1面1線が設置された地上駅[15]。当駅は複線区間にあるが、上り線ホームは設置されていないため、上り列車は通過する(上りについては、時刻表にも駅の記載自体がないものがある)。駅の管理は水戸統括センター(水戸駅)が行っている。

小山東京方面へ向かう場合は、一旦水戸方面行き列車に乗車して水戸駅で折り返さなければならず、いわき・日立・勝田方面から当駅へ来るときは、赤塚駅などで降りて下り列車に乗車する必要がある。そのため仙台発の臨時のひたち号は水戸駅から赤塚駅まで行って折り返し当駅に停車して水戸駅に向かう。

ホームは11両編成までに対応している。2015年以降、当駅を通る定期列車は最大10両編成のため、ドアカットは行われていない。かつてはE653系の14両編成で運転される特別急行列車「フレッシュひたち」があったため、その場合には後方3両(1号車 - 3号車)をドアカットしていた。

駅周辺 編集

バス路線 編集

いずれも駅の営業期間にかかわらず運行。水戸市内では主に関東鉄道茨城交通の路線バスが運行されているが、偕楽園では停留所が関東鉄道・茨城交通で分かれている。下記以外にも、駅から徒歩5分程度の「偕楽園入口」バス停より関東鉄道のバスが運行されており、県庁バスターミナルなどへ行くことが可能である。

偕楽園(駅前のりば、関東鉄道) 編集

駅前にある。

偕楽園(常磐神社横のりば、茨城交通) 編集

駅からは、常磐神社・偕楽園東門方面への石段を登る必要がある。

運賃計算および途中下車 編集

2022年までは当駅には営業キロが設定されておらず、当駅での乗降における運賃計算には、赤塚以遠の駅から当駅まで乗車する場合、発駅から水戸駅までの営業キロ・運賃計算キロに基づく運賃が必要となっていた。また当駅から水戸以遠の駅まで乗車する場合、赤塚駅から着駅までの営業キロ・運賃計算キロに基づく運賃が必要となっていた[注釈 5]

一方、上記の運賃計算方法にかかわらず、途中下車の認められた乗車券で当駅での途中下車は可能である。ただし、現在は途中下車が認められない東京近郊区間が拡大し、常磐線浪江以南・水戸線全線・水郡線水戸 - 常陸大子常陸太田間が対象に含まれるため、これらの駅間の切符では原則途中下車は不可。2013年より使用可能になったSuicaなどのIC乗車カードにも、途中下車の取り扱いはない。

そのため、2022年までは上野方面からの下り列車に水戸駅までの切符で乗車した場合に限り、偕楽園駅で精算済券を受け取ることで、再度偕楽園駅から水戸駅まで乗車可能であった[16]

2023年の開設時から当駅に営業キロが設定されたことに伴い、当駅発着の乗車券・特急券・グリーン券が発券出来るようになったものの、当駅は下り線のみの駅のため仙台方面からは赤塚駅 - 当駅間の折り返し乗車が、当駅から東京方面に向かう場合当駅 - 水戸駅間の折り返し乗車が認められている。

隣の駅 編集

東日本旅客鉄道(JR東日本)
常磐線(水戸線直通含む、下り列車のみ停車)
赤塚駅(臨)偕楽園駅水戸駅

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 自動券売機・Suicaグリーン券売機がないため、Suicaグリーン券は購入不可。
  2. ^ 梅まつり初日の2月20日には、梅まつりの開幕と臨時駅のリニューアルを記念して、梅の「植樹式」とおもてなしイベントを実施[12]
  3. ^ 区間外乗車に関する特例が設定され、仙台方面からは赤塚駅での折り返し乗車が、偕楽園駅から東京方面の利用に関して水戸駅での折り返し乗車が改札を出ない場合、認められる。
  4. ^ 2023年2月現在だと、特急列車では16:04頃に臨時停車する「ひたち17号」までが対象となり、概ね16:40過ぎに通過する「ときわ67号」以降の特急が通過となる。
  5. ^ 旅客営業規則第71条。交通新聞社発行の「JR時刻表」でも当駅の営業キロは明記されていない。

出典 編集

  1. ^ a b c d 佐久間一輝 (2015年1月26日). “水戸の梅まつり:偕楽園に臨時駅 会期中の土日祝日”. 毎日新聞 (毎日新聞社) 
  2. ^ “偕楽園 梅まつりで臨時駅開設”. NHKニュース (日本放送協会). (2013年2月23日). オリジナルの2013年2月24日時点におけるアーカイブ。. https://megalodon.jp/2013-0224-1021-35/www3.nhk.or.jp/news/html/20130223/t10015729531000.html 2013年2月24日閲覧。 
  3. ^ JR東日本:Suica>利用可能エリア>首都圏エリア”. 東日本旅客鉄道株式会社. 2010年4月6日閲覧。
  4. ^ 偕楽園臨時駅 スイカ利用も JR水戸支社”. 産経新聞. 2013年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月24日閲覧。
  5. ^ 『鉄道停車場一覧. 昭和12年10月1日現在』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  6. ^ 日本国有鉄道旅客局『日本国有鉄道停車場一覧 昭和60年6月1日現在』日本交通公社、1985年、540頁。 
  7. ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、430頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  8. ^ “水戸-赤塚間に臨時駅開設 JR水戸支社”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 11. (1993年1月1日) 
  9. ^ JR時刻表 1993年4月号
  10. ^ 水戸の梅まつり開催に伴う偕楽園臨時駅の開設等について』(プレスリリース)東日本旅客鉄道株式会社水戸支社、2016年1月15日http://www.jrmito.com/press/160115/press_05.pdf2016年2月6日閲覧 
  11. ^ “JR水戸支社 偕楽園臨時駅リニューアル”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年2月25日) 
  12. ^ (5)第120回記念水戸の梅祭り・偕楽園臨時駅リニューアル”. 東日本旅客鉄道株式会社水戸支社. p. 4 (2016年5月13日). 2016年8月30日閲覧。
  13. ^ 冬の臨時列車のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道水戸支社、2022年10月21日https://www.jreast.co.jp/press/2022/mito/20221021_mt01.pdf2022年10月21日閲覧 
  14. ^ 東日本旅客鉄道株式会社ICカード乗車券取扱規則の一部改正(2023年2月11日から施行等)』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2023年2月2日。 オリジナルの2023年2月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230202071129/https://www.jreast.co.jp/kippu/yakkan/pdf/history230202-1.pdf2023年2月2日閲覧 
  15. ^ [別紙2] 偕楽園臨時駅完成イメージ図。水戸の梅まつり開催に伴う偕楽園臨時駅の開設等について』(プレスリリース)東日本旅客鉄道株式会社水戸支社、2016年1月15日http://www.jrmito.com/press/160115/press_05.pdf2016年2月6日閲覧 
  16. ^ 水戸の梅まつり開催に伴う偕楽園臨時駅の開設について (PDF) - 東日本旅客鉄道水戸支社 プレスリリース 2012年1月20日

関連項目 編集

外部リンク 編集